2010年5月31日月曜日

まさに、ピアソラのグルーブ感そのままに・・・ゲイリー・バートンのピアソラ・アルバム[GARY BURTON LIBERTANGO ~ The music of Astor Piazzolla](2000)

ゲイリー・バートンによるピアソラのアルバム。
かつてのピアソラをともに演じてきた人たちとの演奏ゆえに、きわ めてピアソラ的であり、ピアソラを楽しむのに、これは最適なアルバム。

それゆえ、ゲイリー・バートンのあの独特のビブラフォンワークが好 きな人にとっては、ゲイリー・バートンならではの味わいがやや少なく、ものたりなく感じるかもしれません。つまり、それほどまでに、ピアソラ的に溶け込ん でいて自然なピアソラ・アルバムなのです。

GARY BURTON
LIBERTANGO ~ The music of Astor Piazzolla


1. リベルタンゴ LIBERTANGO
2. ブエノスアイレスの冬 INVIERNO PORTENO
3. エスクアロ(鮫) ESCUALO
4. ブエノスアイレス午前零時 BUENOS AIRES HORA CERO
5. フーガと神秘 FUGA Y MISTERIO
6. 天使のミロンガ MILONGA DEL ANGEL
7. ミケランジェロ’70 MICHELANGELO ’70
8. コントラバヒシモ CONTRABAJISSIMO
9. フガータ FUGATA
10. ムムキ MUMUKI
11. ミロンガ・ロカ MILONGA LOCA
12. アディオス・ノニーノ ADIOS NONINO


聴き慣れた曲がならびます。「リベルタンゴ」もいいし、「ブエノスアイレス午前零時」も、まさにピアソラです。「ミケランジェロ’70」などで感じられ る、ゲイリー・バートンのつくりだすグルーブ感が、ピアソラのそれなのです。そしてそれでいて、ある種都会的であり、クールなのです。だからそのどれを聴 いても、ピアソラとして受け止めてしまい、違和感を感じない。そしてさらに上質感の残像が残るのです。
このあたり、あらためて、ゲイリーの腕力、技量の高さを感じさせられるところです。それとともに、こういう形で上質に真摯に音楽の再現性を確実にアートに している、彼の抑制のきいた音楽性の至高感に、敬意の念をおぼえます。

つづきはこちら↓

 http://bit.ly/bh5dsm

2010年5月30日日曜日

魔に魅入られる珠玉のアルバム~対話の可能性:日比谷カタン(2004)

日比谷カタン・・。真打ちの登場である。

アルバムをかけるなり、ジャンゴ・ラインハルト的な音階のギタープレイがこころを射る。自分の中にあった何か、こころの地平線の地下にもぐっていた 部分をまずは刺激するのだ。えぐりだしてくるといってもいい。ムズムズするような、それでいて快感。自身の中の葛藤がここちよく目の前にだされ、自らが ディス・コントーローラブルな状況におちいる。


「スキゾフレイニアパルトメント」のカタンの歌声による世界観の快感・・。「カタコンブの花」の七色の歌声の自由さ、「ネクロヴァルセ」のギタープレイの 確実さ。「ブツブツ膏」の超技巧的なギターと歌詞の調和の心地よさ、「スガスガしい休日」の転調の快楽にひたる・・・聞き手にはもはや逃げ道はない。

この音楽体験を、「別世界への探訪」ととらえる人も多いのだろう。自らの世界とは別のもの、とくくることによって、その人は自らを安全地帯に置こう としているにすぎないのだが、その抵抗は決して長続きはしないはずだ。

このアルバムを聴いたら最後、それを拒否しようとも肯定しようとも、このアルバムの呪縛からのがれることはできない。この体験を自らが受け入れるか 否かを確実に判断しなければならない状況におかれるからだ。その「容赦のなさ」という意味で、常にカタンは非道(!)である。

Card Bop Textlogy;対話の可能性

世知辛い世と存じます これも何かの縁かと 先ずは卓を囲み牽制 紫煙の彼方
見事欺かれた過去 透かし翳してみましょか 然るべき対話の可能性 その他 の可能性
絶対者不在 時間無制限 安全は保障 背水の陣まで
有象無象に愛を問いましょう 便宜上 問題ないと
刹那皆まで申しません これも何かの縁かと 視点焦点論点など 憂いの彼方
見事謀られた未来 信じ念じてみるとか 然るべき対話の可能性 その他
あれもそれもどれもこれも

・・・事態はまさに
「閑話休題かと。ざっと見たとこ人種の差は否めず。」
「つかスットコドッコイでクルクルパーなボクは意味がわかりません。」
「Hey!Yo! Your机上の理論Necrosis。GenomeにゃRealなStudyでしょう。」
「なによ。なんなのよ。あんた如きに言われる筋合いないわ。」
「どうせみんな死んじゃうんだし。あきらめましょあきらめましょ。」
「アキラメテハイケマセン。神ニ祈リナサイ。」
「どんぐりの背比べたいした効果はないです。よ。」

世知辛い世と存じます これも何かの縁かと のらりくらりのべつ幕無し 戯連も流石
見事欺かれた過去 検討するも虚しく 交わすべき対話の可能性 じたいの可 能性
絶対者不在 時効未成立 推定で無罪 今際の際まで
有象無象が愛を乞うでしょう 経験上 問題外と
刹那皆まで申しません これも何かの縁かと 宴も酣でございましょう 出口は其方
見事謀られた未来 騙し演じてみるとか 素知らぬ顔の闊歩闊歩 自己愛の全う
自己愛の全う 自己愛の全う 自己愛の全う
THE END

「対話の可能性」の対話とは、誰との対話なのか・・とふと考えてみると、それは悪魔なのか天使なのかというところにたどりつく。決して人間ではな い。そもそも日比谷カタンは人間ではないのだ。悪魔と取引をした結果得られた天賦の才なのか、それとも天使とつるんだ神のご加護なのかはわからないが、わ たしたちが日常で用いる人間界でのスケールでは太刀打ちできないのは自明の理である。

だから、彼の前では、素直に自らのありのままになるしかない。それは、虚飾を廃した自らの素顔を眼前につきつけられるという意味で、残酷な行為であ る。その妖しい自らの姿を見て、絶望するもよし。しかし、それはあくまで幻想の「自ら」がその程度のものであったということだけで、決してカタンが悪いわ けではない。彼は天使の代理人として、「自ら」の輝ける未来?の世界の断片をチラ見せさせてくれるだけなのだ。

つづきはこちら↓
 http://bit.ly/bUEXCq

2010年5月29日土曜日

パールマンの神技:ヴァイオリン・アンコール集(Violin Encores / Itzhak Perlman )

アイザック・パールマンによるアンコール集。
アンコールは、いわゆるレパートリーの中の十八番だけ演奏するわけだから、その人となりがいちばんわかるのだろうけれど、このアルバムはそう いったレベルを超えて、超弩級の作品集になっている。

パールマンという人は、どうしても政治的立ち位置の色眼鏡をかけてみてしまいがちなのだけれど、むしろそういうことが何か邪魔をして、彼の本当の凄 みが伝わりずらくなってしまっているのかもしれない。僕自身、何かフィルターをかけて彼をみていたかもしれないと、いまこのアルバムをききながら猛省して いる。

Violin Encores
Itzhak Perlman

ディスク:1
1. Elgar:Salut D’amour Op.12
2. Suk:Un Poco Triste Op. 17 No. 3
3. Suk:Burleska Op.17 No.4
4. De Taeye:Prelude Op. 23 No. 5
5. Rachmaninov:Prelude Op. 23 No. 5
6. Mendeossohn:Sweet Remembrance
7. Fiocco:Allegro
8. Debussy:La Plus Que Lente (Valse)
9. Sarasate:Jota Navarra OP. 22 No. 2
10. Faure:Bereceuse Op. 16
11. Gershwin:It Ain’t Necessarily
12. Arensky:Serenade in G Op. 30 No. 2
13. Rachmaninov:Melody Op. 21 No. 9
14. Rimsky-Korsakov:Flight Of The Bumblebee
15. Debussy:Menuet
16. Drigao:Valse Bluette
17. Rachmaninov:It’s Peaceful Here Op. 21 No. 7
18. Ravel:Valses Nobles Et Sentimentales 6 & 7
19. Gershwin:Prelude No. 1
20. Gershwin:Prelude No. 2
21. Gershwin:Prelude No. 3
22. Albeniz:Sevilla
23. Schmann:Prophet Bird Op. 82 No. 7
24. Rameau:Rigaudon
25. Achron:Hebrew Melody
26. Debussy:Golliwogg’s Cake-Walk

ディスク:2
1. Bazzini:La Ronde Des Lutins
2. Wieniawski:Polonaise No. 2 in A Op. 21
3. Wieniawski:Obertass-Mazurka Op. 19
4. Stravinsky:Chanson Russe
5. Stephaen Foster:Jeanie With The Light Brown Hair
6. Deep River
7. Tchaikovsky:Melodie
8. Godowsky:Alt-Wien
9. Castelunovo-Tedesco:Tango
10. Debbusy:En Bateau
11. Wieniawski:Polonaise De Concert Op. 4
12. Wieniawski:Scherzo-Tarantelle Op. 16
13. Del Valle:Ao Pe Da Fogueira
14. Rachmaninov:Vocalise Op. 34 No. 14
15. Paganini:Sonata No. 12 in E Minor Op. 3 No. 6
16. Grasse:Wellendpiel
17. Halffer:Danza De La Gitana
18. Sarasate:Habanera Op. 21 No. 2
19. Sarasate:Playera Op. 23
20. Sarasate:Spanish Dance Op. 26 No. 8

彼の生い立ちをwikiでみてみよう。
イツァーク・パールマン(Itzhak Perlman、1945年8 月31日 – )は、イスラエルのテル・アヴィヴ生まれのヴァイオリニスト、指揮者、音楽指導者。20 世紀における最も偉大なヴァイオリニストの一人と評価されており[1]、また知名度においても最も秀でたヴァイオリニストの一人である。演奏においてのみ ならず、教育者としても高く評価されている。使用楽器はストラディヴァリの『黄金期』に製作された1714年製ストラディヴァリウスのソイル。

略歴
1945年8月31日、イスラエルのテル・アヴィヴに生まれる。両親は、ポーランドから移住したユダヤ系の理髪師で、ことさら音楽の愛好家ではなかったら しい。3歳の時、ラジオでヴァイオリンの演奏を聴いて感動し、ヴァイオリンに強い憧れを抱く。最初はおもちゃのヴァイオリンを遊び半分で弾いていたが、間 もなく正式なレッスンを受けるようになる。

