2011年1月24日月曜日

ジャンク・フジヤマ   コピーを超えた爽快さ LOVE SPACE

ジャンク・フジヤマさんは、快進撃をつづけているようだ。

Youtubeにあったこのライブでは、達郎さんの名曲、「LOVE SPACE」をまるまる唄っているが、その声量と説得力は、達郎さんのオリジナルのそれとも違って妙な説得力があって楽しい。

ジャンク・フジヤマさんは、常に山下達郎さんとの比較で語られるが、多くの人のそのきっかけは別として、こうして同じ曲をきくと、その差が逆に明らかになる。原曲に魅力が満ちていたことからこそ、こうして別の歌手による再現が可能なのだけれども、それにしてもジャンクさんの歌い方は、いまの時代のいま現在そのもののある種の時代をもった唄い方で、それは妙にチャーミングなのだ。

そこには、コピーというのとは違う、そういった構造を超えた魅力がある。ますます、彼のライヴにもいってみたくなった。

つづきはこちら↓

2011年1月21日金曜日

名曲・・Nat King Cole LOVE ナッキンコール L・O・V・E

イメージ 1

世の中、何か不透明で、明るい未来が見えないいま。そんな時代、そして今日のような日にこそ、「LOVE」のような歌が求められるのではないでしょうか。今日の一枚は、ナット・キング・コールからベスト。なつかしい歌が繰り出されます。

Nat King Cole
BEST


1. ラヴ
2. アンフォゲッタブル (モノーラル録音)
3. モナリザ (モノーラル録音)
4. スマイル
5. 枯葉 (モノーラル録音)
6. プリテンド (モノーラル録音)
7. イッツ・オンリー・ア・ペイパー・ムーン (モノーラル録音)
8. 歩いて帰ろう (モノーラル録音)
9. ルート66 (モノーラル録音)
10. スターダスト
11. キサス・キサス・キサス (モノーラル録音)
12. スイート・ロレイン (モノーラル録音)
13. 恋の気分で (モノーラル録音)
14. トゥー・ヤング
15. 君を想いて
16. フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン
17. ラヴ・レターズ (モノーラル録音)
18. ネイチャー・ボーイ
19. 恋に落ちた時
20. ラヴ (日本語ヴァージョン)

特におすすめなのは、もちろん「LOVE」。
ナッキンコールは、英語と日本語で歌っています。
英語はこちら

日本語はこちら

愛を感じる、素晴らしい曲・・あらためてこころがあたたまります。
美空ひばりさんのものも聴いてみましょう。

そして、最後は最近シャネルのCMでも使われた JOSE STONE のバージョンです。

名曲というのは、いつまでも永遠なのかもしれません。「LOVE」・・この曲とともに、素晴らしい幸福に満ちた一日をすごしたいものです。
今日でこのウェブサイトも1周年。多くの人が見てくださったおかげでここまでつづきました。ありがとう。

つづきはこちら↓

2011年1月20日木曜日

Gift ~あなたはマドンナ~ 土岐麻子

これまでに「ユニクロ」・「NISSAN」・「docomo」・「マクドナルド」・「パナソニック」など50社以上のCM音楽の歌唱やナレーション を担当してきたいわば、声のCM女王とまで呼ばれるようになった土岐麻子さんの最新作・・資生堂「エリクシール シュペリエル」CMソング『Gift ~あなたはマドンナ~』のCDシングルです。

篠原涼子さん、永作博美さん出演の新CMでもご存じの方が多いかもしれません。「あなたって不思議だわ あなたっていくつなの?」というサビのフ レーズが印象的なこの『Gift ~あなたはマドンナ~』は、EPOさんの書き下ろし楽曲。元々は、「シュペリエル~」のあたりにサビの部分しかなかったものを、シングル発売にあわせて全 曲作成したものとのこと。

またカップリングには、「ALL YOU NEED IS LOVE」(docomo Answer「STYLE イルミネーション」篇CMソング)、「Waltz for Debby」(NISSAN TEANA CMソング)、「How Beautiful」(ユニクロ TV-CMソング)、「乱反射ガール」という4曲をメドレーで収録されています。

