2010年10月28日木曜日

禁断の MacBook Air 11インチ  がやってきた

自分にもうPCは不要といいきかせていたのだけれど、あの鋭角的なデザインのMacBook Airをみたときにぴんとひらめいて注文してしまいました。
そして本日はるばる中国大陸から到着。

MacBook Air 11インチ
システム構成

• 1.6GHz Intel Core 2 Duo
• 4GB 1066MHz DDR3 SDRAM
• 128GBのフラッシュストレージ
• USB Ethernet Adapter
• キーボード (JIS) + 製品マニュアル
• アクセサリキット

そして、新しいoffice for mac (なんとアウトルックがついているのです)と、 atok を無事インストール終了して、久々にかばんに持ち運ばれるPCが誕生したのでした。
とにもかくにも軽い。そして、サクサク動くので驚きです。いろいろな人がすでにその使い勝手についてかたりはじめていますが、起動はわずか15秒。一世代前のインテルの石にもかかわらず、SSDがこんなにも効果的なのか、と思わされます。
僕の購入したのは11インチですが(田園mac さんの記事をみていると、はや13インチにも目移りししてしまいますが・・)とりあえず日常的な利用はこれで十分といった感じ。
いままでもThinkPadのX61というB5型を重宝していたのですが、それよりもさらに軽微な感じで(実際に明らかに軽いのですが)、PCも新しい時代に突入したのだとあらためて感じさせられたのでした。

つづきはこちら↓

2010年10月26日火曜日

マルコス・ヴァーリの最新作 ~ ESTATICA Marcos Valle

オリジナル・スタジオ・アルバム『Contrasts』以来、7年ぶりとなるマルコス・ヴァーリの新作アルバム。傑作です。


ESTATICA

Marcos Valle


こちら
で一部試聴できます


1. Vamos Sambar
2. Prefixo
3. Papo De Maluco
4. Arranca Toco
5. Baiao Maracatu
6. Novo Acorde (Reprise)
7. Novo Acorde
8. 1995
9. Estatoca
10. Na Pista
11. 1985
12. Esphera
13. Eu Vou
14. 1975
15. Vamos Sambar (Instrumental)


Vocals, Piano, Rhodes, Synthesizers & Acoustic Guitar: Marcos Valle
Bass: Mazinho Ventura
Drums: Renato Massa
Percussion: Robertinho Silva / Julio Diniz
Female Vocals: Patricia Alvi
Electric Guitar on Esphera: Marcelo Camelo

Tracks arranged by Marcos Valle
Horns and Strings arranged by Jesse Sedoc

全曲の切れ味のよさ。マルセロ・カメロとの「Vamos Sambar 」のシャープなつくりや、ジョイスとの「Papo De Maluco 」の明快な楽曲、スぺーシー・レゲエ前奏曲的な「Novo Acorde」など、全曲すべてがぜいたくなつくり。

インコグ二ートのブルーイの息子である、ダニエル・マウニックがプロデュースで参加していることもいい意味で影響をおよぼしているのでしょう。

つづきはこちら↓
http://wp.me/pMonj-oo

2010年10月25日月曜日

乱反射ガール 土岐麻子

土岐麻子さんのこの夏発売されたアルバム。楽曲には、伊澤一葉(東京事変)、奥田健介(ノーナリーヴス)、川口大輔、Goodings RINA 、さかいゆう、桜井秀俊(真心ブラザーズ)、森山直太朗、渡辺俊美(TOKYO No.1 SOUL SET)、和田唱(TRICERATOPS)といった蒼々たるメンバーが集い、なかなか強力なアルバムになっています。

乱反射ガール
土岐麻子

こちらで一部試聴できます

<CD>
01. Intro ~prism boy~
02. 乱反射ガール
03. 熱砂の女
04. 薄紅のCITY
05. 鎌倉
06. feelin’ you
07. ALL YOU NEED IS LOVE
08. QUIZ
09. Sentimental
10. HUMAN NATURE / sings with 和田 唱 from TRICERATOPS
11. Light My Fire
12. Perfect You
13. City Lights Serenade