しかし、4歳3ヶ月のとき、小児麻痺にかかり、下半身が不自由になってしまう。それでもヴァイオリニストになる夢をあきらめず、幼少ながらシュ ミット高等学校でヴァイオリンのレッスンを続ける。その後、アメリカ=イスラエル文化財団の奨学金を受けて、テル・アヴィヴ音楽院でリヴカ・ゴルトガルト に師事し、10歳で最初のリサイタルを開いた。これを機にイェルサレム放送管弦楽団の演奏会に招かれ、ラジオにも出演する。
テル・アヴィヴ音楽院卒業後の1958年、13歳の時、アメリカの人気番組「エド・サリヴァン・ショー」のタレント・コンクールに応募して栄冠 を勝ち取り、翌1959年2 月に出演、リムスキー=コルサコフの「熊蜂の飛行」やヴィエニャフスキの「華麗なるポロネーズ」を弾いて大絶賛を浴びる。
このテレビ出演をきっかけに、アメリカに留まることを決意、アイザック・スターンの強い推薦を得てジュリアード音楽院に入学、名教師イヴァン・ ガラミアンとそのアシスタントのドロシー・ディレイのもとで学ぶ。
その後、アメリカでの正式デビューは、1963年3 月5日、17歳の時にカーネギー・ホールに於いて弾いたヴィエニャフスキのヴァイオリン協奏曲第1番であった。1964年8 月にはレーヴェントリット国際コンクールで優勝する。18歳での優勝は史上最年少であった。その後はアメリカのメジャー・オーケストラから共演依頼が殺到 し、アメリカ全土の主要都市でリサイタルを開いて絶賛を浴びる。1965年には7年ぶりに故国イスラエルに帰り歓迎を受ける。1967年から1968 年にはヨーロッパの主要都市でデビューを果たし、その評価は国際的なものとなる。なお初来日は1974年であった。
1966 年から始めたレコーディングではグラミー賞15回をはじめとしてエミー賞を4回受賞するなどほとんどのレコード賞を獲得している。
また、1993 年には映画「シンドラーのリスト」に出演して話題になった。1998年からはジュリアード音楽院の教授として教育活動にも従事している。近年は指揮活動に も取り組み、弾き振りのみならずデトロイト交響楽団の首席客員指揮者を務めるほか、セントルイス交響楽団で音楽顧問を務めている。
1986 年には長年の活動を評価され、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領から「モデル・オブ・リバティ」、2000年にはクリントン大統領から「ナショナル・モデ ル・オブ・アーツ」の称号が贈られている。
2009年1月20日のオバマ大統領就任式ではヨーヨーマと演奏した。しかし実際に会場に流された音はリアルタイムのものではなく、事前に録音 されたものであったことがわかり、各方面で賛否両論の声が上がっている。
このアルバムはといえば、それぞれが小品ながら、そのどれもが「音楽」として楽しい。作品としてその曲を知っているということと、パールマンの演奏 を聴くということは、まったく別物であり、それほどまでに、パールマンが本当に音楽の「楽」しさを伝えてくれる、天からの使者であるかのようなのだ。

つづきはこちら↓
 http://bit.ly/dANteb

2010年5月28日金曜日

史上最高のコーラス・グループ~シンガーズ・アンリミテッド:EVENTIDE

シンガーズ・アンリミテッドは僕の中では、ある種の原点である。どういう風に原点かというと自分でもなかなかうまく説明できないのだが、彼らのコード、転 調、多重録音の感覚・・そういうものを総合したアレンジの感性があまりに見事にフィットしていて、こころに響くのだ。家に彼らのLPが1枚あって、すりき れるまで聴いていたこともあるだろうけれど、街で彼らの音楽の断片が何かの拍子に聞こえてくるだけで、からだが反応し、そちらの方を向いてしまう。それほ ど好きなのだ。

TAKE6も、マンハッタン・トランスファーもインタビューでよく影響をうけたアーティストとしてシンガーズ・アンリミテッドをあげている。確かに シンガーズ・アンリミテッドがいなかったら、いまの彼らを想像するのは難しい・・と思われるほど、ア・カペラのすべての試みがすでに、シンガーズ・アンリ ミテッドによってなされているといってもいい。

テイク6が、生身の人間を尊重した、まさにライヴならではのグループとすると、シンガーズ・アンリミテッドは決してライヴをしなかった。レコーディ ング専門のグループだ。それゆえのある種のピュアーな突き詰めた緊張感が、彼らのすべてのアルバムにある。それにしても彼らのア・カペラのアレンジは見事 なのだが、今回はまず、貴重なオーケストラとのアルバムの方ををとりあげてみようと思う。

EVENTIDE
THE SINGERS UNLIMITED
(ROBERT FAMON : ORCHESTRA ARRANGED AND COND.)
シンガーズ・アンリミテッド 愛のフィーリング


1:ディープ・パープル DEEP PURPLE
2:G線上のアリア AIR
3:プット・ユア・ドリームズ・アウェイ PUT YOUR DREAMS AWAY
4:アイ・ラヴド・ユー I LOVED YOU
5:夜の静けさに IN THE STILL OF THE NIGHT
6:モナ・リザ MONA LISA
7:愛のフィーリング FEELINGS
8:サティ:ジムノペディ Ⅰ GYUMNOPEDIES Ⅰ
9:ユアーズ・トルーリー・ローザ YOURS TRULY ROSA
10:ハウ・ビューテイフル・イズ・ナイト HOW BEAUTIFUL IS NIGHT
11:イーヴンタイド EVENTIDE

まずは、このアルバムの市川正二さんが書かれたライナーノーツがとてもよく書かれているので、そこから引用してみる。

シンガーズ・アンリミテッドは数あるコーラス・グループの中でもきわめて特異な存在である。特異な点を列挙してみよう。
まず彼らはレコーディング専門のグループであって、ライヴ活動を行わなかった。と、過去形で書いてしまっていいのかどうか。正式な解散宣言が出されたわけ ではないが、この10年間というもの、まったくの音沙汰なしなので、もはや自然消滅したものと考えていいだろう。
次に彼らはジャズ/コーラスとしてはきわめて異例のア・カペラ(無伴奏コーラス)に挑戦。独自の世界を確立した。またテクノロジーの有効活用(多重録音) という点でも、素晴らしい成果をあげた。ア・カペラにしても多重録音にしても、別に彼らが最初に始めたわけではない。ゴスペルやR&Bの世界で ア・カペラは昔から行われていたし、多重録音についていえば、彼らより20年以上も前にレス・ポールがギターでやってのけている。しかし、それをジャズ・ コーラスの世界に移植した彼らの功績は絶大だ。

(中略)

なぜ、シンガーズ・アンリミテッドがア・カペラと多重録音のチャンピオンになったかという点について、思いを巡らせてみる。自然の成り行きだったの ではないかというのが僕の結論だ。それは結成時のグループ状態と大いに関係している。そこのところを若干説明してみよう。
シンガーズ・アンリミテッドのリーダーはジーン・ピュアリングで、彼は1929年3月31日、ウィスコンシン州のミルウォーキーに生まれた。根っからの コーラス好きで、17歳の時にダブル・デイターズというユーモラスな名前のコーラス・グループを結成している。その後、53年にLAで男性4人組のハイ・ ローズを結成。これで有名になった。ハイ・ローズは60年代にかけて多くの録音を行い、フォー・フレッシュメンに次ぐ人気グループだったが、64年に解 散。そして3年後の67年にハイ・ローズ時代後期の同僚であるドン・シェルトン、それにレン・ドレスラー、ボニー・ハーマンを誘ってシカゴで結成したのが シンガーズ・アンリミテッドだったのである。ちなみにボニーの母親は、元ローレンス・ウエルク楽団の歌手ジュールズ・ハーマン。
結成は67年だが、デビュー・アルバムを録音するのは4年後の71年で、その間、彼らは一体なにをしていたか。普通のグループならライヴ活動ということに なるのだが、前述したようにこのグループはライヴを一切やらないのが特徴。ここがポイントである。つまり彼らはシカゴでせっせとスタジオ・ワークをこなし ていたのである。どういう仕事かというと、放送用のジングルやCM。昨今の日本だと、CFのバックに流れるタイム・ファイヴのコーラスをしょっちゅう耳に するが、ああいうのをやっていたのである。
そうしたスタジオ・ワークで会得したノウハウがア・カペラであり、多重録音だったわけだ。さきほど、自然の成り行きといったのはまさにこの点である。ビー トルズの「フール・オン・ザ・ヒル」をピュアリングがアレンジしてア・カペラのデモテープを作成。それがオスカー・ピーターソンの手に渡ってレコード・デ ビューに至ったという経過も、こうした背景を考えれば、当然という気がする。彼らがコマーシャルな仕事に従事していたころの話はほとんど耳にしないが、実 はこの時期にグループの個性は形作られた。だから、その当時のジングルやCMを集めたアルバムなんてのが登場したら、これは絶対面白いだろうと思う。

このアルバムは、最初の1曲目から、もちろん文句なしなのだが、2曲目のG線上のアリアといい、4曲目のアイ・ラヴド・ユーなどクラシックな空気の アレンジが絶妙。特にオーケストラのありようとのバランスが素晴らしく、つい聞き惚れてしまう。

つづきはこちら↓
http://bit.ly/9VUKwB

2010年5月27日木曜日

逆説の原理:SPANNKOSMO

世の中には奇をてらったアーティストは山ほどいる。しかし、オリジナルな自己表現をめざしつつも、逆にそれがある種の日常、ある種の中庸をみごとにえぐり だすアーティストもいる。その意味で、SPANKKOSMOのライブでは異質で非日常なものがまじりあって日常になる・・ある種の逆説の原理の実証実験空間 が、見事にそこに誕生していたのだ。

曲目は・・・

1.ひまわり
2.金平糖
3.銅の小箱
4.風が通るよ
5.熊追いの歌
6.透明の向こう
7.碧馬は東方へ向かう
8.synapse
~誰になるかな?~
9.土と布
10.北の国の友達へ
11.膨張曲線
12.海宙神話
13.箱の中の子ども


アーティストは・・・

日比谷カタン
熊坂義人
波多野敦子
イガキアキコ
オラン
熊坂るつこ
安宅浩司
オッシー
バッキー
岩原智
駒沢れお
尾引浩志
やまぐちまさ
山口けいこ
ウエッコ
idehof
そらな