CMソングに寄せた本人コメントは・・・

私が子供時代を過ごした80年代のテレビには、夢がたくさんつまっていました。
コマーシャルにも、魅力的な女性たちや、詩のような魔法の言葉がいっぱい。
とくに資生堂のCMに登場する、美しくて、強くて、キラキラした女性像に私は憧れていました。
当時は化粧品が使える年齢ではなかったけれど、心の内側から美しさをつかみ取るような、パワフルな明るさは、そのまま今の私の作品に還ってきて、今年『乱反射ガール』という一枚のアルバムをつくりました。
それは2010年の女性たちに贈る、1980年代の女性たちからの、明るく生きるヒント。
そんなときに今回のお話をいただき、本当にうれしく思いました。
しかも作曲はEPOさん!まさにあの頃の資生堂!
「私がかつてワクワクさせてもらったように、世の女性たちが、もう一度、たっぷり、どっぷり、開放的に夢を見られますように!」という思いを込めながら歌っています。

そう、彼女のコメントにもあるように、ある種のなつかしさを感じさせる素敵な仕上がりになっています。

2011年1月16日日曜日

ファンタスティック・ナイト! 清水靖晃 & マイア・バルー

ピエール・バルーのお嬢さんであり、東京生まれパリ育ちの シンガー&マルチミュージシャン・・マイア・バルーさん。そして、ピエール・バルーさんと友人であり、マイアさんを幼少のときから知る、サキソフォン奏者清水靖晃さんの待ちに待ったライブコンサートが開催されました。


会場は12月にできたばかりのサラヴァ・東京。立ち見もでるほどの盛況ぶり。


基本はフルートのマイアさんとサキソフォンの清水さんという組み合わせと思っていたのですが、はじまるやいなや、ピアノを弾いたり、ギターを奏でたり、あるいは歌ったりとそれぞれがまさに自在に組み合わせを変え、あらゆる音楽を披露するといった贅沢な構成なのです。
とにかくふたりしかいないわけなので、どちらもすぐに自然体に本領発揮。どちらかといえば肉食系というか、野生の直感で音楽を奏でるおふたりだからか、本当に自由自在に音楽を楽しむ感覚なのです。ペンタトニックからフランス系音階まで異なる傾向の音楽であってもそれがまったく不自然に思えぬほどに、マイアさん清水さんそれぞれの体内音楽によって昇華された、まさに心地よい文化のるつぼ感さえもが楽しめるのです。


かつてピエール・バルーさんと清水靖晃さんでつくられた素敵な楽曲の数々が、そのお嬢さんであるマイアさんと清水靖晃さんの手によって奏でられるぜいたくさ。そしてその多くの曲がライブでの初披露となるもの。観客は酔いしれました。

また、おふたりそれぞれのソロもいくつか演奏されたのですが、 その中でも絶品だったのは、清水靖晃さんのエチオピアの音楽にインスパイアされた「朝」のソロ・パフォーマンス・・その土着性とライブの音楽としての完璧なパフォーマンスに圧倒されました。
いや、すごい・・来られたお客さまからは全員、すごく満足の表情がうかがい知れる、まさに真にファンタスティックな一夜だったのでした。

