2010年3月31日水曜日

名盤発見 キンドル(kindle)、IPadのせまりくる電子書籍出版の流れに対してどのような対応をしていくのだろうか~「日本電子書籍出版社協会」の発足~

名盤発見 キンドル(kindle)、IPadのせまりくる電子書籍出版の流れに対してどのような対応をしていくのだろうか~「日本電子書籍出版社協会」 の発足~

3月も終わりをつげようというこの時期にいたって、電子出版をめぐって、いろいろ話題があるこの数日でした。そのいくつかについて今日はちょっと追ってみ ることにします。
ひとつは、3月24日、出版31社が参加し、「日本電子書籍出版社協会」が発足したこと。
INTERNET WATCH の報道によれば、

設立総会と理事会の終了後に行われた記者会見で野間氏は、「電子書籍市場が日本の出版界にもたらす大きな影響は、決して無 視できるものではないが、いたずらに悲観すべき材料でもない」として、協会では「著作者の利益・権利を確保すること」「読者の利便性に資すること」「紙と デジタルの連動・共存」の3つの理念を柱として、参加各社に出版のデジタル化・電子書籍市場に積極的な取り組みをしてもらいたいと語った。

(中略)

電子書籍市場によって著作者と読者がダイレクトにつながり、出版社が中抜きされる構造になることへの不安はないかという質問に対して野間氏は、 「出版社の役割や価値を、著作者にどう評価してもらえるか次第。価値を認めてもらえれば中抜きされることはないと思うが、そうでなければ中抜きされるだろ う」と説明。日本での電子書籍市場の拡大については、「いまのところ展望はまだ見えていないが、我々としては紙と電子の相乗効果を狙っている、紙も電子も 膨らみ、パイが大きくなっていくことを目標としたい」と語った。

出版社が新たな権利として「版面権」のようなものを確保していくことを目指すのかという問いには、「紙の時代から議論となってきたが、権利をなんと かして確保していこうという後ろ向きなことではなく、これからの事業を前向きに進めていくために、著作者の理解を得ながら検討していきたい」と 答えた。

この協会の設立によって、日本において電子出版がより加速されるのかどうか、どうも意見の分かれるところです。しかし、キンドル(kindle)、 IPadと待ったなしの状況はいっそう、この国の電子出版について逼迫感を強めている感覚があります。市場全体の拡大こそがまずは近道なのでしょうが、そ のための具体策がどのようにすすむのか、また、協会という手法がよいのかについては、今後さらに議論をよびそうな雲行きです。

そんな折、この話題にあわせてか、タイムリーなインタビューが「誠biz.ID」に掲載されました。「Kindle初の日本語マンガはいかにして誕生したか――電子書籍出版秘話

キンドル・ストアで、はじめて日本語マンガを出版するに至った経緯をインタビュー構成で掲載しています。山口真弘さんが、みんながききたいであろう ことを、巧みにおもしろくインタビューしています。一部引用してみましょう。


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2010年3月30日火曜日

名盤発見 ピアノ・デュオ:ラヴェルの庭園~デュオ・カリエール(ravel’s garden / Duo Carriere)

名盤発見 ピアノ・デュオ:ラヴェルの庭園~デュオ・カリエール(ravel’s garden / Duo Carriere)

まったく冬に逆戻り。御殿場では積雪とか。更けゆく夜には、あたたかい紅茶とクラシックのピアノが似合いそうです。今日はピアノ連弾「ラベルの庭 園~Dans le jardin de Ravel」です。

ラヴェルの庭園~フランス近代、ピアノ・デュオの風景~

1. エリック・サティ:エキセントリックな美女 ~ピアノ連弾のための、大真面目な幻想曲
2. クロード・ドビュッシー:「牧神の午後」への前奏曲 ~作曲者自身による2台ピアノ版
3. モーリス・ラヴェル:バレエ音楽「マ・メール・ロワ」~ピアノ連弾版
(追加曲編:リュシアン・ガルバン、ジャック・シャイエ)
4. フランツ・リスト:ドン・フアンの追憶 ~モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」による、2台のピアノのためのトランスクリプション
【演奏】
デュオ・カリエール(ピアノ連弾/2台ピアノ)

2台ピアノ用と連弾のフランス作品集です。サティ、ドビュッシー、ラヴェル、リスト・・いずれもピアノ音楽に革新をもたらした作曲家たちの作品ばか りで、響きに新鮮な驚きを感じさせてくれる連弾ユニット、デュオ・カリエールの演奏が素晴らしい1枚です。