参加アーティストの誰もが相当の技量をもつ。そして、それぞれの世界をもつ。しかし、それらがいったんスパンコとの競演となると、まるで凸レンズの 焦点のように日常の総和となり収斂される。そこがまさにスパンコの力であり、妙味なのだと思わせられる。あの日比谷カタンの毒気でさえ、全員のアンサンブ ルの中では、ひとつのパーツになってしまうのだ。

つづきはこちら↓
http://bit.ly/ddzUqj

2010年5月26日水曜日

清水靖晃 in 京都 ファッション カンタータ の夜

京都商工会議所が主催による「ファッション カンタータ from KYOTO」が5月22日土曜、京都、嵯峨にある大覚寺で行われました。

毎年、京都発のファッションが公開されているこのイベントは、今年は初の屋外。演出は、中野裕之氏。メインキャストに原田知世、ゲストモデルに杏、 音楽は、清水靖晃&サキソフォネッツ 岡野弘幹、音響は金森祥之というとても贅沢な催しでした。

京都山陰線、嵯峨嵐山から車で5分くらいの大覚寺。その広い境内にステージがつくられ、そこに京都コレクション協議会の方々による和装15点、洋装 はミナ ペルホネンの衣装が見事なファッションショーとして繰り広げられます。

清水靖晃さんは、オープニングとエンディングに登場。オープニングは、まずはステージ左右それぞれから、林田さんと江川さんのソロパフォーマンスに よる「ネフェルッティー」。左右の音が掛け合いになって、このようなイベントのトップパフォーマンスとしては、まさに真骨頂なもの。掛け合いの空気は、か つてのチェイスを思い出されるような、ちょっとした音のズレ感がまさに立体的でいいのです。まさに金森さんらしい音響ぶり。そののち、中央から清水さんを はじめとしてサキソフォネッツ2名が登場し、5人あわせてプレリュード。屋外ファッションイベントとしての、異次元の感覚の演出として中野さんが用意した このパフォーマンスは時間もほどよく、見事に観客を一体化させたのでした。

そののち、和装のコレクション、そして洋装へ。原田知世さんの「時をかける少女」などの歌があり、展開していきます。それぞれの衣装の凝った意匠と 寺院の背景と素敵なコントラストを提示して、見ごたえあふれる感じです。

そして、エンディング。今度は清水靖晃さんとサキソフォネッツが全員で登場。「ジーク」をそれぞれの身振りで、全身を使って奏でるまさにサキソフォ ンの競演。いい感じで空間を切り裂く感じが、ショーに華を添える試みとして見事に開花したのでした。中野さんの演出の計算がすべてはまった・・完璧とも思 えるイベントでした。

つづきはこちら↓
 http://bit.ly/bRtHDh

2010年5月25日火曜日

棚からひとつかみ~アナ・カラン おいしい水 ( SUNFLOWER TIME / ANNA CARAM)

思い出したように、時々だしてみて、聴いてみると、そのたびに、いいなと思える、そんんなアルバムの1枚、アナ・カランのsunflower time です。


SUNFLOWER TIME
ANNA CARAM

おいしい水/アナ・カラン


1:おいしい水 AGUA DE BEBER
2:クロース・トゥ・ユー CLOSE TO YOU
3:オダーラ ODARA
4:オーヴァージョイド~アンコーラ OVERJOYED~ANCORA
5:ガンジーの息子 FILHOS DE GANDI
6:マシュ・ケ・ナーダ MAS QUE NADA
7:ムイト MUITO
8:波 WAVE
9:ポート・オブ・コール PORT OF CALL


アントニオ・カルロス・ジョビンに影響を受けて歌うことを始めたといわれる彼女、年齢不詳ですが、独特の声、オリジナルな空気の持ち主です。

以前、日本でのライブをみたときには、このアルバムのありようとはずいぶん違って、女声シンガーとしての実力派ぶりがとてもさまになっていて、大御 所感さえ漂っていたものでした。

今回のアルバムは、インコグニートのブルーイがプロデュースで参加していて、いい意味での都会的なつくりこみが成功しているのでしょう。アルバム・ タイトルの「おいしい水」のイントロからして、実にクールでかっこいいのです。

つづきはこちら↓

 http://bit.ly/balVuq

2010年5月24日月曜日

ディスコ?フュージョン? デオダートの「ナイト・クルーザー」(Eumir DEODATO / NIGHT CRUISER)

今日は、デオダート(DEODATO)の1980年のアルバム「ナイト・クルーザー(NIGHT CRUISER)」です。


NIGHT CRUISER/ナイト・クルーザー
DEODATO/デオダート


こちらで試聴できます

1 ナイト・クルーザー Night Cruiser  Written-By – David Bravo , Eumir Deodato
2 イースト・サイド・ストラットEast Side Strut  Written-By – Eumir Deodato , Sergio Dias , Van Gibbs
3 スケーティンSkatin’  Written-By – David Bravo , Renaud White
4 アンクル・ファンク Uncle Funk  Written-By – Eumir Deodato , Jamil Joanes
5 ラヴ・マジック Love Magic  Written-By – David Bravo
6 グルーヴィテイション Groovitation  Written-By – Eumir Deodato

wikiで、彼のおいたちをみてみましょう

デオダート(Deodato、フルネームではエウミール・デオダート (Eumir Deodato)、1943年6 月22日 – )は、ブラジル出身のクロスオーバー/フュージョン・ミュージシャン、アレンジャー、キーボード奏者。

1964 年、ブラジルでデビューした後、1967年頃からジャズレーベルCTIなどで名アレンジャーとして、フランク・シナトラ、アレサ・フランクリン、アントニ オ・カルロス・ジョビン、マルコス・ヴァーリ、ミルトン・ナシメントなどの数々のアルバムの製作に携わる。

1972 年には、デオダート名義で、アルバム”Prelude”を発表、未だ「クロスオーヴァー」、「フュージョン」という言葉も無かった 時代にクラシック作品をジャズテイストにアレンジした「ツァラトゥストラはかく語りき」が大ヒットする。1973年に発表した”Deodato2″で もジョージ・ガーシュインの「ラプソディー・イン・ブルー」のカバーを含み、彼の代 表アルバムに数えられている、この曲の他ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」、スティーリー・ダンの「ドゥ・イット・アゲイン」、ムーディー・ブ ルースの「サテンの夜」、などもカバー されている。

CTIを離れてからはMCA、ワーナー・ブラザーズ・レコードと渡り歩き、1978年発表の「ラブ・アイランド」がヒット する。1980年代以降ソロ活動は控えめになっていくが、アース・ウィンド・アンド・ファイアやクール・アンド・ザ・ギャング他、ビョーク、 w:Kevin Rolands、小野リサ等、幅広いアーティストのプロデュースをしている。

2001年に15年ぶりにソロ活動を始め、コンサートを中心に活動し始める。2008年8月にはコットンクラブ東京にて来日公演を果たした。

このアルバムを聴いて、「ディスコ」という人と、フュージョン・コンテンポラリーだという人に分かれます。時代背景を考えるとそのどちらでもあるの ですが、それほどまでに、かつてのデオダートを想像してこのアルバムを聴くと、当初はちょっと違った感じを抱くかもしれません。

それにしても傑作であることはまちがいありません。当時ビルボード・ジャズ・アルバム・チャート7位、タイトル曲はクラブ・プレイ・チャートで23 位までいきました。

1曲目「ナイト・クルーザー」は、冒頭からクラップを巧みに利用し、エレピがひきたたせます。そして2曲目「イースト・サイド・ストラット」は、ま さにフュージョン。ブラス・アレンジの妙がまさにデオダート節です。


つづきはこちら↓

http://bit.ly/9XZT3N

2010年5月23日日曜日

まさにフュージョンの教科書~マウンテン・ダンス(Mountain Dance) デイブ・グルーシン / Dave Grusin

今日はフュージョンの大御所、デイブ・グルーシンの1枚です。
Mountain Dance / Dave Grusin


1. Rag-Bag
2. Friends and Strangers
3. City Nights
4. Rondo…”If You Hold Out Your Hand”
5. Mountain Dance
6. Thanksong
7. Captain Caribe
8. Either Way

まずは、wikiで彼の生い立ちをみてみましょう。

デイヴ・グルーシン(Dave Grusin, 1934年6 月24日 – )はアメリカコロラド州リトルトン出身のジャズ・フュージョン(コンテンポラリー・ジャズ)を代表するピアニストで編曲家、プロデューサー、映画音楽作 家。コンテンポラリー・ジャズ・レーベルGRPレコード創設者の一人で社長を務めていた。後にGRPから離れ、N2Kエンコーディッド・ミュージック(現 Nコーディッド・ミュージック)を設立し、副会長に就任する。

代表曲に映画「恋に落ちて」のテーマ・ソング”Mountain Dance”がある。
尚、プロデューサーでキーボーディストのドン・グルーシンは実弟にあたる。

バイオグラフィ

音楽一家の元で育ち、幼い頃から音楽を学んでいる。1956年コロラド大学音楽科を卒業後、兵役。除隊後再びニューヨークで修学する。1960年代 に入るとアンディ・ウィリアムズ・ショウの音楽監督を務め、以後様々なドラマや映画に楽曲を提供していく。この頃よりモダン・ジャズを演奏するようにな る。1970年代に入るとクロスオーバーのムーブメントにのりクインシー・ジョーンズやセルジオ・メンデスと共に活動の幅を広げる。JVC契約し、ギタリ ストリー・リトナーやサックス・プレイヤー渡辺貞夫とも共演を重ねる。

1976 年、レコーディング・エンジニアのラリー・ローゼンとGRPレコード(Grusin/Rosen Productions)を共同設立、アリスタ・レコードと契約する。1982年に GRPレコードとして独立、1987年にMCAと契約する。グルーシンはプロデューサーとしてアール・クルーやトム・ブラウン、パティ・オースティン等数 多のアーティストを輩出した。

リー・リトナーとの合作、Harlequin収録”Early A.M. Attitude”で第28回(1985年度) グラミー賞ベスト・アレンジメント部門に受賞している。1988年には、映画『ミラグロ/奇跡の地』でアカデミー作曲賞も受賞している。同年にバークリー 音楽大学より、翌1989年には母校であるコロラド大学より、名誉博士号を授与されている。

1994 年にグルーシンとローゼンはこのレーベルより社長業を離れ、替わってトミー・リピューマが就任。1997年にN2Kエンコーディッド・ミュージックを設 立、ローゼンが会長を、グルーシンが副会長を務めている。現在N2Kはワーロック・レコードに買収されN-コーディド・ミュージックに改名されている。

2000年に再びリトナーとコラボレートし、クラシックをクロスオーヴァーした、Two Worldsを発表。2008年にもこのクラシック・クロスオーヴァーの企画の第2弾、Amparoを発表している。