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2011年1月14日金曜日

STANDARDS GIFT 土岐麻子

土岐麻子さんのスタンダード・ナンバー集。日本屈指のJAZZ SAX奏者であり、父である 土岐英史の他、大石学(pf)・坂井紅介(b)・セシルモンロー(dr)・ハル高内(g)と豪華ミュージシャンがバックを支えています。
STANDARDS GIFT 土岐麻子
1. 雨に歌えば 2. ノルウェーの森 3. ユー・メイク・ミー・フィール・ブランニュー 4. スイングがなくちゃ意味がない 5. マイ・ファニー・ヴァレンタイン 6. 部屋とお茶と私 7. ブレイクアウト
ジャズ・スタンダードナンバーに加え、ミュージカル映画「雨に歌えば」の中でジーンケリーが歌う「Singin In the rain」、スイングアウトシスターの代表曲「Break out」、スタイルスティックスの「You make me feel brand new」、そしてビートルズ「ノルウェーの森」などさまざまなスタンダードがちりばめられた選曲。
伊藤君子さんとかのバックで名前を拝見しそうな、大ベテランのジャズメンのユニットの中で、軽くてさわやかな、ジャズの人特有のあくのようなもののない土岐さんの声が、ある種、新鮮に聞こえてきて、ふしぎな感覚にとらわれます。
アルバムとしてみると、大石さんのローズとか、土岐さんのサキソフォン、紅介さんのベースとか、ききどころ満載で、六本木のアルフィーとか青山のbody & soul にまぎれこんだような、ある種のジャズの日常の気分にとらわれます。その意味でもふしぎなアルバムの1枚なのかもしれません。おすすめです。

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2011年1月12日水曜日

Hear the music から WAVE CAMILA BENSON songs from Antonio Carlos Jobim

イメージ 1今日は女声ボサノヴァから1枚。
WAVE
CAMIA BENSON
1. ジンジ
2. イパネマの娘
3. ハウ・インセンシティヴ
4. リトル・ボート
5. おいしい水
6. ワン・ノート・サンバ
7. ノー・モア・ブルース
8. ウェイヴ
9. トリステ
10. ラーン・トゥ・リヴ・アローン
11. ヴィヴォ・ソニャンド
12. エゥ・セ・ケ・ヴォウ・チャ・マー
ふしぎな匂いのする女性シンガー、カミーラ・ベンソン。ちょっとひきずるような唄い方が独特の香りを奏でます。ジョビンの曲を楽しくきかせてくれますが、「イパネマの娘」とか、「おいしい水」とか、ちょっとアップテンポのアレンジの方がより彼女と原曲のミクスチャーの可能性を感じます。あの川崎 燎さんが参加・・・なつかしいお名前ですが・・。ビデオアーツのヒア・ザ・ミュージックの1枚。

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2011年1月10日月曜日

チック・コリアの会心の一作 フォーエヴァー チック・コリア/スタンリー・クラーク/レニー・ホワイト

1970年代の第2期RETURN TO FOREVERからアル・ディメオラを除いた3人による2枚組の最新作・・ 想像を超えて傑作です。
フォーエヴァー チック・コリア/スタンリー・クラーク/レニー・ホワイト
ディスク:1 1. オン・グリーン・ドルフィン・ストリート 2. ワルツ・フォー・デビイ 3. バド・パウエル 4. ラ・カンシオン・デ・ソフィア 5. ウィンドウズ 6. ハッケンサック 7. ノー・ミステリー 8. セニョール・マウス ディスク:2 1. キャプテン・マーヴェル 2. セニョール・マウス 3. クレッセント 4. アルマンドのルンバ 5. ルネッサンス 6. ハイ・ワイアー 7. アイ・ラヴズ・ユー、ポーギー 8. アフター・ザ・コズミック・レイン 9. スペース・サーカス 10. 500マイルズ・ハイ
チック・コリア (p, Fender Rhodes) スタンリー・クラーク (b, el-b) レニー・ホワイト (ds)
ビル・コナーズ (g) on DISC 2 – 2, 7-9 ジャン=リュック・ポンティ(vln) on DISC 2 – 4, 5, 7-9 チャカ・カーン (vo) on DISC 2 – 6, 7
1枚目は3人が09年にツアーを繰り広げたライブ版。チック・コリア、スタンリー・クラーク、レニー・ホワイトの3人によるアコースティックジャズ集です。スタンダード曲、それにチックのオリジナル作品を中心にしたまさに「チック・コリア=アコースティックトリオ」の演奏。スタンリーの超絶テクニックの生ベースも堪能できて文句なしです。 2枚目は、チックのホームグラウンドであるマッド・ハッター・スタジオでの寛いだスタジオ・セッション。しかもトリオに加えて、曲によりリターン・トゥ・フォーエヴァー初代ギタリストのビル・コナーズと、ヴァイオリンのジャン=リュック・ポンティが参加。さらに2曲ではチャカ・カーンがゲスト参加となんとぜいたくな布陣なのでしょう。
ジャズのスタンダードナンバーが録音されています。特に1枚目はライヴ盤とはいえ、見事な完成度。スタンリー・クラークのベースもいい感じでバランスよく収録されていて、チックのピアノプレイをひきたてます。チック・コリアの硬質なピアノがとてもいきていて、なかなかお目にかかれないほどのすべてに整ったバランスのアルバムです。
特筆すべきは特に素晴らしい録音。1枚目はライヴ・アルバムにもかかわらず、太鼓、ベースの音もきわめて巧みに収録されていて、チックの硬質なピアノと見事なバランス。ピアノ・トリオで満腹という感じの実にいきいきとしたサウンドなのです。