<DVD>
【VALENTINE LIVE TOUR @ Billboard Live TOKYO (2010.02.07)】
「smilin’」
「Flamingo」
「ファンタジア」
【LIVE『LOVE SONGS』@ 赤坂BLITZ (2009.07.07)】
「SUPERSTAR」
「How Beautiful」
【MUSIC VIDEO】
「乱反射ガール」
【RECORDING & MUSIC VIDEO OFF SHOT】

CMソングでも活躍の土岐さんですが、今回の楽曲、特に「乱反射ガール」は出色の出来映え。アレンジ、転調、その他すべてが完成度高くまとまっていて、何度きいても発見があり、楽しい・・本当におすすめの1曲となっています。

また、アルバムに付属のDVDもなかなかよく、ライヴも彼女の世界がとてもよくでていて伝わってきます。ライヴでのピアノを演奏する東京事変の伊澤 一葉さんがバンドをひっぱっていく感じも東京事変ともちょっと違った味付けがあって、それでいてその音楽性の強さはさすがな感じで、いい感じで土岐さんと の一体感が楽しめます。

そしてまた、最後についている「乱反射ガール」のPVはとてもグッドな出来上がり。


つづきはこちら↓
http://wp.me/pMonj-oj

2010年10月23日土曜日

まさに、王道。ポリーニのベートーヴェン サントリーホール

先週末にひきつづき、ふたたびポリーニをききにサントリーホールへ。ベートーヴェン、休憩なし3曲ぶっつづけ。決して疲れをみせることなく、その強く強靱なタッチは一糸乱れることなく、まさに王道そのもの。

ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ第30番 ホ長調 op.109
ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 op.110
ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 op.111

アンコール
ベートーヴェン :バガテル op.126-3
ベートーヴェン :バガテル op.126-4

著名な調律家のアンジェロ・ファブリーニ氏所有のピアノをもちこんだこともあって、一時期の彼よりはるかに、繊細でなおかつクリアーな音色が自在に奏でられている。ピアノもピアノ冥利につきるだろう演奏。
アンコールでは、再び自然体に戻ったのか、キースジャレットばりに、腰をうかして強いフレーズを弾くなど、さらに自由なポリーニが散見され、これはこれで楽しい。
最後は、客電があがっても、観客総立ちのスタンディングオベーション。うれしそうな彼の表情に、何かこちらも幸福になる。
客席にツィメルマンを見かけた。確か今年は彼はオフイヤー。ジャズピアノトリオでもやろうか、といっていたときくが、自由に世界中でいろいろなピアノを楽しんでいるのだろう。再び出会うツィメルマンもどんな彼になっているか、楽しみではある。
それにしても68歳のポリーニ。王者復活の気概をみた気がした一夜だった。

つづきはこちら↓

貴公子パユのフルートがギターとともに上質に響く ~ パユ & リヴェ  王子ホールコンサート

今回のパユのジャパンツアー、紀尾井ホール・王子ホールと競合するホールでつづけてコンサートが開催されるという珍しいケース(そのためか、紀尾井ホールだけ内容を少し変更している)でした。
今夜はその王子ホール版。それにしても日本びいきのパユ、今春につづいての登場を満員のお客さんが迎えました。

パユ & リヴェ
Pahud & Rivet japan tour 2010

J.S.バッハ      フルートと通奏低音のためのソナタ ハ長調
バルトーク      ルーマニア民族舞曲
J.ノヴァーク     フルートとギターのための「春の舞曲」

宮城道雄       春の海
武満徹        エア
海へ
すべては薄明の中で
ラヴィ・シャンカール 魅惑の夜明け

パユさんは、あいかわらずの安定感あふれる演奏。巧みに何の破綻もありませんし、それでいてアグレッシブなところも垣間見られて楽しかったりします。
今回は好青年プレイヤー、ギタリストのリヴェさんとの共演。こうしてきくと、ギターとフルートとは意外にも相当相性が良いのですね。そしてその奏でる上質 な感じの音色が、いかにも自然にこの王子ホールの空気ととけこんでいて、このホールにこそ楽しめる企画だったのかもしれません。

宮城道雄の「春の海」は、元々は尺八と琴の楽曲です。これが、ギターとフルートとなると意外に興趣深く楽しめます。

つづきはこちら↓

イヴァン・リンス の新作 ~ Intimo IVAN LINS  

ブラジルを代表するイヴァン・リンスさんの新作は、なんとオランダ録音盤。彼の親しみやすく美しい旋律は、多くのファンを獲得してきたけれど、ミュージ シャンの中でも彼のファンは多いとか。そんなイヴァンの信望者の一人であるジャズ・ベーシスト、ルード・ヤコブスのプロデュースで完成したこの新アルバム は、彼の音楽から多大な影響を受けた、世界のポピュラー・シーンを代表するさまざまなゲスト・アーティストとの共演が実現した貴重なアルバムに仕上がって います。