1曲目のサティは、タイトルにふさわしく、大まじめにふざけたフランス風味たっぷりのおしゃれな、ユーモアにあふれた1曲。1曲目からなかなかやら れたと思わせるほど、端正でいて、あたたかいいい連弾です。

2曲目の聞き慣れた「牧神の午後への前奏曲」も、またなかなかにチャーミングな出来です。リリカルでいて、行き届いた精神、ドビュッシーへの敬愛が あふれた演奏は、かけがえのない何かを伝えてくれます。ふだんはオーケストラできくことの多いこの曲の連弾版も、作曲者自身によって、オーケストラ版とほ ぼ同じころにつくられたといいますから、ドビュッシーのピアノへの傾倒ぶりがわかるというもの。特に「小組曲」のような傑作も残しているドビュッシーに とって、連弾というのは、まさに彼自身の得意のフィールドだったのだろうと感じさせずにはいられないほど、今回のこの曲もまさに素敵な連弾仕様なのです。


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2010年3月29日月曜日

名盤発見 極上の上質感:CDプレイヤー~オラクル(oracle)CD2500MK2名盤発見 極上の上質感:CDプレイヤー~オラクル(oracle)CD2500MK2

名盤発見 極上の上質感:CDプレイヤー~オラクル(oracle)CD2500MK2

東京は冷たい雨ですね。冬に戻ったみたい。こんな日は家であたたかい珈琲でもいれながら、音楽を楽しむにはいいのかもしれません。今日ご紹介するのは、 CDプレイヤー~オラクル(oracle)CD2500MK2です。

まず、概観はというと・・まず、その見ためというか、たたずまいが、まったく異質なものです。いままで、ご紹介した、ラックスマン(luxman)  D-05や、D-08のような、スクエアーな存在感のあり方とも、またMetronome cd1のようなAV機器のたたずまいともまったく違う、独自のもの。「UFOのような」と表現する方もいますが、あながちまとはずれてないような、宙に浮 いたシンメトリーな構造が、宇宙船的でもあり、ニーマイヤーの建築を想像してしまうような、構造感を感じさせるものなのです。

CDはセンターにあるカバーのようなアルミの蓋をとり、そこに置きます。そののち、重しのようなものをCDの上におきます。このあたりの作業、 Metronome cd1とも同じですし、BOW TechnologyのZZ-8がふたをするのとも似たような作業です。このとき、CDだけをそっと置くのは難しいので、必ずや周辺に触れてしまうのです が、すると驚くことに、プレイヤー全体がふるえるのです。つまり、CDの回転部分が固定されていない。まわりの4本の柱に支えられるようにして、宙に浮い ているのですね。できのよい、エアサスペンションのくるまにのったときのような感じです。実際には、バネでささえているのですが、この浮遊感がなんともた まらなく新鮮で驚きです。もちろん、この振動はすぐにおさまるのですが、実際、CDが回転をはじめても、まったくそれを感じさせないもの。D-08がリ ジッドな方法で、振動がまったく見えないくらいにおさえこんでいたわけですが、それとはまったく異なったシステムで、それを実現しているのです。


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2010年3月28日日曜日

名盤発見 DUET : Duet with Makoto Ozone / Satoru Shionoya(小曽根真・塩谷哲)

名盤発見 DUET : Duet with Makoto Ozone / Satoru Shionoya(小曽根真・塩谷哲)

春夏秋冬、同じようでありながら、楽器の音色は異なるものですね。今日は2005年2月のライブです(デュエット:小曽根真・塩谷哲)。勝手な想像だけれ ど、アーティストが伝えようとする、こころあたたまる思いというのがどうも2月の匂いがするのです。

DUET : Duet with Makoto Ozone / Satoru Shionoya

DUET(デュエット)。まさに、そのタイトルにふさわしい、ピアノ2台のライブ。塩谷哲さんと小曽根真さんのものです。ふたりのレコード会社が違 うからでしょう、ひとつのシリーズ・ライブを2枚にわけて、それぞれで発売しています。もちろん違う中身で、ジャケットは2枚つなげるとひとつの写真にな るようになったこったつくり。今日ご紹介するのは、ビクターの方の盤です。