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2011年1月9日日曜日

”プレイズ・ザ・サウンド・オブ・フィラデルフィア – トリビュート・トゥ・ザ・ミュージック・オブ・ギャンブル・アンド・ハフ・アンド・ザ・サウンド・オブ・フィラデルフィア” ラリー・カールトン

イメージ 1ラリー・カールトンの新作です。自身の大ヒット曲を新録音したアルバム『Greatest Hits Rerecoreded Volume One』に続く新作『Plays The Sound Of Philadelphia – A Tribute To The Music Of Gamble & Huff And The Sound Of Philadelphia』がその一枚。
Plays The Sound Of Philadelphia
Larry Carlton
1. Could it be I’m falling in Love
2. Backstabbers
3. If you don’t know me by now
4. Drowin’ in the the sea of Love
5. I’ll be Around
6. You make me feel Brand New
7. Bad Luck
8. Never Give you up
9. Mama can’t buy You Love
10. Only the Strong Survive
11. Mighty Love
Larry Carlton(g), Tony Desare(p, rhythm Charts), Steve Guttman(tp, Horn Charts), Christopher Li’nard Jackson(b),Paul Shaffer(org), Tommy Byrnes(rhythm guitar), Andrea Valentini(ds), Carla Benson(back ground vo),Charlene Holloway(background vo), Dale Kirkland(tb), Darcy Hepner(bs), Nick Marchione(tp), Chris Komer(frh),Mark Douthit(sax), Bill LaBounty(vocal performances) Produced by Billy Terrell
彼の今度の新作のコンセプトは、まさに“フィラデルフィア・ソウル”でした。フィラデルフィア・インターナショナル・レコードの本格的なリイシューがスタートしましたが、実はラリー・カールトンこそがその設立者。そんなラリー・カールトンが今回は、フィラデルフィア・ソウルを代表するプローデューサー・コンビ、ケニー・ギャンブル&レオン・ハフが手掛けた大ヒット曲を、歌心たっぷりにギターで聴かせてくれます。
オープニングはスピナーズの名曲を、ラリーならではのコンテンポラリー色でちょっとメロウにアレンジした「Could It Be I’m Falling In Love」。そして、バラード名曲「If you don’t Know me by now」、「You make me feel brand new」では、究極ナンバーのヴォーカル・パートをラリーのギターが歌いあげる絶品なトラック。数々のポピュラー・ミュージックのバックもつとめたりしてきたラリー・カールトンだからこその、まさにメロディを大切にしたギター・アルバムです。そして、AORファンに熱い支持を受けるビル・ラバウンティがゲスト参加し、ヴォーカルを披露してくれているのも見所です。
そしてなんと言ってもチャーミングなのは、スタイリスティックスの「誓い」。原曲をさらにスローにしたような泣かせるギターが天下一品です。

