2011年6月10日金曜日

こころの友に・・アン・バートン(Ann Burton 1980 ~ on the sentimental side)

いちばん大好きな女声ヴォーカルは誰か・・と問われれば、そのひとりに必ずあげるでしょう・・そのやさしい歌声が耳から離れれない・・そんな大切な宝物の ようなシンガーが、アン・バートンです。

優しく温かみのある歌声で多くのヴォーカルファンを魅了したアン・バートンが生前に残した、これまで全く未発表だった素晴らしいパフォーマンスの数 々がついにリリースされました。
オランダ・サウンド・アンド・ビジョン協会(NISV)の 膨大な資料保存庫からプロデューサー、ピート・トゥレナールによって発掘されたこれらの録音は1966年から1988年にかけての放送音源延べ43曲。そ の中から、今回発売されたのは、すでに発売され話題となったNISV Archives第一弾「ラフィング・アット・ライフ~ウィズ・ルイス・ヴァン・ダイク」に続く第2弾として母国オランダのフリント劇場での公開放送とラ ジオ曲VERAのスタジオで収録された、いずれも1980年の放送音源によるアルバム~ on the sentimental side です。

アン・バートンは、1933年3月4日オランダのアムステルダム生まれ。89年11月29日ガンのため他界。本名アン・ラファロウィッチ。俳優 のリチャード・バートンのファンだったため、そこからバートンを名乗ったともいわれています。50年代半ばから歌手として活動。ルイス・ヴァン・ダイク・ グループをバックに歌った67年録音の『ブルー・ バートン』が評判になり、一躍人気歌手の仲間入りを果たしました。

on the sentimental side
Ann Burton

1. You started something

2. I can dream, can’t I?
3. Come in from the rain
4. Let me love you
5. Foolin’ myself
6. All or nothing at all
7. Did I remember?
8. New York state of mind
9. On the sentimental side
10. The very thought of you
11. I wished on the moon
12. Bubbles bangles and beads
13. That old feeling
14. I thought about you

アン・バートン (Vo)
レックス・ジャスパー・トリオ(1)
レックス・ジャスパー(p:2,3)
ヤン・フォン・トワイヴァー (P:4-14)
ハリー・エメリー (B: 4-14)

録音 1980年:@VERA Studios (1-3)、@De Flint Theatre (4-14)
それにしてもなんて、やさしくて芯があって素敵な歌声なのでしょう。サラ・ボーンが聴いた瞬間にうなるほどうまいとするならば、聴いた瞬間にこ れほどこころに溶け込んでくる人も他にはいないでしょう。

たまの休日に家にいて、仕事を忘れてちょっとこころおもむくままにひたりたい・・そんなあなたなら絶対に1枚はお手元にどうぞ。tannoy お持ちの方ならなおさら・・まさにおすすめです。

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2011年6月7日火曜日

AI NO YUME 愛の夢 Fantastic Plastic Machine feat. Yasuaki Shimizu

風邪をひいてしまった。リンパ腺がひどく痛い。沖縄からかえってくると、ここのところ風邪をひいているよう な気がする。那覇の風土があっていて、こちら東京の空気がもはやあわない体になってしまっているのだろうか・・。スパイラルのCAYで行きたいコンサート があったのだけれど、それもかなわず・・自分のふがいなさを嘆くばかり。

今日のおすすめは、ファンタスティック・プラスティック・マシーンから「愛の夢」。リストの名曲だ。とてもデジタルな田中さんのサウンドはこの FPMというアルバムでも健在なのだけれども、この1曲にはそこにアナログのサキソフォンが加わる・・・と突然それは、ヒューマンな香りをもった妖艶なも のへと変質してしまう。

この曲との出会いもいつものように何気にきいたもの。あまりにぐっとくるので、調べてみたらやっぱりサキソフォンは清水さん。なつかしい「北京の 秋」テイストな仕上がり。デジタルの背景に妙なバランスでもって存在するアナログな音色の感覚が、ユニクロックの作品にもうまく調和していて、時代性がで ているのが、やはり靖晃さんの凄いところ。


FPM
FPM(田中知之)

1. If you do, I do (威風堂々)
2. Without You
3. I Think
4. Hey Ladies
5. Can’t You Feel It?
6. Forever Mine
7. Madness
8. Sex 9. Alphabet
10. Telephone & Whiskey
11. No Matter What Others Say
12. Ai No Yume

FPMとしてのアルバムの中での耳に残るのは、あとはやはり4曲目の「Hey Ladies」だろうか。資生堂のCMにも使われていて、田中さんらしい切れ味のよさが、やはり光る。チャーミングだ。

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 http://bit.ly/kyGYxW

2011年6月3日金曜日

ミシェル・シャプロウ パープル・スカイズ

新緑の季節にぴったりの1枚をみつけた。ミシェル・シャプロウのデビュー・アルバムだ。
インフォメーションによれば、

イントロ5秒で誰もがトリコになる“選ばれた声”! 妖精系?小悪魔系?コケティッシュ?哀愁系?表現し尽くせないオリジナルな“声”の魅力が、キャッチーなメロディとプロデュース・ワークによって最大限に 演出される極上のジャジー・ポップ・アルバム誕生!ルース・ヨンカー、ニーナ・ヴィダル、ジョヴァンカなどのリスナーにジャスト・フィットする iTunes世代の歌姫、ミシェル・シャプロウがデビュー!