フュージョン、デイブ・グルーシン・・・といえばこの1枚なのかもしれません。
70年代にはリー・リトナー等と組んでジェントル・ソウツの一員としても活躍していたことでご存じの方も多いでしょう。フュージョンキーボーディストとい えば、当時デイブ・グルーシン、ジョー・サンプル、リチャード・ティーの3人ですが、このデイブ・グルーシンが一番明るい音色をもっていて・・その意味で いちばんフュージョンぽいキーボードかもしれません。

つづきはこちら↓
http://undecuplet.wordpress.com/2010/05/23/mountain-dance/

2010年5月22日土曜日

名盤発見 イヴァン・リンスとの競演も素敵です・・幻のアーティストともいわれたアルトゥール・ヴェロカイ アンコール(ARTHUR BEROCAI FEATURING AZYMUTH & IVAN LINS


幻の72年のデビューアルバムはブラジル音楽とフォーク、ボッサ、そして彼独特のコンテンポラリーな感覚がミックスされた歴史的な名盤として知られている ヴェロカイ。彼自身はアルバム発表後も表舞台に出る事なく、伝説の作品として語り継がれていました。そのアルトゥール・ヴェロカイ(Arthur Verocai)のニュー・アルバムの登場です。イヴァン・リンス(Ivan Lins)やアジムス(Azymuth)のメンバーも参加し、ボッサ風味のある感傷的なブラジリアン・サウンドとそれを際立たせるストリングのアレンジも 素晴らしい傑作です。

アルトゥール・ヴェロカイ・フィーチャリング・アジムス&イヴァン・リンス/アンコー ル

ARTHUR BEROCAI FEATURING AZYMUTH & IVAN LINS/ENCORE


01.Tupa Tupi
02.Amor na contra mao
03.Sucuri
04.Abertura
05.Bis (feat Azymuth)
06.Dona Das Meninas (feat Azymuth)
07.Filhos (feat Ivan Lins)
08.Tudo De Bom
09.Eu Quero Paz (feat Azymuth)
10.Caminho Da Roca
11.Preludio
12.BIS (Eddy Meets Yannah Mix)


ギタリスト、作曲家、編曲家と多才なアルトゥール・ヴェロカイの35年ぶり?ともいわれる新作の登場です。一聴するだけでなつかしさがこみ上げてくるブラ ジリアン・サウンドです。それもそのはずで彼が手がけたといわれるアーティストをあげるだけで、ガル・コスタ、ジョルジ・ベン、エリゼッチ・カルドーゾ、 MPB4、カルテート・エン・ シー、イヴァン・リンス・・あまりにすごくて目が眩みそうです。

つづきはこちら↓
http://bit.ly/bgZnKP

2010年5月21日金曜日

名盤発見 ジャズ・ボッサの名作~盲目のピアニスト マンフレッド率いるマンフレッド・フェスト・トリオ アルマ・ブラジレイラ ( MANFREDO FEST TRIO / ALMA BRASILEIRA 

今日は、ボンバ・レコードから、オノ・セイゲンさんによるリマスタリングの、ジャズ・ボッサの素敵な1枚を紹介しましょう。

マンフレッド・フェスト・トリオ MANFREDO FEST TRIO
アルマ・ブラジレイラ  ALMA BRASILEIRA

1. マリアのメドレー;マリ ア|マリアのマニアたち|マリア・ニンゲン|マリアのいない僕|マリアの夢|トレス・マリアス Pot-Pourri de Marias
a. Maria (Ary Barroso, Luiz Peixoto)
b. Manias de Maria (Luiz Bonfa, Maria Helena Toledo)
c. Maria Ninguem (Carlos Lyra)
d. Eu sem Maria (Dorival Caymmi)
e. Sonho de Maria (Marcos Valle, Paulo Sergio Valle)
f. Tres Marias (Betinho, Nelson Figueiredo)
2. コン トラカント Contracanto (Paulinho Nogueira)
3. 悲しみは海に捨てようJoga a Tristeza no Mar (Manfredo Fest, Lili Festo)
4. 明日 Amanha (Walter Santos, Tereza Souza)
5. オッサーニャの歌 Canto de Ossanha (Baden Powell, Vinicius de Moraes)
6. ブラジルの魂 Alma Brasileira (Villa Lobos)
7. 決定的に Definitivamente (Edu Lobo)
8. 小さな抱擁 Um Abracinho (Zezinho Alves)
9. あるカルナヴァルの夢 Sonho de um Carnaval (Chico Buarque)
10. 澄んだ光 Luz Serena (Mathias Mattos, Newton S. Campos)
11. ジーザ Diza (Johnny Alf)

数あるジャズ・ボサと呼ばれるピアノ・トリオものの中でも、最高傑作の1枚です。ボサ・リオでのキャリアでも有名な盲目のピアニスト/マンフレッ ド・フェ スト率いるトリオの1966年の作品です。キレの良さが際立っていて、全く音が古びていないのは、もちろん、ヴォイシングも、テンポのアレンジも、ただた だカッコよさに惹かれます。ボサノヴァやサンバの香りありつつも、ジャズ色で貫かれているところに、その魅力のヒントがあるのかもしれません。

つづきはこちら↓
http://bit.ly/boOJJB

2010年5月20日木曜日

名盤発見 名手カエターノ・ヴェローソによる見事なサウンドトラック:オルフェ

今日は、カエターノ・ヴェローソによるサウンドトラック・アルバムです。


orfeu
CAETANO VELOSO


1 O Enredo de Orfeu(Historia do Carnaval Carioca) Caetano Veloso/Gabriel O Pensador
2 Sou Voce Caetano Veloso
3 Valsa de Euridice Vinicius de Moraes
4 Cantico a Natureza(Primavera) Nelson Sargento/Jamelao
5 Manha de Carnaval Luis Bonfa/Antonio Maria
6 Os Cinco Bailes da Historia do Rio Silas de Oliveiria/D.Ivone Lara/Bacalhau
7 A Felicidade Tom Jobim/Vinicius de Moraes
8 Se Todos Fossem Iguais A Voce Tom Jobim/Vinicius de Moraes
9 Sou Voce(Asa Delta) Caetano Veloso
10 A Policia Sobe o Morro Caetano Veloso
11 Valsa de Euridice/Lua,Lua Lua(Santa Lua) Vinicius de Moraes/Caetano Veloso
12 Alucinacao Caetano Veloso
13 Eu E o Meu Amor(Carmem No Desfile) Tom Jobim/Vinicius de Moraes
14 Orfeu Leva Euridice Caetano Veloso
15 Batuque Final Caetano Veloso
16 Mira Mata Orfeu Caetano Veloso
17 Orfeu Dorme Caetano Veloso

カエターノ・ヴェローソによるサントラ・アルバム「orfeu」は、名画『黒いオルフェ』(1959年のカンヌ・グランプリ作品)のリメイク作品で す。

亡き妻エウリティーチェを地獄に迎えに行くギリシャ神話のオルフェウスの舞台をリオのカーニバルに移した、ブラジルの詩人ヴィニシウス・ヂ・モラエ スの原作に基づくこの映画は、オリジナル作品時のアントニオ・カルロス・ジョビンによる音楽も大ヒットとなりました。
今回新たに製作されたカエターノの甘く切ない音楽も、現在のリオで繰り広げられるオルフェ神話に見事にマッチした名曲の数々。 またオリジナル曲「フェリシダーデ」や「カーニバルの朝」も新たなアレンジで収録。カエターノらしい、音楽が作品世界に絶妙にマッチしています。

つづきはこちら↓
 http://bit.ly/aXBYdM

2010年5月19日水曜日

ビルボード・ライブにはいけなかったけれど~最高の1枚 TAKE6  We Wish You a Merry Christmas

今日は、風邪をひいてしまって、惜しくもライヴにいけなかった、残念編です。
TAKE6の最高のアルバムは、人によっていろいろ意見があるかもしれませんが、僕のおすすめは、「WE WISH YOU A MERRY CHRISTMAS」です。今の時期にクリスマス・アルバムをおすすめするのは、ちょっと・・とも思ったのですが、やはりいいものはいいのです。


We Wish You a Merry Christmas
TAKE 6


1. ウィ・ウィッシュ・ユー・ア・メリー・クリスマス/キャロル・オブ・ザ・ベルス We Wish You a Merry Christmas
2. ウェイラムス・ウェザー・リポート(インタリュ-ド) Whalum’s Weather Report
3. レット・イット・スノー Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!
4. ゴー・テル・イット・オン・ザ・マウンテン Go Tell It on the Mountain
5. ザ・クリスマス・ソング Christmas Song
6. ハヴ・ユアセルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス Have Yourself a Merry Little Christmas
7. ホワット・チャイルド・イズ・ディス(グリーンスリーヴス) What Child Is This?
8. シルヴァー・ベルズ Silver Bells
9. ウィンター・ワンダーランド Winter Wonderland
10. ああベツレヘムよ O Little Town of Bethlehem
11. ジョイ・トゥ・ザ・ワールド(もろびとこぞりて)  Joy to the World


TAKE6 にとって2作目となるクリスマス・アルバム。6人の緻密で繊細なア・カペラが、荘厳で、それでいて温かい歌の世界を作り出しています。

とにもかくにも、巧いです。完璧なハーモニーが、仮に楽器で奏でたとしてもこうはいかないだろうと思えるほど、まさに完璧なのです。そして、さらに 「人間の声」のあたたかさ、深さ、味わいがすべてプラスに作用しているのです。


つづきはこちら↓
http://bit.ly/9Ht9NV

2010年5月18日火曜日

オイゲン・キケロの華麗なテクニックによるショパン、ジャズとクラシックの出会い~EUGEN CICERO, PIANO / CLASSIC IN RHYTHM

今日は、クラシックをジャズで楽しませてくれるルーマニア生まれのピアニスト、オイゲン・キケロの1枚をご紹介しましょう。

EUGEN CICERO, PIANO
CLASSICS IN RHYTHM


1.神よ、あわれみたまえ(J.S.Bach) ERBARME DICH,MEIN GOTT
2.スカルラッティのソナタ ホ長調(D.Scarlatti) SONATA IN C
3.幻想曲 ニ短調(W.A.Mozart) FANTASIA IN C
4.華麗なる大円舞曲(F.Chopin) FANTASIA IN D MINOR
5.前奏曲 ハ短調(F.Chopin) PRELUDEN IN C MINOR,OP.28, NO.20
6.円舞曲 嬰ハ短調(F.Chopin) VALSE IN C SHARP MINOR,OP.64, NO.2
7.前奏曲 ホ短調(F.Chopin) PRELUDE IN E MINOR,OP.28, NO.4
8.愛の夢(F.Liszt) LIEBESTRAUM
9.ハンガリー狂詩曲第2番(F.Liszt) HUNGARIAN RHAPSODY NO.2
10.「白鳥の湖」より、アンダンテと主題(P.I.Tchaikovsky) ANDANTE AND THEME FROM SWAN LAKE, ACT II, OP.20
11.フランス古謡(P.I.Tchaikovsky) MELODIE ANTIQUE FRANCAISE