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2011年1月8日土曜日

超絶技巧の画期的自作自演集 マルク=アンドレ・アムラン 短調による12の練習曲 Hamelin Etudes

かつてヨーロッパでは「コンポーザー=ピアニスト」という言い方があって、彼らは超絶的な技巧を必要とする作品を自ら作曲し、これを演奏することで知られていました。
リスト、ショパン、ルビンシテイン・・・etc。そして現在では、やはりフランス系カナダ人ピアニスト、マルカンドレ・アムラン(Marc-Andre Hamelin 1961 – )こそがまさしくコンポーザー=ピアニストそのものなのでしょう。 今回の1枚は、「短調による12の練習曲」「小さなノクターン」「コン・インティミッシモ・センティメント」からの5曲からなる自作自演集です。
短調による12の練習曲 マルク=アンドレ・アムラン
『短調による12の練習曲』 ・第1番イ短調「トリプル・エチュード」(ショパンの練習曲による) ・第2番ホ短調「昏睡したベレニケ」 ・第3番ロ短調「パガニーニ~リストによる」 ・第4番ハ短調「無窮動風練習曲」(アルカンによる) ・第5番ト短調「グロテスクなトッカータ」 ・第6番ニ短調「スカルラッティを讃えて」 ・第7番変ホ短調「チャイコフスキーの左手のための練習曲による」 ・第8番変ロ短調「ゲーテの魔王による」 ・第9番ヘ短調「ロッシーニによる」 ・第10番嬰ヘ短調「ショパンによる」 ・第11番嬰ハ短調「メヌエット」 ・第12番変イ短調「前奏曲とフーガ」 『小さなノクターン』 『コン・インティミッシモ・センティメント~最も親密な思いをこめて』より ・第1番:レントラーI ・第4番:アルバム・リーフ ・第5番:オルゴール ・第6番:ペルゴレージにちなんで ・第7番:子守歌 『主題と変奏』(キャシーズ・ヴァリエーションズ)
構想、作曲に約25 年という歳月を費やしたというだけあって、素晴らしい出来映え。人間業とは思えぬ超絶技巧で、アルカンやゴドフスキー、カプースチンなどのいままでの超難曲とも違って、さらに奥深い興趣深い作品群となっています。 さらなる難曲として生まれ変わった「ショパン・エチュード」や「ラ・カンパネラ」、そしてまったくの自作の「グロテスクなトッカータ」や「前奏曲とフーガ」など、” アムランが弾くアムランの音楽” が、まさにピアノ世界の拡張をそこに示しているかの感覚を与えます。
また「12 の練習曲」だけでなく、フィアンセのキャシー・フラーに贈るメッセージでもある「主題と変奏」など、アムランによるアムランの音楽も存分に楽しめるところも、サービス精神満点。

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2011年1月7日金曜日

一国の主(首相)がテレビ番組に及ぼすこと

右の表は何の表かおわかりになるだろうか。10台の数字が並んでいるが、一カ所だけ、6.9の数値がある。1月5日とある。
これは、Hステーションといわれる報道番組の視聴率と思われる数値の表である。
そして、1月5日だけ群を抜いて・・というか、極端に異常値を示していることがわかる。この人気あるレギュラー報道番組においていったいこの日に何が起こったのか。
日々、同じような視聴者がついている番組において、この日だけ、いわば本気で「見たくない」と思わせてしまったのは何か・・というと、そう、もうみなさまもご存じのように、一国の首相・・・いわば国をもっとも代表する人・・が生出演した日なのだ。
残念だが、これは異常事態としかいいようがない。マスコミの内側ではこの事実が随分と評判になっているようだが、おもてだってはほとんど語られない。紅白の視聴率はあがった下がったとあれほど騒ぐのに、一国の首相の視聴率をとりあげないのは、本当にそこに意図があるとしか思えないほどに。
よく、こういう数表をみて、たまたまなのだ・・という人もいる。では、試しにどのくらい普段とかけはなれているのかと思い、わずか12月と1月あわせた20日間だけだけれど、標準偏差を計算し、いわゆる偏差値を計算してみた(一年をとって計算したらもっと極端な数値がでただろう)。そうしたら、「偏差値25」とでた。これはどうみても落第の数値だ。これを異常といわずして何だろう。どれだけ残念な数字だかがわかる。(正月だから・・という反論のために、昨年の1月5日を調べてみたら11.2だった・・なので正月説もあたらない)
本日、インターネットの配信番組があって、そこにも一国の首相は登場したらしい。中身をみなかったが、うわさによるとビューワーの数は、2000前後だったとか。政敵といわれる一兵卒のOさんがニコニコに出演したときは150000だったことを思うと、この一国の首相の数値がやはり、異常値を示していることが想像される。
もちろん僕にも思想信条がある、政治的嗜好はある。しかし、いまそれをここで語ろうとしているのではなく、この数値はいわば統計的に、無視できるランダムな偏りではなく、明らかになんらかの異常値、メッセージというかアラームをだしているということをいいたいのだ。
そのことが何を示しているのかまでは、いま僕にもわからない。しかし、本来、プラスに作用しなければならない何かが明らかにマイナス方向への力になっているのは確かであり、視聴率主義を標榜している地上波テレビ局にとっても、これほど視聴率をさげるタレントはきいたことがないだろうし、ふつうでいえばこんなに視聴率を下げてしまったらクライアントにあわせる顔はなく、次回からは明らかに起用されないだろう・・これは、やばい。「一国の首相」に対し、人々が思っていることは、想像以上に根深い気がしてきて、民主主義とは何なのだろうとさえ、思い始めてしまったのだ。