小曽根さんは、以前紹介しましたが、誰かとのデュエットのとき、最高のパフォーマンスをする気がします(ご本人がみていたら、ごめんなさい。ソロ も、トリオも、ノーネームホースも素敵ですけれど・・)。あのサービス精神旺盛な彼が、とにかく、そのあふれる愛情をもって相手を支えようとするのだか ら、結果はおのずとわかるというもの。ゲイリー・バートンさんも、伊藤君子さんも、素晴らしかったけれど、今日の塩谷さんもそれはそれはいい感じなので す。


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2010年3月27日土曜日

名盤発見 棚からひとつかみ~「MONDAY満ちる~ INTROSPECTION」

花冷えというのか、櫻がさきつつも、肌寒い天気がつづいていますね。今日の棚からひとつかみは、「MONDAY満ちる~ INTROSPECTION」です。

1 . Afternoon Dreams
Artist Monday満ちる
作詞  Monday Michiru
作曲  Alexander Sipiagin
編曲  Alexander Sipiagin
2 . Changes
Artist Monday満ちる
作詞  Monday Michiru
作曲  Monday Michiru
編曲  Alexander Sipiagin
3 . The Island
Artist Monday満ちる
作詞  Alan Bergman
Marilyn Bergman
作曲  Ivan Lins
Victor Martins
編曲  小曽根真

Monday満ちる 1963年生まれ。日系アメリカ人の女性ミュージシャン、シンガーソングライター、プロデューサー。旧名は秋吉満ちる。ピアニ スト秋吉敏子さんとアルト・サックス奏者チャーリー・マリアーノ(Charlie Mariano)さんとの間に生まれた。国籍はアメリカ合衆国だが出身地は東京都。

独特の声質と、歌唱法が、彼女のオリジナリティあふれる魅力を伝えてくれます。2000年発表のこのミニアルバムは、四季をモチーフにした4部作シリーズ の第4弾。 “冬”をテーマに、NYで録音したとてもチャーミングな仕上がりの1枚です。

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2010年3月25日木曜日

キンドルストア(kindlestore)で、日本語書籍の販売がはじまりました~想隆社

キンドルストア(kindlestore)で、日本語書籍の販売がはじまりました~想隆社

キンドルストア(kindlestore)で、日本語書籍の販売がはじまりました。いままでも、与謝野晶子の歌集とか本当に一部のものがあったのですが、 今回、いわゆるパブリックドメイン系のものとはいえ、正面からみすえてとりくむ出版社が登場しました。

想隆社さんです。
想隆社は、理想に燃えた企業なのでしょう。Webをみると、その企業理念があつく語らえています。


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2010年3月24日水曜日

名盤発見 ジョイスとビッグバンドのふしぎなとりあわせ: JOYCE with WDR BIG BAND~セレブレイティング ジョビン(CELEBRATING JOBIM)

名盤発見 ジョイスとビッグバンドのふしぎなとりあわせ: JOYCE with WDR BIG BAND~セレブレイティング ジョビン(CELEBRATING JOBIM)

夜になり、冷たい雨となりました。せっかく桜が開花したのに、冬に逆戻りのようなこの冷え込みに、よけいに寒さを感じて帰宅した夜でした。再び暖房のス イッチに手をのばしながら、今日は南米、ブラジルのJOYCEの珍しいビッグバンド盤です。

ジョイス ウィズ WDR / JOYCE with WDR BIG BAND
セレブレイティング ジョビン / CELEBRATING JOBIM

こちらで試聴できます


ジョイスはブラジルのリオ・デ・ジャネイロ生まれ。1967年リオの国際歌謡祭でデビュー。’68年に初リーダー作『Joyce』を、翌’69年に 第2作『Encontro Marcado』を発表。’79年に、ブラジルの名歌手故エリス・レジーナが、ジョイスの書いた〈或る女〉を歌いヒットしたことで、ソングライターとして も脚光を浴びることなりました。’80年代には、アントニオ・カルロス・ジョビンのヒット・ソング集や、ヴィニシウス・ヂ・モラエス作品集などの意欲的作 品を発表。’90年代に入るとアメリカのフュージョン・レーベル、ヴァーヴ・フォアキャストから『ミュージック・インサイド』や『ランゲージ・アンド・ラ ヴ』などのジャズ・フュージョン・タイプのアルバムを発表しています。

今回のジョイス(JOYCE)は、WDR(ドイツ放送局・ビッグバンド)とジョビンを奏でています。02年・07年のコラボレーションから、ベスト テイクが選曲されたものです。