★グラミー候補の新鋭プロデューサー・チームがバックアップ!
ミシェル・シャプロウは西海岸LAをベースに活動するシンガーソング・ライター。イェール大学在学中からそのヴォーカルの才能が評価され、キング・ブリッ ト、リッチ・メディーナなどのフィーチャリング・ヴォーカルに抜擢、ジャイルス・ピーターソンのトップ20リストにも選ばれた。遂に完成したデビュー・ア ルバムは、プロデュースをアリス・スミスのアルバムでグラミーにノミネートされたジョシュア・ヴァロー&アレックス・エレーナというチームが担当。ジョ シュア・ヴァローはジョン・レジェンド・バンドのメンバーでもあり、カニエ・ウエストなどのプロデュースでも知られている。

★自信持って1曲目を聴いて欲しい!
とにかく聴きどころはジャイルス・ピーターソンが“F*cking great track!!”とうなった1曲目「Back Down To Earth」。フェアリーでスウィートなヴォーカルの魅力が美しくシンプルなプロダクションの中でしなやかに発揮されるベスト・トラック。ボサノヴァ風の 「Always Belong To You」「Windows」、ポップでソウルフルな「Purple Skies」など、ヴァラエティに富んだ楽曲の中で彼女の作曲と声の魅力が存分に披露されている。

とか・・。彼女に対する思い入れの感じがわかるが、それにひけをとらないほどに、ある種の実力派新人であることも事実だ。

PURPLE SKIES 
MICHELLE SHAPROW

こ ちらで一部試聴できます
1. Back Down To Earth
2. Always Belong To You
3. Floating On The Moon
4. Ferris Wheel
5. Windows
6. If I Lost You
7. Video Game
8. Without Love
9. Spinning
10. All There Is
11. I Would B Good 4 U
12. Purple Skies

僕のお気に入りも最初の曲、「BACK DOWN TO EARTH」・・・ ポップな感じがなかなかいい。ぜひyoutubeのクリップをみてみてください。

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2011年5月26日木曜日

ぐっとくる静謐な妖しさ Brown eyes ~ dip in the pool

やさしくてそれでいて静謐な、そんな時間をすごすことができる・・ふしぎなアルバムだ。

マルチでピュアな才人甲田益也子とサウンド・マイスター木村達司によるユニット”dip in the pool”・・実に14年ぶりのアルバムときくと、そんなにも時間がすぎていたのか、と思わせられる。

Brown eyes
dip in the pool

1) a bridge to the rings of the Saturn
words:甲田益也子 music:木村達司 arrengement:木村達司
2) Viola
words:甲田益也子 music:木村達司 arrengement:木村達司
3) oiseau
words:甲田益也子 music:木村達司 arrengement:木村達司
4) transit
words:甲田益也子 music:木村達司 arrengement:木村達司
5) azure
words:甲田益也子 music:木村達司、小林誠 arrengement:木村達司
6) Io [2011]
words:甲田益也子 music:清水靖晃 arrengement:木村達司


それにしても甲田さんは美しい。中野さんプロデュースの写真を みていると、もちろんスタッフと甲田さんとそれぞれにプロによるプロの凄みなのだけれど、年齢を超えたある種の超人的な美しさの浮遊がそこには感じられ る。ワイルドのドリアン・グレイではないけれど、人生の何かを引き換えにしてしか得られないような超然として、凜とした「美」がそこにはあるのだ。


6曲目の清水靖晃さんの曲をきいていたら、彼女の美しさと音楽のその微妙な妖しさに、ちょっとくらくらとなった。

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http://wp.me/pMonj-vj

2011年5月23日月曜日

My classics3 平原綾香

先日は文化庁主催の「文化庁芸術選奨 文部科学大臣新人賞(大衆芸能部門)」を受賞・・ある種彼女のこの存在感が王道的に認知されてきた感もある平原綾香。

その彼女のクラシック第三弾・・あいかわらずの平原節である。本アルバムでも坂本昌之さんのアレンジが重要な役割を演じているが、今回は、収録曲の 一部がクラシックというジャンルを超えてやや広がってきたこと、あるいはまた、すでに歌曲として認知されている曲のリ・アレンジのような部分もあり、いま までの2枚とはかなり趣を異にする印象もある。