つづきはこちら↓
http://wp.me/sMonj-rate

2011年1月6日木曜日

ヴィニシウス・カントゥアリア サンバ・カリオカ Vinicius Cantuaria  Samba Carioca

日本ではあまり馴染みのないヴィニシウス・カントゥアリアですが、実は約30年のキャリアをもつ大ベテランです。
51年、アマゾンのマナウスで生まれ、6歳の時からブラジル・リオ育ち。ガル・コスタらのバックを経て78年、カエターノ・ヴェローゾのバンド「ア・オートラ・バンダ・ダ・テーハ」に参加。以降84年まで7枚のアルバムに参加し、ドラムだけでなくギターやパーカッションの演奏も手がけています。 94年以降、N.Y.へ移住。アート・リンゼイとのコラボレーションから坂本龍一と出会い、中谷美紀の1stアルバムにも楽曲を提供したりと八面六臂の活躍。ソロ作『ソル・ナ・カーラ』でもリンゼイや坂本さんとの共同プロデュースが見られますが、収録曲はすべてヴィニシウスのオリジナルによるものでした。さて、今回は、演奏曲は、7曲が共作を含むオリジナル。2曲がジョビンともう1人の曲となっています。
Samba Carioca Vinicius Cantuaria 1.Praia Grande 2.Berlin 3.Vagamente 4.Inutil Paisagem 5.Julinha de Botas 6.Fugiu 7.Orla 8.Conversa Fiada 9.So Ficou Saudade
全体にとてもクールな静かな演奏。しかしそれでいてあたたかい独特の風合いがあるものです。プロデューサーはArto Lindsay。そのせいか、Arto Lindsay的なアンニュイな微妙な雰囲気もあったりします。 参加アーティストがとても豪華。ジョアン・ドナート、マルコス・ヴァーリ、ブラッド・メルドー、ビル・フリゼール、パウロ・ブラガ、ルイス・アルヴェス、リミーニュ・・すごいですね。 個人的なおすすめは、「オルラ」でしょう。マルコス・ヴァーリのフェンダー・ローズがとてもいい味をしていて、このアルバムの世界観を見事に集約している感じです。冬の夜長にぜひのんびりときいてみてください。

