2010年10月23日土曜日

まさに、王道。ポリーニのベートーヴェン サントリーホール

先週末にひきつづき、ふたたびポリーニをききにサントリーホールへ。ベートーヴェン、休憩なし3曲ぶっつづけ。決して疲れをみせることなく、その強く強靱なタッチは一糸乱れることなく、まさに王道そのもの。

ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ第30番 ホ長調 op.109
ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 op.110
ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 op.111

アンコール
ベートーヴェン :バガテル op.126-3
ベートーヴェン :バガテル op.126-4

著名な調律家のアンジェロ・ファブリーニ氏所有のピアノをもちこんだこともあって、一時期の彼よりはるかに、繊細でなおかつクリアーな音色が自在に奏でられている。ピアノもピアノ冥利につきるだろう演奏。
アンコールでは、再び自然体に戻ったのか、キースジャレットばりに、腰をうかして強いフレーズを弾くなど、さらに自由なポリーニが散見され、これはこれで楽しい。
最後は、客電があがっても、観客総立ちのスタンディングオベーション。うれしそうな彼の表情に、何かこちらも幸福になる。
客席にツィメルマンを見かけた。確か今年は彼はオフイヤー。ジャズピアノトリオでもやろうか、といっていたときくが、自由に世界中でいろいろなピアノを楽しんでいるのだろう。再び出会うツィメルマンもどんな彼になっているか、楽しみではある。
それにしても68歳のポリーニ。王者復活の気概をみた気がした一夜だった。

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