Intimo

IVAN LINS


1. Tanto Amor
2. Arrependimento
3. Sou Eu
4. No Tommorrow / Acaso(feat.TRIJNTJE OOSTERHUIS)
5. Nosso Acalanto / That’s Love
6. Dandara
7. Llegastte
8. Rio Sun / e a Gente
9. Diadema(feat.JORGE DREXLER)
10. Le Dernier Mot / Bilhete
11. Tchau Tristeza
12. Meu espelho / Cristal Clear
13. A cor do Por do sol
14. Maos de Fad

ウルグアイが誇るメロウマスター、ホルヘ・ドレクスレル、スパニッシュ・ポップの第一人者アレハンドロ・サンズ、ヨーロッパ・ジャズのトランペット貴公子 ティル・ブレナー、バカラック/マイケル・ジャクソンのトリビュートで知られるシンガー、トレインチャ、そしてあのローラ・フィジー、さらにはテイク 6・・・。イヴァンとのコンビの長いヴィトール・マルティンスとの書き下ろし新曲をはじめ、シコ・ブアルキ、セルソ・ヴィアフォラ、そしてジョアン・ボス コの息子フランシスコと共作したトラックと、ヴァリエーションにも富んでいます。

なかでも、TAKE6との共作の「Nosso Acalanto / That’s love」は、なつかしいTAKE6らしさも十分にフィーチャーされ、宝物のような素敵な小品に。

つづきはこちら↓
http://bit.ly/9kDyQp

2010年10月21日木曜日

まっかなおひるね 伊藤君子

伊藤君子さんの久々の新譜。奈良美智さんの絵をあつらえた素敵なジャケット。そして、芥川賞作家の多和田葉子さんや、詩人・白石かずこさんが書き下ろした詩 (詞)にベルリン在住のピアニスト高瀬アキさんが曲を書き下ろした意欲的な作品。

まっかなおひるね
伊藤君子

こちらで一部試聴できます

1. 眼の窓
2. 九月には
3. 草かきわけて
4. まっかなおひるね
5. けむりの花
6. 猫の約束
7. 赤とんぼ
8. 四角い海
9. A Ferris Wheel(フェリス・ウィール~観覧車)

日本語の歌ながら、全般的にヨーロッパの香り高い出来映え。1曲目の「眼の窓」からお洒落なつくり。一方、唯一の既知曲、日本の「赤とんぼ」もそのペーソスがこころにしみてきます。
伊藤さんの新しい世界・・その挑戦的な可能性の追求に感動をおぼえました。

つづきはこちら↓

2010年10月20日水曜日

ジャンクスパイス ジャンクフジヤマ

ジャンクフジヤマさんの待望の最新アルバムです。

ジャンクスパイス
ジャンクフジヤマ


1.Morning kiss
2.Summer breeze
3.Undercover angel
4.雨上がりの向こうに
5.曖昧な二人
6.Night walker
7.Morning kiss (live)
8.ノスタルジア
9.Morning kiss (back track)
10.Summer Breeze (back track)


「Morning Kiss」「Summer Breeze」も収録されていて、知野芳彦さんのアレンジが巧みということもありますが、ギターも、サックスも、まさにこの曲の曲調にぴったり・・まさに ジャンク節炸裂の感ありです。

この夏のブルースアレイでのライヴも収録され、まさにもりだくさん。特に大ヒットした「Morning Kiss」を、スタジオ収録とライヴと両方聞き分けられたりします。もちろん、どちらも楽しめますし、どちらでもそれぞれのジャンクさんらしさがありま す。同じ曲を普通、スタジオとライブを比較するとライブがちょっと物足りないことが多いのだけれど、まったくそういったこともなく、それぞれの唄いっぷり から彼の図抜けた歌唱のパワーというのがひしひしと感じられてきたりもします。