ジョイスの透明感のある精緻なたたずまいとビッグバンドの巧みなアレンジがあわさって、ふだんのジョイスとはまた異なる、魅力の一枚です。

とりあげられた曲も、ジョビンの名曲ばかり。なかなか聴き応えがあります。「彼女はカリオカ」は、まさにビッグバンドとぴったりの曲ですし、「デザ フィナート(DESANAFINADO)」では、原曲の音痴という意味がまさに感じられるように、あの正確無比な音程をもつジョイスが、音楽情緒あふれた 歌い方でいつもとちょっと違った魅力をみせてくれます。「おいしい水(AGUA DE BEBER)」では、クラリネットと素敵なデュエットも披露してくれています。


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2010年3月23日火曜日

名盤発見 クラシックかジャズか~ニコライ・カプースチン(Nikolai Kapustin):8つの演奏会エチュード(8 concert etudes)

名盤発見 クラシックかジャズか~ニコライ・カプースチン(Nikolai Kapustin):8つの演奏会エチュード(8 concert etudes)

東京で桜の開花宣言が出たとか。いよいよいったりきたりしていた春も、もうあともどりできず、春本番ですね。今日は桜にも似合う、ピアノ・ソロ、カプース チン(Nikolai Kapustin)の自作自演集です。


ニコライ・カプースチン(Nikolai Kapustin)
8つの演奏会エチュード(8 concert etudes)


ニコライ・カプースチンは、1937年、ウクライナ生まれ。ピアニスト。7歳でピアノを始め、14歳の時にモスクワに移り住む。モスクワ音楽院でア レクサンドル・ゴリデンヴェイゼルにピアノを師事。在学中にジャズに興味を持ち始め、独自のアイディアに基づいて作曲を試みるようになったといいます。 1961 年モスクワ音楽院卒業後、1972年までの11年間にわたって、ソビエト中をジャズ・オーケストラとして旅行。1980年、チャイコフスキー大ホールで自 作のピアノ協奏曲第2番を演奏したのを最後に、自作のレコーディングを除いて作曲活動に専念。多数の作品を生み出し続けています。

このアルバムを僕はクラシックのCD売り場で買いましたが、果たしてクラシックというべきか、ジャズというべきか、多くの人が迷うことでしょう。そう、こ の種の議論は無意味なのでしょうが、音楽そのものの感覚はジャズ風、たたずまいがクラシックといったらいいでしょうか。



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2010年3月22日月曜日

名盤発見 棚からひとつかみ~ジェシー・ノーマン(Jessye Norman):黒人霊歌集(Spirituals)

名盤発見 棚からひとつかみ~ジェシー・ノーマン(Jessye Norman):黒人霊歌集(Spirituals)

東京は昨夜、強い風の夜でした。
僕は強い風の日にはいつもふしぎな感覚にとらわれます。雨の日とは異なり、風は晴れていても吹きます。雨は、予兆があります。晴れた青空が次第に曇り、暗 くなり、やがて雨が降り出しますが、強風のはじまりと終わりは、ある意味、突然やってくるのです。
その前触れのなさが、その「風」が好きか嫌いかは別として、どのようなことがあっても、結局は自然の摂理にはかなわないもの・・といったふしぎな気持ちに とらわれるのです。その意味で、かみさまに近い感覚なのかもしれません。ちょっと強引かもしれませんが、こんなときは、ジェシー・ノーマンを聴いてみたく なったりします。


黒人霊歌集:SPIRITUALS
ジェシー・ノーマン(Jessye Norman)


ジェシー・ノーマン(Jessye Norman)は、1945年生まれ。米国ジョージア州生まれのソプラノ歌手です。
両親は揃って音楽愛好家で、ピアノを得意とする母親と、地元の教会で聖歌隊員をつとめた父親との間に生まれたといわれています。3歳からピアノを学び、教 会でも歌っていました。奨学金を得てハワード大学に進学し、卒業後、ミシガン大学に進んで1968年に修士号を取得。翌1969年にミュンヘンARD国際 音楽コンクールの覇者となり、ベルリン国立歌劇場にてリヒャルト・ワーグナーの《タンホイザー》のエリザベート役により、オペラ歌手としてデビューを果た しています。2006年グラミー賞受賞。