オイゲン・キケロ(ピアノ)
ペーター・ウィッテ(ベース)
チャーリー・アントリーニ(ドラムス)

Wikiでオイゲン・キケロの紹介をみてみましょう。

オイゲン・キケロ(Eugen Cicero) (Eugen Cziczeo, ルーマニア名 Eugen Ciceu) 1940年6 月27日 – 1997年12 月5日)は、ジャズのピアノ奏者。クラシックをジャズ化して演奏し、成功を収めた第一人者である。中でもバッハの作品のジャズ化が有名。息子のRoger Ciceroは、ドイツ語圏を中心に活躍 中のシンガーである。

出生地はルーマニアのクラウゼンブルク。幼い頃よりクラシックのピアニストであった母親からピアノを習い、10歳の時にはリサイタルを開くようにな るほどの天才振りを発揮した。しかし、兄の影響でジャズに興味を持ち始めるようになり、18歳の時には兄と一緒にジャズグループで活躍するようになる。そ してルーマニアからオーストリアに移って活躍を続けているうちに、ヨーロッパのジャズ・レコードで有名なMPSレコードの社長に認められ1965年に初め てレコード録音をする。これがデビューアルバムのクラシックの名曲をジャズ化した「Rokoko Jazz」である。

今回のアルバムは、クラシックの名曲を ジャズにアレンジし、カヴァーしている事で知られるルーマニア生まれのピアニスト、オイゲン・キケロの1965,66,69年の録音を再編集したもので す。すべての曲がおすすめできる名演ぞろいです。

つづきはこちら↓
http://bit.ly/dhUajW

2010年5月17日月曜日

棚からひとつかみ~生前発表されなかった、ビル・エヴァンスソロの傑作:BILL EVNAS THE SOLO SESSIONS VOLUME 1

棚からひとつかみ~生前発表されなかった、ビル・エヴァンスソロの傑作:BILL EVNAS THE SOLO SESSIONS VOLUME 1 5月の心地よい、春の一日。今日は、ビル・エヴァンスのソロです。

BILL EVANS THE SOLO SESSIONS, VOL. 1
BILL EVANS piano


1.What Kind of Fool Am I? [Take 1]
2. Medley: My Favorite Things/Easy to Love/Baubles, Bangles and Beads
3. When I Fall in Love
4. Medley: Spartacus Love Theme/Nardis
5. Everything Happens to Me
6. April in Paris


ビル・エヴァンスのピアノ・ソロアルバムのパート1。生前、発表されることがなかったものが、死語、みつかり発売されたという曰くつきのものです。録音 は、1963年1月。

ビル・エヴァンスのいくつかあるソロ・アルバムの中でももっともチャーミングなものの1枚でしょう。限りなく内省的で、弾きながらも、音を探してい るような、自分自身を捜しているような、ふしぎな感覚が伝わってきます。(このあたり、プレイヤーなら誰でも経験のあることかもしれませんが・・)。

1曲目の「What Kind of Fool Am I?」も素敵ですし、2曲目のメドレーも、まさにビル・エヴァンスならではの間合いと音探しがビューティフルです。4曲目の「Spartacus Love Theme」はその哀愁にぐっときます。

時にストロークも鋭く、聴く人をそこに想定せず、自らに聴かせるために、意図的に強烈な一音があったり、唐突な隙間があったりと、音楽に空間を感じ る・・そんなタイプのアルバムになっています。


つづきはこちら↓
http://bit.ly/chjgqp

2010年5月16日日曜日

路上ライブの勇者:大西洋平~狂おしく

手元に1枚のCD-Rがあります。白ラベルに書かれたサインは「大西洋平」。渋谷の路上で歌っていたひとりの男がいて、歌に力があって、そのとき気になっ て、購入したものです。

僕のようなおじさんに声をかけられ、CDを求められるのも、珍しかったのでしょうけれど、普通の女の子のファンに対するのと同じように、でも恥ずか しそうに「握手しましょう」といわれて、そういった彼のフォーマンスに思わず微笑んでしまったのを思い出します。もう2年くらい前になるでしょうか。時 々、取り出しては聴いています。でも、どういうわけか、その後、彼とすれ違う機会はありません。

Rehearsal
YOHEI ONISHI 大西洋平

  1. 君の名前が変わっても
  2. RED EYE
  3. CRAZY
  4. 月のムコウ
  5. CHI-chi-chi
  6. 狂おしく
  7. 8月16日、彼は明日の朝バイト
  8. 余白
この中でも、6曲目の「狂おしく」が出色です。

つづきはこちら↓

http://bit.ly/9XUJ64

2010年5月15日土曜日

天才フルーティスト、パユの世界:夢のあとに(Emmanuel PAHUD apre un reve into the blue )

フルートの新しい世界を切り開いてゆくフルーティスト、パユの興趣深い1枚です。ジャズ・ミュージ シャンとの共演が、かつてないほど自由で、思いがけない発見や衝撃を与える世界を作り出しています。共演のピアニスト、ジャッキー・テラソン(Jacky Terrasson)はブルーノート・レーベルを中心に レコーディングがある異色のジャズ・ピアニスト。このアルバムでは編曲も手がけています。クラシック音楽ファンにもジャズファンにもどちらにも楽しめる、 アルバムになっています。2001年の録音です。

【夢のあとに Into The Blue】

こ ちらで試聴できます


1.「動物の謝肉祭」~大きな鳥篭(サン=サーンス)
2.パヴァーヌ(ラヴェル)
3.ボレロ(ラヴェル)
4.夢のあとに(フォーレ)
5.「四季」~春(ヴィヴァルデ)
6.「四季」~夏(ヴィヴァルディ)
7.「四季」~秋(ヴィヴァルディ)
8.「四季」~冬(ヴィヴァルディ)
9.ジャンボの子守歌(ドビュッシー)
10.トルコ行進曲(モーツァルト)
11.見知らぬ国から(シューマン)
12.無窮動(パガニーニ)
13.熊ん蜂の飛行(リムスキー=コルサコフ)
14.ヴェローチェ(ボラン)

(フルート)エマニュエル・パユ
(ピアノ)ジャッキー・テラソン
(ベース)シーン・スミス
(ドラムス)アリ・ジャクソン

エマニュエル・パユ(Emmanuel Pahud )1970年スイス生まれのフルート奏者です。
Wikiで彼の生い立ちをみてみましょう。

1989年から1992年までバーゼル放送交響楽団首席奏者を務めた。1991年10月にミュンヘン・フィルハーモニー管 弦楽団の入団試験を受けて合格し、1992年12月か ら首席奏者として演奏する契約であったが、1992年10月にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の入団試験を受けて合格したため、ミュンヘン・フィ ルでは一度も演奏していない。ベルリン・フィルでは1993年9月から演奏を開始し、同楽団の歴史上で最も若い(23歳)首席奏者となった。2000年、 抱える仕事の多さからオーケストラに休暇願を出そうとしたが認められなかったため6月に一時退団したが、2002年4月に復帰した。

リズム・音程は他に類を見ないほどの正確さであり、録音ではほぼ完璧な演奏を聴くことができる。世界中でソリストとして活躍し、多才ぶりや美音、天 賦の音 楽性やこの上ない演奏技巧によって称賛をかち得ている。バロック音楽ではノン・ビブラートでスピード感のある繊細な表現である一方、近現代の作品では透き 通るようなピアニッシモから荒々しい フォルティッシモまでコントロール可能であり、特殊奏法も正確に演奏することができる。プロコフィエフのフルート・ソナタなどは、それまでのフルートの固 定観念を打ち破るパワフルな 演奏である。ピアニストのエリック・ル・サージュやクラリネット奏者のポール・メイエとも室内楽演奏で共演している。

1996年よ りEMIと契約して録音活動 を開始した。ヴィヴァルディの協奏曲集、テレマンの協奏曲や、モーツァルトの協奏曲と四重奏曲、プーランク、ミヨー、ジョリヴェ、メシアン、デュティ ユー、サンカンらのフランス近代の作品、プロコフィエフのソナタ、ハチャトゥリアンとイベールの協奏曲などを発表してきた。

すべての楽曲において、テクニック、音楽的魅力といい、まったく他を寄せつけない素晴らしい出来映えです。2曲目のラヴェルの「亡き王女のためのパ ヴァーヌ」・・例えるならば、ジャック・リューシュのようなタイプのジャズの味わいです。クラシックよりのものに、ジャズのトッピングをしたような、原曲 の味わいを見事に伝えてきます。「ボレロ」では、ラテン風の換骨奪胎に成功、デオダートとヒューバート・ロウズのような楽しい仕上がりです。アルバム・タ イトル曲の「夢のあとに」・・フォーレの名曲を、比較的クラシックスタイルのまま聴かせてくれます。パユのフルートのベーシックな巧みさを堪能できます。

つづきはこちら↓
http://bit.ly/aV296J

2010年5月14日金曜日

まもなく来日 テイク6(TAKE6) ~今回の来日は「ビルボードライブ東京」だけれど・・「ブルーノート東京」ライヴ盤もすごい

今日は、まもなく来日するTAKE6のライヴ盤の紹介です。あらまて紹介するまでもないかもしれませんが、テイク6は、次の6人のメンバーによるアカペラ グループです。

クロード・マックナイト(Claude V. McKnight III クロード V. マクナイト 三世)
マーク・キブル (Mark Kibble)
ジョーイ・キブル (Joey Kibble)
デイヴィッド・トーマス (David Thomas)
セドリック・デント (Cedric Dent)
アルヴィン・チーア (Alvin Chea)


ご紹介するアルバムは、テイク6唯一のライヴ・アルバム・・ブルーノート東京でのライブ収録です。TAKE6のライヴに行かれたことがある方には、よくご 存じの、こなれたナンバーが気持ちよくならび、凝縮されたアルバムです。