つづきはこちら↓
http://wp.me/pMonj-nP

笹子重治 onaka-ippai

笹子重治さんのアルバムです。驚いたことに、ギタリストでショーロクラブのリーダー・笹子重治さんにとって初のソロアルバムなのですね。


ONAKA IPPAI

笹子重治


こちら
で一部試聴できます


1 おなかいっぱい!(作詞:Ann Sally 作曲:笹子重治)歌:Ann Sally
2 一汁三菜(作詞:畠山美由紀 作曲:笹子重治)歌: 畠山美由紀
3 波のローラー(作詞:比屋定篤子 作曲:笹子重治)歌:比屋定篤子
4 一緒に帰ろう(作詞:比屋定篤子 作曲:笹子重治)歌:比屋定篤子 コーラス:妹尾武
5 Assim Falou Baden Powell ~パーデンパウエルかく語りき~(作曲:笹子重治)
6 シアワセの花(作詞:Yae 作曲:笹子重治)歌:Yae
7 Madrugadas Cariocas ~カリオカの夜明け~(作曲:笹子重治) Voice:EPO
8 ゆうばんまんじゃー ~夕飯おねだり星~(作詞:佐原一哉、古謝美佐子 作曲:笹子重治)歌:桑江知子
9 海に降る雨(作曲:笹子重治)
10 自転車(作詞:EPO 作曲:笹子重治)歌:EPO
11 Carta Ao Edu ~エドゥへの手紙~ (作曲:笹子重治)Voice:EPO、Saigenji

<参加vocalist>
比屋定篤子・Ann Sally・EPO・畠山美由紀・桑江知子・Yae
Saigenji(vocalize)・妹尾武(background vocal)

<演奏>
笹子重治(guitar)、秋岡欧(viola)、鬼武みゆき(piano)、林正樹(organ)、
コモブチ キイチロウ(bass)、渡辺亮(percussion)、岡部洋一(percussion)、江藤有希(violin)
黒川紗恵子(clarinet&Horn Arr)、スティーヴ・サックス(flute)、Saigenji(フルート)、
村田陽一(trombone&Horn Arr)、西村浩二(trumpet)


多くの歌手やインスト演奏のバッキングやプロデュースに携わってきた笹子重治さん。ショーロクラブやコーコーヤなどのインストユニット活動以外の笹子重治の今までの活動を1枚のCDとして表現したとか。
EPOや桑江知子、比屋定篤子、Ann Sallyといった贅沢な女性シンガー陣をむかえ、ギターを中心とした構成で、緊張を解き、ホッとさせる力と雰囲気が楽しめます。

特に比屋定さんやEPOさんなどとの曲など、ここでしか聴けない何かがあり素敵な体験をした気がしてきます。
欲をいえば、笹子さんのインストをもう少しききたかった・・という気にさせるところでしょうか。それにしても知られざる渋い一枚。

つづきはこちら↓

2010年10月18日月曜日

ポリーニ! ポリーニ! サントリーホールにて

1年ぶりのポリーニの来日コンサートシリーズがサントリーホールではじまりました。17日がその初日。その日の出しものはといえば・・


・ショパン: 24の前奏曲 op.28
・ドビュッシー: 6つの練習曲(『練習曲集』第2集)
・ブーレーズ: ピアノ・ソナタ第2番


弾きっぷりはといえば、あいかわらずのポリーニここにあり、といった感じ。もちろん満員の観衆はきっとポリーニでなければならないピアノを存分に楽しんだ ことでしょう。

また、常に青少年の育成をこころにかけているポリーニ。この日は青少年のためのその意味合いも込められていた設定日でもあって、30歳以下の聴衆 は、全員4000円がキャッシュバックに長蛇の列ができていました。

さて、圧巻だったのは、実はアンコール。


アンコール
・沈める寺(ドビュッシー)
・西風のみたもの(ドビュッシー)
・練習曲第12番「革命」(ショパン)
・バラード第1番(ショパン)

ここのところのポリーニの演奏会では複数のアンコール曲が演奏されることが多い感じですが、それでも、特にこの日も多くて4曲。しかも、それまでの ノーマルなコンサート部分とはまったく違って、自由に奔放に弾きまくる別人のようなポリーニが楽しめるのです。僕はたまたまLAという下手側で、彼の背中 ごしに手元をのぞき込むような席でみていたのですが、アンコールになると彼の背中が踊っているのがわかるくらい、それはそれはピアノを楽しそうに弾いてい るのでした。