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http://wp.me/pMonj-rS

2011年1月5日水曜日

フュージョンの王道:フォープレイ~ Fourplay Let’s touch the sky

fourplay のまさにフォープレイらしい1枚。先月来日していて、ブルーノート東京だけでなく、すみだトリフォニーホールで新日フィルとの共演があって、ぜひいってみたかったので、いまでも気になっているのだけれど・・。そういった楽しみを予期させるほどに、常に芸達者のひとたちで構成されているフォープレイ。
Let’s touch the sky Fourplay
1. Let’s Touch The Sky 2. 3rd Degree 3. More Than A Dream 4. Pineapple Getaway 5. I’ll Still Be Lovin’ You 6. Gentle Giant (for Hank) 7. A Night In Rio 8. Love TKO 9. Above and Beyond 10. Golden Faders 11. You’re My Thrill 12. When loves breaks down
アルバムを聴いてみると、いままでの落ち着いた、ある意味の予定調和のプレイから、今回新加入のチャック・ローブのプレイが幸いしてか、ちょっと新しい色合いがでてきた感じ。アニタ・ベイカーがフューチャリングされた「You’re My Thrill」などもなかなか渋くていい感じです。
家でくつろぎながらBGMに聴くにはなかなかいい一枚に仕上がっています。

つづきはこちら↓
http://wp.me/sMonj-fourplay

2011年1月4日火曜日

見事な世界中の朝の目覚め WORLD – CRUISE 2010[世界一周を17分で!]

空気感が伝わる・・というような言い方をよくするけれど、ことばでは簡単でも実はなかなか難しい。今回のこの永川さんの映像は、なにげない世界の朝の映像だけれど、そこに息づく人々の生活が、香りが伝わってくるような、まさに、空気感が伝わる見事なものなのだ。
かつて訪ねたバラナーシーの朝、沐浴をする人と洗濯をする人が共存する川・・ベナレス。インドのこの街は確かにこういう空気だったと思わされる。もちろん、ロンドンもニューヨークも京都も・・僕の知っているすべての街を詩のような映像で語るとなればこうなるだろう・・という映像なのだ。
すべてをひとりで撮影したという。だからこそ、狭い路地でのすれ違いでさえ、人々はカメラを気にしていないし、撮影者自身が巧みに街と一体となったのだろうと想像できる。
キャノンの一眼レフ5Dで撮影されたというが、僕自身も何度かこのカメラを使ってみて、その映像のクオリティは知っていたつもりだったけれど、こうした質感はきっとこのカメラだからこそできたのだろうというのもわかる気がする。
この撮影の旅のために会社をやめて取り組んだという永川さん。果たして彼の次の作品はどうなのだろうと、とても楽しみになった。

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2011年1月3日月曜日

middle&mellow of ASAKO TOKI 土岐麻子

土岐さんのカヴァー曲アルバム。彼女の素直な声と的確なアレンジがとてもいいアルバムに仕上げています。


middle&mellow of ASAKO TOKI
土岐麻子

1. ブルー・バード
2. 土曜日の恋人
3. 夏の思い出
4. ファンタジア
5. モンスターを飼い馴らせ
6. Sunday Morning
7. Let the sunlight in
8. Break out
9. 小麦色のマーメイド
10. PLAY OUR LOVE’S THEME
11. smilin’
12. HOO-OON
13. Down Town

swing out sisters の 「break out 」など、本家のような攻撃的な魅力はないけれど、ピアノとサキソフォンがいい感じに彼女の中性的な声をつつみこんで、あたたかい一曲に仕上げています。
全体としてのプロデュース、アレンジが巧みで、そのあたり土岐さんは本当にいい仲間に恵まれているという感じ。エレピの音色の活かし方など本当に見事。
個人的なおすすめは、ラヴアンドリミテッドの名曲を軽やかに仕上げた「play our love’s theme」、山下達郎さんのカヴァー「DOWNTOWN」「土曜日の恋人」などでしょうか。
お正月も三日目を迎え、ちょっとのんびりとすごす時間には、土岐さんのどちらかとえいばグルーブ感より軽やかさを優先した、この独特なサウンドはなかなかに癖になります。

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サンボマスター きみのキレイに気づいておくれ! 