彼女の声は、荘厳です。凄味さえ感じられる圧倒的な声の力に、彼女を聴いた誰もが他の歌手とはまったくことなる印象をもつでしょう。ソプラノという 限られた声域というよりは、もっと声の力、あるいは人間の力のようなものに圧倒されます。

彼女の声を聴いているとなぜか、こちらが純化されるというか敬虔な気持ちになれるのです。それは彼女の声が、もちろん実際には知りませんが、神の声 を思わせる何か人間離れした別の価値観で語りかけてくる・・そんな感じさえともなっているからかもしれません。


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2010年3月21日日曜日

名盤発見 超美音CDプレイヤー ラックスマン(luxman) D-08

オーディオの世界とは奥が深いものと、よくいわれますが本当にそうかも、と思うことがよくあります。今日は、我が家の新規CDプレイヤーの検討用に貸して いただいたCDプレイヤーLUXMAN D-08 です。

で、実際使用してみると、これはすごいもの。

まず、ディスクをいれてみるのですが、トレイの出し入れにびくともしない安定感があります。そして、ディスクが吸い込まれたあとは蓋がしまる安心 感。そののち、ディスクをチェックする時間がややあるのですが、そのあとのどのような動きに対してもなんとスムースなことでしょう。
ディスクが回転しているという稼働部分があるということをみじんも感じさせない、いい意味で、すごく確実な道具のようなよさがあるのです。

で、音はといえば、先日のLUXMAN D-05 に比べても、音色の方向性はもちろん、まったく同じで期待を裏切らないラックスサウンド。そして、さらに剛性感が高く、その分、分解能が高く、 澄んだ音なのです。それでいて落ち着いた中にも華やかな感じがあって、CDの中の音楽を心地よく再現していきます。
D-05でやや感じられた低音の控えめさも、このD-08ではまったく感じられず、すべての帯域がバランスよく再生されていきます。


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2010年3月20日土曜日

名盤発見 アグスティン・ペレイラ・ルセーナ(Agustin Pereyra Lucena)の夜

名盤発見 アグスティン・ペレイラ・ルセーナ(Agustin Pereyra Lucena)の夜

今夜、“伝説の”アグスティン・ペレイラ・ルセーナ(Agustin Pereyra Lucena)の日本で最初のライブが開催されました。
この貴重な機会に立ち会えることができて、とても幸福でした。

渋谷、公園通りにある、バーcacoi。大人の空気のある落ち着いたお店に、40~50名ほどが集まったでしょうか、19時半開始予定をやや遅れて スタートしました。

最初はやや堅かった感じもありましたが、予定を超えて1時間余りのライブの終盤には、次第にアグスティンさんものってきて、お客さんと一体となった 素敵な空気が満ちた空間になりました。

「イパネマの娘」「カーニバルの朝」「フェリシダージ」といったボサノヴァの定番曲もあれば、「バーデン・バーデン(Baden-baden)」 「サンバーデン (Sambaden)」といったバーデン・パウエルへのリスペクトナンバーも多く、楽しめました。

CDでいつも聴いていた、彼の内省的な持ち味と、ラテンの香りのきもちいいミクスチャー感が、素敵なサウンドミキサーの手腕もあって、目の前で立ち 現れるのです。

アグスティンさんを今回、日本にはじめて招聘したのは、音楽プロモーターや組織ではなく、西村秀人さん、谷本雅世さんご夫妻とのこと。おそらく永き にわたってきたのであろう、おふたりとアグスティンさんとの幸福な関係を、僕も含め、今日のお客様たちはみんなでお裾分けをいただいたわけですが、そこに 集った人々の、このライブ実現に対する感謝と愛情のこもった気持ちが、バーcacoiに気持ちよく充填されているのが、また素敵なことに感じられるので す。そして、この善意の連鎖こそが、日本に彼を迎えるにあたって、わたしたちファンが渡せたきっと最高の贈り物なのであろうと、ライブ終了後の彼の微笑を みて感じたりもしました。