ポリーニといえば厳格な完全主義者のイメージが強いピアニストの筆頭でしょう。しかし、その姿からはずれ、このようにミスタッチもものともしないアンコー ルのような弾き方もあわせてみせるようになったのは、ここ数年のことです。そして、その度合いは年ごとに強くなってくるような気がします。

つづきはこちら↓
http://wp.me/sMonj-pollini

2010年10月15日金曜日

ソウ・ブラジレイラ/パトリシア・ロマニア SOU BRASILEIRA PATRICIA ROMANIA

ブラジルで“最優秀ブラジル人女性シンガー”に選ばれた実力派、パトリシア・ロマニアのワールド・デビュー作。トニーニョ・オルタ、オスカー・カストロ・ ネヴィスら 錚々たるミュージシャンをバックに、若くして貫禄すら感じさせるコケティッシュな歌声は、ある種エリス・レジーナを想起させます。

ソウ・ブラジレイラ/パトリシア・ロマニア
SOU BRASILEIRA PATRICIA ROMANIA

こちらで一部試聴できます


1:カイ・デントロ
2:ミ・レーヴァ
3:ソウ・ブラジレイラ
4: ナーダ・マイス
5:ケン・サービ・ソニャール
6:モダーン・ラヴァーズ
7:オンリー・ア・ドリーム・イン・リオ
8:オンダ
9:メウ・ベン
10:アクアレーラ・ド・ブラジル
11: コモ・ノッソス・パイス
12:フレイム

21歳のブラジル人MPBシンガー、パトリシア・ロマニア。今回のアルバムは、米国のプロダクションHCM内のグルーヴ・ジャズ・メディアの制作に よるもので、中心メンバーであるドラムスのテリー・リン・キャリントン、キーボードのロバート・アーヴィングⅢをはじめ、ギターのトニーニョ、オスカー・ カルロス・ネヴィスなど目がくらくらするようなアーティストが脇をかためています。最初と最後をエリス・レジーナが歌った「 カイ・デントロ」と「 コモ・ノッソス・パイス 」を選曲、エリスへの思いのあらわれなのでしょう。

サンバの「ソウ・ブラジレイラ」では伸びやかな声とソウルフルな歌い口がなかなか。ボサノバの「 モダン・ラヴァーズ」では、テリー・リンがドラムスで参加、ミッシェル・フォアマン(Kb)とトニーニョ(G)のソロがすばらしく、引き込まれます。

つづきはこちら↓
http://wp.me/pMonj-nA

2010年10月14日木曜日

DE JA VU  GEORGE DUKE  デジャヴ ジョージ・デューク

ジョージ・デュークの2年ぶりのアルバム。ジョージ・デュークは、1948年カリフォルニア州サン・ラファエルの生まれ。キーボード・プレイヤーと紹介す べきなのだろうけれど、歌もうたうし、その多才ぶりを考えると、マルチプレイヤーというべきなのかもしれない。

DEJA VU
GEORGE DUKE

1. A Melody
2. You Touch My Brain
3. What Goes Around Comes Around
4. Bring Me Joy
5. Ripple In Time
6. Oh Really?
7. 6 O’Clock Revisited
8. Come To Me Now
9. Stupid Is As Stupid Does
10. De ja Vu

ジョージ・デューク(key、vo)
マイク・マンソン(el-b)
ジェフ・リー・ジョンソン((el-g)
ロナルド・ブルナ-Jr,(ds)
シャノン・ピアソン(vo)
ラモント・ヴァン・フック(vo)
<ゲスト>
ヒューバード・ロウズ(fl)
ニコラス・ペイトン(tp)
ボヴ・シェパード(ts)
テリ・リン・ キャリントン(ds)
エヴェレット・ハープ(ts)

昔から器用な人だとは思っていたけれど、今回もまたきわめて上手にまとめられたアルバム。ジャケットには、各曲でどのようなキーボードが使われたか もかかれているところなど、音作りのイメージの多彩な感じがよくわかる。

1曲目「A Melody」のいい感じになつかしいフュージョンに、2曲目「You Touch My Brain」のファンクとどちらのファンもはずさないつくり。3曲目「What Goes Around Comes Around」のシンセ・サウンドもとてつも郷愁をおぼえるサウンド。9曲目には、ヒューバート・ロウズの名前もみえ、まさにフュージョンの王道感まっし ぐらなアルバム。