イメージ 1

サンボマスターの新譜マキシシングル、両A面構成。とても贅沢なつくりだ。

きみのキレイに気づいておくれ
サンボマスター


こちらで一部試聴できます。


[収録曲]
1. きみのキレイに気づいておくれ
あれから10周年オーディションライブ完全収録
2.(イントロダクション)
3.世界をかえさせておくれよ
4.残像
5.これで自由になったのだ
6.(MC)
7.ラブソング
8.そのぬくもりに用がある
9.できっこないを やらなくちゃ

後半は、ライブの収録そのままがはいっていて、トータル36分強。なんとぜいたくなマキシだ。
中でも、素敵なのは、「きみのキレイに気づいておくれ」。

せつなく、やさしい、男の子のこころがとても真摯に描かれ、またサンボ山口さんの声とサンボ全体のサウンド構成がいい。フジテレビ系アニメ「海月姫」エンディングテーマというが、どんなアニメなのだろう。この曲がエンディングと思うだけでなんとぜいたくなアニメなのだろうとさえ思ってしまう。

2011年1月1日土曜日

MICHAEL Michael Jackson から Behind the Mask を聴く

あけましておめでとうございます。
新年第一作は、昨年暮れに発売になった、故マイケル・ジャクソンの新作アルバム。発売前からいろいろな意見がありましたが、きいてみるとやはり間違いなくマイケルの1枚でした。 しかし、これらの曲すべてが、彼の生前、彼がなんらかの理由で発表を見送っていたかと思うと、やはりそれぞれの作品になんらかのマイケルの気に入らなかった点があるのだろうとも想像され、その評価は難しく感じるのも事実です。
MICHAEL Michael Jackson
1. Hold My Hand (Duet with Akon) 2. Hollywood Tonight 3. Keep Your Head Up 4. (I Like) The Way You Love Me 5. Monster (Featuring 50 Cent) 6. Best Of Joy 7. Breaking News 8. (I Can’t Make It) Another Day (Featuring Lenny Kravitz) 9. Behind The Mask 10. 10 .Much Too Soon
先日ご案内した、クインシー・ジョーンズの最新作にみられるようなクインシーの完全主義なサウンドづくりを目の当たりにすると、かつてマイケルがクインシーと組んでいた時代もあっていたがゆえに、マイケル本人による最後の最後までの完全主義感が貫かれていないことが、どれだけ残念なことかとあらためて思われてしまうのです。
お気に入りといえば、やっぱり「The Way You Love Me」でしょうか。それと日本人である僕にとっては、やはり、一番きになったのは、ビハインド・ザ・マスクにとどめをさすでしょう・・・YMO的坂本龍一サウンドが随所に感じられて楽しい仕上がりでした。

つづきはこちら↓

MICHAEL Michael Jackson から Behind the Mask を聴く

イメージ 1あけましておめでとうございます。
新年第一作は、昨年暮れに発売になった、故マイケル・ジャクソンの新作アルバム。発売前からいろいろな意見がありましたが、きいてみるとやはり間違いなくマイケルの1枚でした。
しかし、これらの曲すべてが、彼の生前、彼がなんらかの理由で発表を見送っていたかと思うと、やはりそれぞれの作品になんらかのマイケルの気に入らなかった点があるのだろうとも想像され、その評価は難しく感じるのも事実です。
MICHAEL
Michael Jackson
1. Hold My Hand (Duet with Akon)
2. Hollywood Tonight
3. Keep Your Head Up
4. (I Like) The Way You Love Me
5. Monster (Featuring 50 Cent)
6. Best Of Joy
7. Breaking News
8. (I Can’t Make It) Another Day (Featuring Lenny Kravitz)
9. Behind The Mask
10. 10 .Much Too Soon
先日ご案内した、クインシー・ジョーンズの最新作にみられるようなクインシーの完全主義なサウンドづくりを目の当たりにすると、かつてマイケルがクインシーと組んでいた時代もあっていたがゆえに、マイケル本人による最後の最後までの完全主義感が貫かれていないことが、どれだけ残念なことかとあらためて思われてしまうのです。
お気に入りといえば、やっぱり「The Way You Love Me」でしょうか。それと日本人である僕にとっては、やはり、一番きになったのは、ビハインド・ザ・マスクにとどめをさすでしょう・・・YMO的坂本龍一サウンドが随所に感じられて楽しい仕上がりでした。

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