2010年6月4日金曜日

パーフェクト・ショパン・ライヴ~ダン・タイ・ソンの夜(chopin dang thai son)

今夜は待ちに待った、ダン・タイ・ソンのコンサート。紀尾井ホール。お客さまの平均年齢はちょっと高めだけれど、いつものように上品な方々でホールは満 席。颯爽と登場したダン・タイ・ソンは、いつものごとく無表情にクールに弾き始めた。

ショパン・ダンス
ダン・タイ・ソン


8つのワルツ
・ホ長調 (遺作)
・イ短調 op.34-2(華麗なる大円舞曲)
・ヘ長調 op.34-3(華麗なる大円舞曲)
・変ニ長調 op.70-3(遺作)
・変イ長調 op.42(大円舞曲)
・嬰ハ短調 op.64-2
・変ト長調 op.70-1(遺作)
・変イ長調 op.34-1(華麗なる大円舞曲)


ボレロ ハ長調 op.19

タランテラ 変イ長調 op.43

(休憩)


ポロネーズ第七番変イ長調 op.61
(幻想ポロネーズ)


6つのマズルカ
・ト長調 op.50-1
・変イ長調 op.50-2
・嬰ハ短調 op.50-3
・ロ長調 op.63-1
・ヘ短調 op.63-2
・嬰ハ短調 op.63-3


ポロネーズ第六番 変イ長調 op.53
(英雄)


(アンコール)
ショパン:マズルカ イ短調 op.17-4


ダン・タイ・ソンのピアノ・プレイはもはや完璧なのだと思う。繊細で確実なストローク、タッチ、音量、リズム・・そのすべてが狂いもないかのごとく、無表 情に、しかし自信たっぷりに奏でる。

そこからでてくる音は、演奏者が予期したとおりの音であり、そこに、演奏家と演奏曲との完璧な関係がみてとれるのだ。気持ちいい。
その中でも圧巻は、最後の英雄ポロネーズだろう。それまでの、端正な弾きっぷりとはうってかわって、大音量のたたきつけるような、ポロネーズ。途中 ミスタッチのようなものがあり、やや前半苦戦気味だったが、それでも後半もりかえすと、強い左手のリズムのもとに、おそいかかるような演奏。これは、これ で、彼の中を自由奔放にめぐる何かを表出させたような、それまでの抑制のきいたショパンとはまったく別物のようなショパン。そして、そのどちらもが、ダ ン・タイ・ソン的で、とてもチャーミングなのだ。

つづきはこちら↓
http://bit.ly/d1heHq

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