TAKE6
LIVE

1. If We Ever Needed the Lord Before (We Sure Do Need Him Now)
2. Walk on the Wild Side
3. How Sweet It Is (To Be Loved by You)
4. All Blues Intro
5. All Blues
6. Smile
7. Over the Hill Is Home (Intro)
8. Over the Hill Is Home
9. So Much 2 Say
10. I’m on My Way (Intro) 11. I’m on My Way
12. Mary
13. I’ve Got Life/Spread Love

Wikiにでている彼らの紹介をみてみましょう。

1980年にアメリカアラバマ州のクリスチャン学校、オウクウッド・カレッジに在学していたクロード・ マックナイトを中心に結成された4人組の「ジェントルメンズ・エステート・カルテット」というグループが元となる。学校のトイレで練習をする事が多く、あ る日いつもどおりトイレで練習しているとトイレにいたマーク・キブルが彼らのハーモニーに合わせて歌い、これがきっかけとなりメンバーに加わる。さらにキ ブルの紹介でマーヴィン・ウォーレンが加わり、6人組となり、グループ名を「アライアンス」とした。学校生活の中メンバーチェンジが幾度もなされ、 1986年頃にデイヴィッド・トーマス、セドリック・デント、アルヴィン・チーアが加わり、1987年にテイク6としての形を成した。

彼らはゴスペル音楽を重要視したいという事から、ゴスペル専門のレーベル対象にショーケースを行ったり、デモ・テープを送ったりした。ア・カペラ (無伴奏)で演奏されていた事からもメジャー・レーベルからは興味を示されないと思っていたが、あると き行ったショーケースで、そのときは招待していなかったワーナー・ブラザーズ・ナッシュビルのディレクターの目に留まり、その後すぐに契約を果たした。 1988年3月にア・カペラで歌われた アルバム、Take 6をリリース。このアルバムはビルボードの「インスピレイショナル・チャート」、「スピリチュアル・チャート」、 「ジャズ・チャート」にランクインし、ステラー・アウォーズで「コンテンポラリー・グループによるベスト・パフォーマンス」部門と「ネスト・ニュー・アー ティスト」部門を獲得、更にNAACPイメージ・アワードにもノミネート、翌年のグラミー賞にて「ベスト・ソウル・ゴスペル」、「ベスト・ジャズ・パ フォーマンス」を獲得、また「ベスト・ ニュー・アーティスト」にもノミネートされた。同年に来日公演を果たした。

以後快作を多く出し、1990年、1991年、1992年、1995年、1998年、2003年のグラミー賞も勝ち取った。

1991年にはマーヴィン・ウォーレンがプロデューサーへの道に進む為に脱退、代わりにマーク・キブルの弟、ジョエル・キブルが参入 した。新メンバーを選定の際、クロードの実弟、歌手デビュー前のブライアン・マックナイトも候補に挙げられた。

2005年に自社レーベルTake 6 Recordsを設立し、日本での販売レーベルをavexグループのレコード会社に移し、Feels Goodを発表。日本先行発売となってい る。またこの国内盤にはボーナストラックとして、テレサ・テンの「時の流れに身をまかせ」のカバー・ナンバー、”Flowing With Time” (スバル・アウトバックCMソング) が収録されている。

ライヴ・ツアーでは2007年頃よりセドリック・デントが同行していなく、代打としてクリスチャン・デントリーが参加。2008年3月にヘッズ・ アップと契約、9月にスタンダードをカバーしたアルバムThe Standardsを発表。このアルバムでは引き続きセドリックが参加している。

日本では、「筑紫 哲也NEWS23」の初期に金曜第2部で放送されていたコーナー「真夜中トーク」のテーマソングにも採用されていた。

人間の声だけで、これだけのことができるかと思える、驚きのチーム・・テイク6です。ブルーノート東京でも当時、連日満員で、よい席をとるために、 夜のライブのために、毎朝6時すぎから行列ができていた・・とは、いまでも語りぐさです。


つづきはこちら↓
http://bit.ly/dtUPPR

2010年5月13日木曜日

名盤発見 オーディオ道を極める・・驚愕の電源ケーブル~オルトフォン(ortofon)PSC- 4500XG Silver

今日は、先日のPSC-3500XG silver にひきつづき、オルトフォン電源ケーブルです。
まずは、いつものようにメーカーのページからみてみましょう。
オルトフォン PSC-4500XG Silver

低域から高域までエネルギッシュな音質が噴出するオルトフォンの最高傑作のパワーケーブルです。径2.0mm2の銀メッキOFC2本を2曲に使用す る超愕級型の電源ケーブル。AC電源から少しの損失もなく、アンプの電源トランスに電流を移送します。

厳選したHigher-OFC軟銅線に独自の美しい高純度銀を厚手にコートした6芯タイプの最高級素材を採用
高品位極太電源ケーブル

線素材:銀メッキOFC

導体抵抗:4.5Ω / Km以下
長さ:1 x 1.5m
直径:Φ16 mm
導体 / 6 x 2 mm2
端子:3pin ロジュームメッキ
安全規格:PSE

今回もまた、アンプに接続してみました。つなげてスイッチをいれてみるなり、明らかに音が変化するのがわかります。明るく、明瞭な、解像度の高い、 はねるような音とでもいいうのでしょうか、中域のボリュウムゾーンが拡大して、エネルギーをもつのです。ですから、人によっては、いわゆる通常のアンプに 付属しているものと比べると、音の傾向が違うと想われる方もいるかもしれないくらいの違いです。

ただ、現実には、あくまで正常進化です。クリアー、鮮明になった分だけ、ピアノやヴォーカル、ベースの弦が前にでてきて、それらがあたかも主張して いるように感じられるからの違いなのだと、わかるまでには、私自身もやや時間を要しました。


つづきはこちら↓

http://bit.ly/a3A0YD

2010年5月12日水曜日

棚からひとつかみ~スタイリッシュなマット・ビアンコ(MATT BIANCO):A / COLLECTION


今日は棚からひとつかみ・・なつかしい、マット・ビアンコです。

MATTBIANCO
A/COLLECTION

1. サンシャイン・デイ
2. ロスト・イン・ユー
3. ブギー・ミ・ヴィスタ
4. キャラヴァン
5. アワ・ラヴ
6. ユー・アンド・アイ
7. ジプシー・レディ
8. デイ・イン・ユア・ライフ
9. イエー・イエー
10. 愛の限界
11. ホワット・ア・フール・ビリーヴス
12. グッドタイムズ
13. ダンシング・イン・ザ・ストリート
14. レイズィー・ヘッド
15. イッツ・ノット・トゥ・レイト
16. 探偵物語
17. 危ない彼女(あのこ)

マット・ビアンコ・・ふたりのマークによるボーカル・・のりのりのダンスシーンそのもののライヴと違って楽曲的完成度の高い、ベスト盤CDです。ベ スト盤とはいっても、かつてのヒット曲は、レーベル移籍の関連で使えず、すべて発売当時の新録音。なかなか楽しめるできあがりです。

つづきはこちら↓

2010年5月11日火曜日

トリビュート・アルバム~トニーニョ・オルタ:ジョビンへの手紙(Toninho Horta / From Ton to Tom)

名盤発見 ジョビンとの思い出、懐かしい記憶、満を持して発表された美しきトリビュート・アルバム~トニーニョ・オルタ:ジョビンへの手紙 (Toninho Horta / From Ton to Tom) 

今日は、ジャズ・シーンでも人気の高いブラジル出身のギタリスト、トニーニョ・オルタ(Toninho Horta)によるアントニオ・カルロス・ジョビン(Antonio Carlos Jobim)へのトリビュート・アルバムです。ジョビンの美しいメロディを、巧みなギター・プレイとアレンジで聴かせています。ガル・コスタ(Gal Costa)も数曲に参加しています。

ジョビンへの手紙:トニーニョ・オルタ

Antonio Carlos Jobim Tribute
Toninho Horta

1. メディテーション MEDITACAO
2. インフィニト・ラヴ INFINITE LOVE
3. フロム・トム・トゥ・トム FROM TON TO TOM
4. クリスティアーナ CRISTIANA
5. 私の誓い PROMESSAS QUE EU FIZ
6. デサフィナード DESAFINADO
7. 白と黒のポートレート RETRATO EM BRANCO E PRETO
8. モヂーニャ MODINHA
9. おいしい水 AQUA DE BEBER
10. あなたなしで SEM VOCE
11. 想いあふれて(ノー・モア・ブルース) CHEGA DE SAUDADE (NO MORE BLUES)
12. みんながあなたのようなら SE TODOS FOSSEM IGUAIS A VOCE
13. イパネマの娘 GIRL FROM IPANEMA – VIGNETTE,THE


☆アーティスト☆
トニーニョ・オルタ(vo,g)
ヘレン・キム(concert master)
ヘクター・ファルコン(vln)
アニー・グレゴリアン(vln)
トム・チュー(vln)
デヴィッド・ワレス(viora)他

【録 音】1998年4-7月 アヴァタースタジオ(ニューヨーク)

CDのライナー・ノーツから少し引用してみましょう。
ジョビンとの思い出、懐かしい記憶、満を持して発表された美しきトリビュート・アルバム
「僕たちの父親のような存在だったよ」

トニーニョ・オルタは、アントニオ・カルロス・ジョビンとの思い出を懐かしむような表情を浮かべながら、僕にそういった。「僕やドリ・カイミの世代 のミュージシャンにとって、彼は父親的な存在だった。それくらい、みんなから慕われていたんだ」


つづきはこちら↓
http://wp.me/sMonj-900

2010年5月10日月曜日

フランス製ビッグバンドの傑作~ミシェル・ルグラン ビッグ・バンド(MICHEL LEGRAND BIG BAND)

今日はまさに初夏の一日でした。こんな日にはビッグバンドです。
1995年録音の、ミシェル・ルグランのビッグバンド作品です。ルグランはたくさんのアルバムを発表していますが、その中でも屈指の1枚でしょ う。

MICHEL LEGRAND
BIG BAND

1.Le Petit Journal ル・プティ・ジュルナル
2. I Will Wait for You アイ・ウィル・ウェイト・フォー・ユー
3. Dingo Lament [From Dingo] ディンゴ・ラメント
4. Dingo Rock [From Dingo] ディンゴ・ロック
5. Images イメージ
6. You Music Believe in Spring[from the Young Girls [Chanson de Maxence] ユー・マスト・ビリーブ・イン・スプリング
7. Pieces of Dreams (Little Boy Lost) [From Pieces of Dreams] 美しき愛のかけら
8. Windmills of Your Mind [From the Thomas Crown Affair] 風のささやき
9. Ray Blues レイ・ブルース
10. Fast Food ファースト・フード