つづきはこちら↓
http://wp.me/pMonj-nv

2010年10月12日火曜日

枯葉/サラ・ヴォーン crazy and mixed up / SARAH VAUGHAN [1982]

サラ・ヴォーンの絶品のアルバムです。日本でのタイトルは「枯葉」ですが、米国でのアルバムタイトルは「crazy and mixed up」・・意味深です。その話題となった「枯葉」は全編スキャットのみ。タイトルにつられて買った人が「枯葉」が入っていないじゃないか、といって突っ返 してきた人がいたという噂も飛ぶくらい、新たな解釈、展開・・文句のつけようのないサラ・ヴォーンが活きた素晴らしいアレンジ作品です。

枯葉/サラ・ヴォーン
crazy and mixed up / SARAH VAUGHAN [1982]

1. I Didn’t Know What Time It Was
2. That’s All
3. Autumn Leaves
4. Love Dance
5. The Island
6. Seasons
7. In Love In Vain
8. You Are Too Beautiful

サラ・ヴォーン(vo)
ローランド・ハナ(pf)
ジョー・パス(g)
アンディ・シンプキンズ(b)
ハロルド・ジョーンズ(ds)

バンドのキャスティングも最高。枯葉のジョー・パス、「ザッツ・オール」のローランド・ハナのピアノプレイも最高にジャズライクで素敵です。
そしておすすめなのが、4曲目・5曲目の「ラブ・ダンス」「アイランド」とつづく、イヴァン・リンスの名曲。これもまたサラの手にかかると何と説得力のあ るナンバーとして響いてくるのでしょう。

このアルバムのとき、彼女は58歳。だからこそのすさまじいまでの説得力というべきなのか、その年齢で枯れないこの歌唱力だというべきなのか・・それにし てもどこからみても歴史に残るだろう素晴らしいアルバムです。

つづきはこちら↓
http://wp.me/pMonj-np

2010年10月11日月曜日

今年はカバー作品の当たり年だけれど、カバーの原点といえばこれ~vocalist 徳永英明 HIDEAKI TOKUNAGA

今年はカバーの当たり年。いろいろここでもとりあげたけれど、その原点はどこにあるのだろう、と考えていたら、ここにいきあたった。ヴォーカリストの初回 作品である。これがいまに連綿と続くヒット作になろうとは、本人も思わなかったのだろうけれど、なかなか素敵なアルバムである。
選曲がいい。とにもかくにもなつかしい。つい口ずさんでしまうような、名曲ぞろい。そして、高音で声がやや枯れる徳永さんの歌声が妙にセクシーで、そのあたりが彼のカバーアルバムでなければならない何かを見事に演出している。

vocalist
徳永英明 HIDEAKI TOKUNAGA

1. 時代
2. ハナミズキ
3. 駅
4. 異邦人
5. シルエット・ロマンス
6. LOVE LOVE LOVE
7. 秋桜
8. 涙そうそう
9. オリビアを聴きながら
10. ダンスはうまく踊れない
11. 会いたい
12. 翼をください
13. 卒業写真

平原綾香さんなどの編曲も手がけている坂本昌之さんのアレンジがいい。もちろん平原さんや徳永さんと歌唱力の歌手だからこそ楽しめるのだけれど、それでもこのアルバムの上質感は、かなりの部分、この編曲力にもよっている気がする。
このヴォーカリストだけをみれば、アルバム全体でみるとやや同じ調子を感じることもあるのだけれども、アルバムの初期の狙いを考えるとそれもいいのかもし れない。弦一徹さんのストリングス・アレンジともあいまって、落ち着いたいい感じが、大人の音楽という気にさせ、聴く人の気持ちをゆったりとさせるのだ。

つづきはこちら↓

MIKA & STEVE GADD MIKARIMBA  ~MIKA & スティーヴ・ガッド / ミカリンバ!