My classics3
平原綾香

こ ちらで一部試聴できます

1. 私と言う名の孤独 <チェロ協奏曲 第1楽章>
2. 春~La Primavera!~ <『四季』より「春」>
3. What will be will be <アリオーソ>
4. 大きな木の下 <あなたが欲しい>
5. Danny Boy <アイルランド民謡>
6. LOVE STORY 交響曲第9番 第3楽章 <交響曲第9番 第3楽章>
7. 別れの曲 <別れの曲>
8. くまんばちの飛行 <熊蜂の飛行>
9. Someone to watch over me
10. ブラームスの恋 <交響曲第3番 第3楽章>
11. Greensleeves <イングランド民謡>
12. ラヴ・ラプソディー <パガニーニの主題による狂詩曲>
13. アランフェス協奏曲~Spain (Live Version) <アランフェス協奏曲 第2楽章> [Bonus Track]
14. Danny Boy (English Version) <アイルランド民謡> [Bonus Track]

おすすめは、別れの曲。やはり本来クラシックの名曲として知られている曲をもちこむと、彼女の彼女らしさが光る・・というか節回しの平原節がいい意 味で、楽曲を彼女の持ち物とするところがあって、それがいいのだろうとも思う。さてさて次第にクラシックオンリーでなくなってきた#3だけれど、はたし て#4はどうやって攻めるのか・・同じ坂本さんのアレンジで長くつづく徳永英明のヴォーカリストも#4で一旦終止符をうち、#5はでずそのベスト盤がで る・・という形になった・・平原さんはどうするのか・・展開が気になるところではある。

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http://wp.me/pMonj-v6

2011年5月20日金曜日

JUNKWAVE JUNK FUJIYAMA

あいかわらずのジャンク節炸裂。

JUNKWAVE 

JUNK FUJIYAMA


1. 僕の女神
2. この街~meet again~
3. 束縛
4. 遠い日の手紙
5. はじまりはクリスマス
6. コーヒーソング
7. 優しい名前
8. I Feel The Earth Move(Live)
9. 秘密(灼熱のnew Arrange Live Version)
10. 曖昧な二人(Fantasista Version)
11. さよなら通り3番地(Bonus Track)


おなじみの村上“ポンタ”秀一、天野清継、知野芳彦など凄腕メンバーを迎えて、エナジー溢れるポップ・チューン、ジャンク・ワールドが展開され、ボーナ ス・トラックには、はっぴいえんどの「さよなら通り3番地」。

スタジオ録音だけあって、音の粒だちもそろい、ききやすいアルバムに。その分いままでのものに比べ、やや小粒感が感じられるかも。さて、新たなる ジャンク旋風がさらに吹き荒れるのか・・・ちょっと楽しみなところ。

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http://wp.me/sMonj-junkwave

2011年5月19日木曜日

Time and Again 清水靖晃 & SAXOPHONETTES

人間にはいろいろな出来事がある。
そして、さまざまな人生がやってくる。

この3月、人生において何十年ぶりかの晴天の霹靂。
今日もまた、人生において、久々の驚愕な出来事に遭遇した。

しかし、それでもまた、それぞれの人間にそれぞれの人生があり、それぞれの日々がある。今日の1枚は、清水靖晃さんの「Time and Again」。

清水さんの作品の中でも、僕が大好きなアルバムのうちの1枚だ。
そんな今日みたいに人生の岐路の一日は、きっとふりかえってきいてみたくなる。

Time and Again
清水靖晃 & SAXOPHONETTES

こ ちらで一部試聴できます


a. As You Recall … ~ b. Barefoot, Broke And Beautiful ( a. あれからすると… ~ b. 素足で, 文なしで, 美しい )
Battleship Grey-Blues ( 軍艦グレーとしてのブルース )
Arturo Remembers – Just Coincidence? ( アルツーロが思い出す – 偶然とは …? )
a. Stir-Fried Ice ~ b. Seven Screen Fix ( a. 炒氷) ~ b. 刃物的逃走者 )
Moths And Cortisone ( 蛾と弛緩剤 )
Nubian Nights ( ヌビアの夜 )
The Crab Sub-Continent ( 蟹たちの新世界 )
History Of Shoes ( 靴の歴史 )

CSチャンネルでこのアルバムの楽曲をたくさん選曲したけれど、多くの問い合わせをもらった。

それにしても、なんとも甘美な、妖しい魅力。素敵なオーケストレーションとサキソフォンの極み。

素晴らしい。
音楽に浸るとは、こういうことをいうのだろうというアルバム。

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http://wp.me/pMonj-uW