ビッグバンドの楽しみはいろいろとあると思います。もちろん、アメリカのデューク・エリントンやカウント・ベイシーといった「いわゆるビッグバンド」こそ が本流でしょう。しかし、ビッグバンドには、フランス製もあるのだと思い知らされる・・いい意味でフランス音楽に対する常識を打ち破られるビッグバンドア ルバムなのです。

まずは、リズムセクション、金管の出来が文句なしに素晴らしい出来です。そして、そのひとつひとつの音色にこめられたペーソスというか、そういう人 間の哀愁のようなものが、そう、パリのイメージなのです。アメリカのそれとは違う、欧州製のアンニュイな匂いが輝かしい金管の音にも充ち満ちているので す。

つづきはこちら↓

http://bit.ly/aNl7rN

2010年5月9日日曜日

ジャズでロックな「いい日旅立ち」~矢野顕子、音楽堂の夜

矢野顕子さんの音楽堂ツアー~最終日が、このアルバムの誕生の地でもある、「よこはま音楽堂」でありました。
曲目は、次のとおり。


1.グッドモーニング
2.へびの泣く夜
3.My Love
4.きょうのわたくし
5.変わるし
6.In Her Family
7.Say It Am’t So
8.嘆きの淵にある時も
9.恩赦
10.きよしちゃん
11.右手
12.さあ冒険だ
13.ひとつだけ
・中央線
・いい日旅立ち


弾き語りは、やはり、矢野さんのある種の原点だとまさに証明するようなコンサートでした。自由自在なピアノ、歌とあいだにはさまるMC・・・矢野さんのラ イブにいくといつも感じることですが、これらのもの全部がひとつのパッケージとなっていて、すばらしく完成度の高いライブになっているのです。
(なので、本日も放送局の中継スタッフが入っていましたが、音楽だけつまんだものをVTRで視聴すると、当日のライブとは変質してしまって、異なる感触の ものを鑑賞することになるような気もします)

アルバム「音楽堂」からの曲が多かったですが、一方、そうでない曲もなかなかでした。忌野清志郎さんの「恩赦」は、彼のオリジナル以上に圧巻でしたし、 「ひとつだけ」は、声のオクターブを自在に操り、こころに響くものでした。

そして、最後の最後、大トリは、「いい日旅立ち」。

つづきはこちら↓
http://bit.ly/aV1MPN

2010年5月8日土曜日

新進気鋭の指揮者グスターボ・ドゥダメルを生んだ音楽教育システム「エル・システマ」を描く~ドキュメンタリー:EL SISTEMA

「エル・システマ」・・・ベネズエラで行われている音楽教育システムの名称です。貧困の中で、どうこどもたちが音楽とともにかわっていくか・・その姿を描 いたドキュメンタリー作品(ブルーレイorDVD)を、今日はご紹介します。
まず、発売元とNHK放送時の紹介を引用してみましょう。

■キングインターナショナル
新鋭指揮者ドゥダメルの活躍で注目を集めているベネズエラの画期的音楽教育システム、エル・システマを取り上げたドュメンタリー映像。
「エル・システマ」とは、ベネズエラ・ボリバル共和国の元文化国務大臣、ホセ・アントニオ・アブレウ博士が立ち上げた音楽教育システム。現在、ベネズエラ では25万人におよぶ若者たちがこのシステムによりクラシック音楽の演奏を行っています。治安悪化が著しく凶悪犯罪の増加が問題となっているベネズエ ラ。また貧困が社会問題となり子供たちを犯罪から救うため、1975年、アブレウ博士は社会活動とクラシック音楽を結びつけ、「演奏技術の習得」ではな く、共同作業に参加させるため演奏を開始。活動開始から30年過ぎ、国立オーケストラ「シモン・ボリバル・ユースオーケストラ」を生み出し、今をときめく 名指揮者グスターボ・ドゥダメル、ベルリン・フィル最年少コントラバス奏者エディクソン・ルイスを輩出しています。
ドキュメンタリーでは、最も危険な地域とされるバリオに立つ音楽学校での 彼らの日常を通して、「エル・システマ」が彼らの人生をどう変えたのか、クラシック音楽が社会になにをもたらすのかを描いています。

【収録情報】
・ドキュメンタリー「エル・システマ」~音楽が人生を変える!
監督:パウル・シュマツニー、マリア・ストッドマイヤー
出演:グスターボ・ドゥダメル、シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ
・ボーナス映像:experience an audition for the National Children’s Orchestra of Venezuela

収録時間:本編100分、ボーナス9分
画面:カラー、16:9
音声:PCMステレオ、DD5.1、DTS5.1
原語:スペイン語
字幕:英語、フランス語、スペイン語、日本語
NTSC
Region All

■NHK
「エル・システマ」とは、ベネズエラ・ボリバル共和国の元文化国務大臣、 ホセ・アントニオ・アブレウ博士が立ち上げた音楽教育システムで、 現在、ベネズエラでは25万人におよぶ若者たちがこのシステムによりクラシック音楽の演奏を行っている。 治安悪化が著しく凶悪犯罪の増加が問題となっているベネズエラ。 首都カラカスだけでも500万人以上が貧困地域に暮らし、その半数はこどもたちであるという。 貧困・社会からの遮断・成功の見込めない未来が構造的循環を作り上げている。
1975年、アブレウ博士は貧困地域のこどもたちを路上生活からすくうために、 社会活動とクラシック音楽を結びつけることを始めた。 「演奏技術の習得」ではなく、「共同で演奏を行う」ことを第一義として演奏を開始した。 活動開始から30年以上を経、システムは国立オーケストラ「シモン・ボリバル・ユースオーケストラ」を生み出し、 今をときめく名指揮者グスターボ・ドゥダメル、ベルリン・フィル最年少コントラバス奏者エディクソン・ルイスを 生んだ。そして、アブレウ博士の構想は、30年間にこのシステムの出身者からは犯罪者がほとんど出ていない、 という現実に結実している。

ドキュメンタリーでは3人の青年に密着。カラカスで最も危険な地域とされるバリオに立つ音楽学校での 彼らの日常を通して、「エル・システマ」が彼らの生活をどう変えたのか、 クラシック音楽が社会になにをもたらすのかを描いていく。
(NHK 放送時のweb紹介から)

上質でフォトジェニックなカメラ、巧みな編集・・ドキュメンタリーとして、素晴らしい作品です。教育という視点からだけみた「社会システム」のド キュメンタリー作品というのは、あるようでいてなかなかないので、その意味でも、新鮮です。
取り扱われている対象は、音楽教育システムです。しかし実は、その背景となっている「貧困」「暴力」だけではなく、「教育」「家庭」「幸福感」「労働感」 といった、日本の社会が抱えているさまざまな課題に対して、刺激にあふれる、ある種の回答例の提示でもあります。

世界のいろいろな地域での社会主義システムが、さまざまに変容していく中で、このエル・システマだけが、ある種の成功をもって語られるのは、なぜな のか。そのあたりの回答をこの作品は、ストレートには語っていません。確かに、そこには、ひとりの突出した教育者・アブレウ博士の情熱によるところがあ り、その彼のインタビューは随所に挿入されているのですが、彼のことばだけで、みながなぜ動かされたか・・というところは、あきらかにされません。でも、 だからこそ、まさに「宣伝」ではない本当の社会のありよう、本当のドキュメンタリーの匂いがそこにはあります。主役は、指導者ではなく、民ひとりひとりだ からということが、まさに伝わってくるのです。

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http://bit.ly/cNQDpV

2010年5月7日金曜日

ハイ・コストパーフォマンスの電源ケーブル~オルトフォンortofon:PSC-3500XG Silver

今日は、電源ケーブル。
電源ケーブルは、オーディオの中でも、最初に手をだすか、最後まで待って手をつけるか・・のどちらかに分かれるのでしょう。どうやら、僕自身は後者の部類 に属するようです。
まずは、メーカーのページからみてみましょう。

オルトフォン
PSC-3500XG Silver
高品位極太電源ケーブル

線素材:銀メッキOFC
長さ:1 x 1.5m
直径:Φ12mm
導体:3 x 3.5mm²
端子:3 pins ロジュームメッキ
安全規格:PSE

音質重視のケーブルです。価格も一般的な価格帯にでリーズナブルといっていいでしょう。今回は、プリアンプのACケーブルを交換してみました。する と、エイジングとともに、低域、中域とともに、はなやかな、より解像度の高い音になりました。(ケーブル自体のエージングで3日から1週間程度はみておく と、買って接続した当初のショックをうけなくてすみます)

また、もちろん、ダイナミック・レンジも拡大した感じがあり、弱点らしきものははほとんど感じません。

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http://bit.ly/bJVOYV

2010年5月6日木曜日

まもなく音楽堂ライヴ!~矢野顕子、こころに響くピアノ弾き語り:ピヤノアキコ。

5月の春の宵。のんびりしながら聴くには矢野顕子さんの、そっとこころに響く感じ、が素敵です。


ピヤノアキコ。
矢野顕子

こちらで試聴できます

1. 中央線
2. 在広東少年
3. しようよ
4. SUPER FOLK SONG
5. 恋は桃色
6. NEW SONG
7. 椰子の実
8. 雷が鳴る前に
9. さようなら
10. 愛について
11. HOW CAN I BE SURE
12. ニットキャップマン
13. PRAYER
14. ばらの花
15. 電話線
16. あしたてんきになれ – 雨ふり – 相合傘

矢野顕子さんのピアノ弾き語り。

矢野さんの矢野さんらしい歌声が、ピアノというひとつの楽器だけの世界できらめきます。また矢野さんの歌声が、矢野さんらしいピアノの世界を輝かせ ます。弾き語りだからこそ、究極の矢野顕子さんらしさを感じられる・・・そんな素敵なアルバムです。

もちろん、アルバムすべての曲が最高です。2曲目の「在広東少年」では、YMOでも繰り広げられていた世界が、アコースティックなピアノで、YMO とはまったく別の様相をみせます。矢野顕子さんが自らの世界を自在にあやつる感じ、彼女ならではの世界を感じさせるもっとも典型的な例のような気もしま す。7曲目「椰子の実」での原曲の解体ぶりは、もう天才矢野顕子の世界爆裂です。

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 http://bit.ly/cgg8Pn

2010年5月5日水曜日

ラ・フォル・ジュルネにはいけなかったけれど・・小曽根真さんのソロ・アルバム「MAKOTO OZONE~BEAKOUT」で春の宵は更けていきます

ラ・フォル・ジュルネにはいけなかったけれど・・小曽根真さんのソロ・アルバム 「MAKOTO OZONE~BEAKOUT」で春の宵は更けていきます

昨日、今日と「ラ・フォル・ジュルネ」に、小曽根さんは出演されていたかと思います。コンサート会場には行く機会がなかったのですが、久々 に彼のソロ・アルバム「BREAKOUT」を聴いて楽しみました。