素敵な秋晴れが戻ってきた。この一週間、引っ越しのために費やされた日々だったけれど、無事、とりあえず荷物は新しい自宅に運び込まれ、他人に迷惑をかけ ることは避けられた。本は荷ほどきしてもらえたのだけれど、それ以外のすべてはめどがたたず、特にCDラックがわずか5ミリの高さの違いで入らず、いくつ か廃棄したのが辛い。新たに注文したCDラックがやってきて、組み立て、そこにCDを再現するかと思うと、ちょっと気の遠くなる感じがする。いろいろ考え ると、これから数ヶ月かかるだろうけれど、これは、荷物を整理し捨てよ、という神の命題だと思い、気長につきあうことにしよう。

さて、NY在住の、MIKAさんによるマリンバのジャズ・アルバムである。
スティーブ・ガッドのプロデュース作品。彼のドラムスの、スタッフの時代を彷彿とさせる感じの重さがいい。

MIKA & STEVE GADD
MIKARIMBA

MIKA & スティーヴ・ガッド / ミカリンバ!

1. A列車で行こう
2. キャラヴァン
3. ピクシーランド・ラグ
4. モーニング・ラヴ
5. 熱情
6. スラングポルカ
7. デボラのテーマ (モリコーネ「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」)
8. ザ・デューク
9. シシリー
10. ガッド・アバウト
11. グラスゴー・ブギ
12. ストレングス
13. ティコ・ティコ
14. ヴーレ・ブ

「A列車」「デボラのテーマ」「ティコ・ティコ」など、おなじみのテーマが再現されていく。マリンバという楽器のある種の暖かさがこのアルバムの素 敵なところ。マリンバのグルーブ感はやや重い感じもするが、それでも、スティーブ・ガッドのドラムスが引っ張っていく音楽感覚が楽しめる。

さて、秋晴れが一週間つづくとか。この高い空を楽しめる日々にしたいもの。

つづきはこちら↓
http://bit.ly/97s6Fn

2010年10月7日木曜日

ペトルチアーニ&ペデルセン ライブ Michel Petrucciani & Niels-Henning Orsted Pedersen (Live)

ミシェル・ペトルチアーニとニールス・ペデルセンとのライヴ。ペトルチアーニが、 Blue NoteからDreyfusに移った頃、1994年4月18日、コペンハーゲン・ジャズハウスでの録音です。


Michel Petrucciani & NHOP (Live)
Michel Petrucciani / Niels-Henning Orsted Pedersen

CD1
1. All The Things You Are
2. I Can’t Get Started
3. Oleo
4. All Blues
5. Beautiful Love
6. Someday My Prince Will Come
7. Billie’s Bounce
8. Autumn Leaves

CD2
1. St Thomas
2. These Foolish Things
3. Stella By Starlight
4. Blues In The Closet
5. Round Midnight
6. Future Child
7. My Funny Valentine

1曲目の [ All the things you are ] の出だしから、ペトルチアーニの鋭いストロークがこころをえぐります。それでいて、ペデルセンが主体の時のペトルチアーニの左手のコードはやわらかくしな やかで、ただただ聞き惚れてしまいます。

[ Autumn Leaves ] ・・前半は、鬼気迫る彼の独演会。後半は、ペデルセンとのデュエット。バックにまわったときのペトルチアーニは本当に粋で、後年発表のポルタルとのデュ エット盤も素晴らしかったけれど、それを連想させる息吹がすでにこのときにあってペトルチアーニの存在の強さを改めて感じさせられます。

それにしてもこの彼らのやりとりの息づかいはライブ盤だからこそ楽しめるもの。

つづきはこちら↓
http://wp.me/pMonj-na

2010年10月3日日曜日

ピーター・セラーズの「チャンス」 Peter Sellers : BEING THERE

たまには映画のはなし。 1979年・・もうだいぶ古くてなつかしいけれど、「チャンス」。原題名は「Being There」。 ピーター・セラーズが庭師の役をやる、ただそれだけの映画なのだけれど、思い出したら無性にみたくなった。
goo映画によれば