BEAKOUT
小曽根真

一部試聴できます


1.ティー・アップ TEA UP
2.ドント・スライス・イット!! DON’T SLICE IT!!
3.ワイルド・グース・チェイス WILD GOOSE CHASE
4.レイク・トゥーン LAKE THUN
5.スピン・アラウンド SPIN AROUND
6.ピュア・ソーツ PURE THOGHTS
7.ブラック・フォレスト BLACK FOREST
8.ダズ・ユア・ドッグ・バイト? DOSE YOUR DOG BITE?
9.リメンバーT. REMEMBER T>
10.マイ・リトル・ドリーム MY LITTLE DREAM
11.ザ・ダーク・シャドウズ THE DARK SHADOWS
12.ブレット・トレーン BULLET TRANE
13.タイム・フォー・ロマンスTIME FOR ROMANCE

1994年5月、ロサンゼルスにて録音

小曽根さんのソロが十分に堪能できるアルバムです。

1994年、ロサンゼルスでの録音ですから、もうそれから15年余りたつとは思えぬほど、いまでもライブで聴くことのできる、いわゆるジャズ演奏時 の小曽根さんらしさと同じ楽しさがあります。

小曽根真さんのヴァーヴ移籍第1弾ということで、当時話題になったのを思い出します。それまでフュージョン色の濃い作品も多かったのですが、このア ルバムでは、さまざまな雰囲気、曲想のオリジナル・ジャズ曲で興趣深く楽しめます。

つづきはこちら↓

 http://bit.ly/9g3lIu

2010年5月4日火曜日

名盤発見 ラ・フォル・ジュルネにはいけなかったけれど・・イーヴォ・ポゴレリッチ(IVO POGORELICH)「新進気鋭」時代のしびれるピアノソナタ 

5月3日、ふたたび、ショパンでラ・フォル・ジュルネに登場したイーヴォ・ポゴレリッチ氏(IVO POGORELICH)。「シャルル・デュトワの夜~やっぱり、ラ・ヴァルスといえばデュトワ。そしてロックなポゴレリッチ。」「す でに怪物だった・・ショパン・コンクールのポゴレリッチ」にひきつづき、若き日の彼の姿を、ちょっとのぞいてみましょう。


『ベートーヴェン:
ピアノ・ソナタ第32シュー マン:交響的練習曲/トッカータ

Beethoven: Klaviersonate・Piano Sonata op.111 / Schumann: Symphonische Etuden Toccata
アーティスト:イーヴォ・ポゴレリチ ( Ivo Pogorelich )


1.(ベートーヴェン)/ピアノ・ソナタ 第32番 ハ短調 作品111 1.Maestoso-Allegro con brio ed appassionato
2.(ベートーヴェン)/ピアノ・ソナタ 第32番 ハ短調 作品111 2.Arietta.Adagio molto semplice e cantabile
3.(シューマン)/交響的練習曲 作品13 Theme.Andante
4.(シューマン)/交響的練習曲 作品13 Etude 1
5.(シューマン)/交響的練習曲 作品13 Variation 2
6.(シューマン)/交響的練習曲 作品13 Etude 3
7.(シューマン)/交響的練習曲 作品13 Variation 3
8.(シューマン)/交響的練習曲 作品13 Variation 4
9.(シューマン)/交響的練習曲 作品13 Variation 5
10.(シューマン)/交響的練習曲 作品13 Variation 6
11.(シューマン)/交響的練習曲 作品13 Variation 7
12.(シューマン)/交響的練習曲 作品13 Etude 9
13.(シューマン)/交響的練習曲 作品13 Variation 8
14.(シューマン)/交響的練習曲 作品13 Variation 9
15.(シューマン)/交響的練習曲 作品13 Finale Theme,Variations and Finale from Etudes en forme de variations
16.(シューマン)/トッカータ ハ長調 作品7 Allegro-Piu mosso
品25の6


ポゴレリッチを聴き慣れてしまうと、なかなかくせになるようです。今日紹介するのは、ショパン・コンクールでセンセーションを巻き起こした翌年の81年に 録音された、ベートーヴェンとシューマンのアルバムです。ポゴレリチの個性の開花をまさにみることができます。それにしてもなんて若いポゴレリッチ。ジャ ケットは見事に美青年の彼ですね。

つづきはこちら↓

http://bit.ly/cqZAMn

2010年5月3日月曜日

スタン・ゲッツの泣き節が炸裂~アーサー・フィードラー指揮ボストン・ポップスとの競演:STAN GETZ & ARTHUR FIEDLER AT TANGLEWOOD BOSTON POPS

ジャズ・サキソフォンとオーケストラという珍しいくみあわせ。しかし、スタン・ゲッツの華麗なサキソフォンが正当派ボストン・ポップスと融け合い、端正で 上質なオーケストラ・ポップスが楽しめます。初夏の休日の午後には、タングルウッドに思いをはせて・・ぴったりな1枚です。


STAN GETZ & ARTHUR FIEDLER AT TANGLEWOOD BOSTON POPS


1. イパネマの娘 Girl from Ipanema
2. タングルウッド・コンチェルトTanglewood Concerto
3. ラヴ・イズ・フォー・ザ・ヴェリー・ヤング Love Is for the Very Young
4. ソング・アフター・サンダウン Song After Sundown
5. スリー・バラッズ・フォー・スタン(パート1) Three Ballads for Stan, Pt. 1
6. スリー・バラッズ・フォー・スタン(パート2) Three Ballads for Stan, Pt. 2
7. スリー・バラッズ・フォー・スタン(パート3) Three Ballads for Stan, Pt. 3
8. ホエア・ドゥー・ユー・ゴー? Where Do You Go?


スタン・ゲッツとアーサー・フィードラー率いるボストンポップス管弦楽団とのライヴ盤です。

アーサー・フィードラーは1894年12月17日、マサチューセッツ州ボストン生まれ。父はヴァイオリニスト、母はピアニストという音楽一家であっ たといいます。1915年にボストン交響楽団にヴァイオリニストとして入団、彼はそこで、ピアニスト・オルガニスト・打楽器奏者などもつとめました。
フィードラーは、1924年に交響楽団のメンバーによる室内楽団ボストン・シンフォニエッタを立ち上げ、無料の屋外コンサートを始めました。また、 1930年には、ボストン・ポップス・オーケストラの第18代指揮者に就任し、以降半世紀にわたってその職を務めています。
ジャズチームは、ジム・ホール(g)、ゲイリー・バートン(vib)、スティーブ・スワロウ(b)、ロイ・ヘインズ(ds)という豪華な顔ぶれです。

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http://bit.ly/clQ0xh

2010年5月2日日曜日

名盤発見 棚からひとつかみ~アーマッド・ジャマル THE AWAKENING( THE AHMAD JAMAL TRIO)

名盤発見 棚からひとつかみ~アーマッド・ジャマル THE AWAKENING( THE AHMAD JAMAL TRIO)

かっこいい、ジャズ・アルバムといえば、最初にあげられるのが、このアーマッド・ジャマルのThe Awakening でしょう。

THE AWAKENING
THE AHAMAD JAMAL TRIO

1. The Awakening
2. I Love Music
3. Patterns
4. Dolphin Dance
5. You’re My Everything
6. Stolen Moments
7. Wave


マイルス・デイビスに誘われてバンド入りを断ったとか、多くのヒップホップアーティストにサンプリングされているのでも有名ですが、そんなこととは関係な く、常にマイペースなジャマルは、ある種の聖人なのかもしれません。

何度かライブで聴いたのですが、NYのイリディウムでも、東京のコットンクラブでも、そう、東京のサントリーホールでも、まったく彼の演奏スタイル は変わらず、つねに求道者のようなある種の存在感を示すものでした。

音数少なく、空間をうめるピアニストととして、多くのピアニストからリスペクトを受けているジャマルですが、それをおくびにもださず、ただただ現役 をつづけているのもさらに、彼のファンを増やしている秘密かもしれません。


つづきはこちら↓
http://bit.ly/9vNP7g

2010年5月1日土曜日

名盤発見 ラヴェル:マ・メール・ロワ/クープランの墓/優雅で感傷的なワルツ デュトワ&モントリオール

名盤発見 ラヴェル:マ・メール・ロワ/クープランの墓/優雅で感傷的なワルツ デュトワ&モントリオール

一昨日のライヴの興奮がさめやらず、「シャルル・デュトワの夜~やっぱり、ラ・ヴァルスといえばデュトワ。そしてロックなポゴレリッチ。」「す でに怪物だった・・ショパン・コンクールのポゴレリッチ」にひきつづき、今日はデュトワです。

RAVEL:Ma MERE L’OYE / TOMEAE DE COUPERIN
DUTOIT/ORCHESTRE SYMPHONIQUE DE MONTREAL

1. バレエ《マ・メール・ロア》全曲 Ma Mere L’oye
2. 組曲《クープランの墓》Le tombeau de Couperin
3. バレエ《ジャンヌの扇》~ファンファーレ Fanfare
4. 古風なメヌエット Minuet Antique
5. 優雅で感傷的なワルツ Valses Nobles et Sentimentales

モントリオール交響楽団 Orchestre symponique de Montreal
指揮:シャルル・デュトワ Charles Dutoit
録音:1983年5月(1,2,5)、1982年6月(3,4)


今日の1枚は、繊細な音色による洗練された「マ・メール・ロア」。そして、「優雅で感傷的なワルツ」です。

「マ・メール・ロア」は、ラヴェルが33歳のときに、ピアノの連弾用として作曲したもの。それを4年後、オーケストレーションしたものです。
18世紀のフランス音楽に敬意を表して作曲された古代舞曲形式による「クープランの墓」。ラヴェルらしい洒脱な1曲です。
そして、シューベルト のワルツを範として書かれたともいわれる「優雅で感傷的なワルツ」。この曲は、匿名音楽会で演奏され(作曲家名を秘して演奏会を開催するもの)、誰もラ ヴェルとわからず、悪評も高かったとか。また、名前がわかるやいなや、みながすりよってきたので、それ以来、ラヴェルが人間嫌いになったともいわれるいわ くつきの曲です。ただ、個人的にはいちばんラヴェルらしい曲と感じており、このいわばラジカルなダンディズムのような感覚こそが、ラヴェルの真骨頂なので は、と思うのです。


つづきはこちら↓
http://bit.ly/aU0ItU