ワシントンの古い屋敷の主人が、ある朝突然死んだ。残されたのは中年の庭師チャンス(ピーター・セラーズ)と黒人のメイド の2人。チャンスは、ここ数十年 屋敷の外へは一歩も出たことがなく、読み書きもできず、ひたすら庭いじりとテレビを観る楽しみだけで生きてきた男だ。やがて管財人に屋敷を出て行くように 言われたチャンスは、街の喧騒の中に飛び出すことになる。見るもの、出合ううものが珍しく、それらに気をとられていたチャンスは、1台の高級車にぶつけら れ、中に乗っていた婦人に手当てを受けるため家に寄って欲しいと言われた。車の中でその美しい貴婦人イブ・ランド(シャーリー・マクレーン)に名を問わ れ、庭師チャンスと名のるが、彼女はそれをチャンシー・ガーディナーと聞き違えた。やがてその車が着いたのは経済界の大立物ベンジャミン・ランド(メルビ ン・ダグラス)の邸で、貴婦人は彼の妻だった。ランドは高齢で健康状態もすぐれなかったが、チャンスの子供のような無垢さに接していると気持ちが安らぐの を感じた。数日後、ランドを見舞いにやって来た大統領(ジャック・ウォーデン)は、そこでチャンスと会い、庭の手入れに例えた極めて楽観的な意見に耳を傾 けた。大統領はさっそくTV放送のスピーチでチャンスの言葉を引用し、それをきっかけにチョンシー・ガーディナーの名は一躍全米に知れ渡るようになる。そ れからチャンスのTV出演などの奇妙な生活がはじまるが、彼の本当の正体を知る者はいなかった・・・。

シャーリー・マクレーンが演じる素敵にかわいいレイディー役もいいのだけれども、とにもかくにもピーター・セラーズの演技がすばらしい。彼への当て 書きかともおもえるほど、はまり役。もちろんオスカーの候補になったのだけれども、その年は、クレイマー・クレイマーもあった年で、ダスティン・ホフマン に主演男優賞はもっていかれた。 キネマ旬報のベストテンでは、当時7位。1位はブリキの太鼓だったから、時代の感じがわかるというもの。

あらすじを読んでもわかるとおり、とっても地味な映画。何か特別なことが起きるわけでもない。ただ、その淡々とした時間の流れに、何か安堵な気持ち になる、ふしぎな魅力をもつ映画なのだ。この映画的時間の流れに、その制作された時代の何かもうっすらと感じられて、それだけでも30年たった今にとって はふしぎなタイムスリップ感にとらわれる。かつて場末の名画座で一度だけみた映画を、こうも無性にみたくなったのは、この「チャンス」に流れる、なつかし いようなふしぎな感覚に出会いたかったのだ・・と、この映画をみはじみえてあらためて気づいた。

そうそう、映画の中で、デオダートの「ツアラトゥストはかく語りき」がまるまる1曲流れているシーンがある。これも時代背景かなと思ったら、この本 の原案が「ツアラトゥストはかく語りき」を下敷きにしていたというかから、むべなるかなと思った次第。原題の「Being There」もハイデガーの「存在と時間」からとられている、というから、これらの隠し味のあたりは、ハル・アシュビー監督の見事な采配なのだなあ、と改 めて「映画」のもつ、時代の鏡のような部分を感じる。

つづきはこちら↓
http://bit.ly/aCo1XU

2010年10月2日土曜日

イリアーヌ シングス・ボッサ&サウダージ~ Eliane sings Bossa & Saudade Essencia Eliane

イリアーヌによるコンピレーションアルバム。

イリアーヌは、1960年、ブラジル、サンパウロ生まれ。6歳よりクラシックピアノを始めたといわれるだけあって、とても確かなテクニック。高速な フレーズの硬質なところなど、容姿に似合わず男勝りな強烈なところがあり、それが彼女の大きな魅力のひとつだろう。

Eliane sings Bossa & Saudade Essencia Eliane
Eliane Elias

こちらから一部試聴できます


1
ソー・ナイス
2 ザ・ソング・イズ・ユー
3 ア・ヴォータ
4 ドリーマー
5 シクレッチ・コン・バナナ
6 ジャヴァン・メドレー
7 フォトグラフ
8 ア・ヴィジーニャ・ド・ラド(隣人)
9 マンハッタン
10 ドラリシ
11 トロピカリア
12 ペレール
13 コール・ミー
14 セグレードス(秘密)
15 キスト・バイ・ネイチャー (ボッサクカノーヴァ・リミックス)

このアルバムでは、低音の彼女の歌声とともに、ボサノバの名曲の数々が心地よくちりばめられていて、イリアーヌを最初に聴く人にとってはとてもおすすめの 1枚。

つづきはこちら↓
http://wp.me/sMonj-eliane