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2010年3月19日金曜日

名盤発見 棚からひとつかみ~ジャズ系ボサノヴァの傑作「テノーリオ・ジュニオル(tenorio Jr.) エンバロ(embalo)」


名盤発見 棚からひとつかみ~ジャズ系ボサノヴァの傑作「テノーリオ・ジュニオル(tenorio Jr.) エンバロ(embalo)」

今日の棚からひとつかみは、ジャズ・サンバ「テノーリオ・ジュニオル(tenorio Jr.) エンバロ(embalo)」です。

テノーリオ・ジュニオル(p)
ラウル・ジ・ソウザ(tb)
パウロ・モウラ(as)
ジョゼー・アントニオ・アルヴェス(b)
ミルトン・バナナ(ds) 他

テノーリオ・ジュニオル(本名フランシスコ・テノーリオ・セルケイラ ・ジュニオル)は、ジャズ・サンバを代表するピアニストです。23才の時に発表した唯一のリーダー作「Embalo」が今日とりあげたこの1枚。
他には、 1964年にワンダ・サーが 発表した「Vagamente 」、 1973年にガル・コスタが 発表した「India」、 1975年にナナ・カイミが発表した「Nana Caymmi」などが知られています。
このアルバム、エンバロは、テンポがよく、それでいてメロディ、バンド感ともに素敵なジャズサンバのアルバムです。

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2010年3月18日木曜日

名盤発見 棚からひとつかみ~不朽の名作「エリス・レジーナ・イン・ロンドン(IN LONDON)~エリス・レジーナ(ELIS REGINA)」

名盤発見 棚からひとつかみ~不朽の名作「エリス・レジーナ・イン・ロンドン(IN LONDON)~エリス・レジーナ(ELIS REGINA)」

今日は、1982年36歳の若さで亡くなったエリス・レジーナの24歳のときの、まさに若さあふれるアルバムです。


エリス・レジーナは1945年、ブラジル生まれ。11歳の時に R?dio Farroupilhaの子供向けラジオ番組で、歌手としてのキャリアをスタート。1959年に はラヂオ・ガウシャ(R?dio Ga?cha)と契約。翌年にはリオデジャネイロ市へ赴き、15歳にて、彼女の最初のLPである「Viva a Brotol?ndia」 を録音しています。
1965 年には、彼女が初めて受けた歌謡コンテストでエドゥ・ロボとヴィニシウス・ヂ・モライスの「アハスタォン(“Arrast?o”) 」を歌い、優勝。2枚目のLPである「Dois na Bossa」は、ジャイール・ロドリゲス(Jair Rodrigues)と共演盤で、ブラジル国内の記録を更新するほどのレコード売り上げでした。
1960年代の後期から1970年代の初頭にかけて、ジルベルト・ジルなどのミュージシャンたちと共にレコーディング。1974年に は、アントニオ・カルロス・ジョビンとのコラボレーション作品であるアルバム「エリス・アンド・ トム(Elis & Tom)」を発表。彼女はまたこの時期、ミルトン・ナシメントや、ジョアン・ボスコ、シコ・ブアルキ、ジョルジ・ベンやカエターノ・ヴェローゾとも共演作 品をレコーディングしています。そしてコカイン中毒によって1982年に 36歳の若さで亡くなりました。
このアルバム「イン・ロンドン」は、1969年24歳のとき、フランス・カンヌでのMIDEM参加のあと、ロンドンに立ち寄って録音したもの。 初顔合わせのオーケストラと2日で録りきってしまったというから驚きです。
全曲が、洒落たオーケストレーションの編曲と、エネルギーあふれ、とびはねた感じの天性のレジーナの魅力に満ちています。

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2010年3月17日水曜日

名盤発見 スティービー・ワンダー(Stevie Wonder)とエラ(Ella Fitzgerald)のライブ~エラ・フィッツジェラルド WE ALL LOVE ELLA

名盤発見 スティービー・ワンダー(Stevie Wonder)とエラ(Ella Fitzgerald)のライブ~エラ・フィッツジェラルド WE ALL LOVE ELLA

今日の東京は25度まであがったとか。突然の初夏の訪れに、こころまで明るくハッピーになった方も多かったかもしれません。今日の1枚は、2007 年発売のエラ・フィッツジェラルドの生誕90周年特別企画のトリビュート・アルバムです。

WE ALL LOVE ELLA
Celebrating the first lady of song

13回のグラミー受賞をはじめ、20世紀最高のジャズシンガー、エラ・フィッツジェラルドのヒット・ナンバーを、ナタリー・コール、チャカ・カーン、グラ ディス・ナイト、ダイアン・リーヴス、リンダ・ロンシュタット、エタ・ジェイムス等、素晴らしいキャスティングによりカヴァーした珠玉のコンピレーショ ン・アルバムです。

エラ・フィッツジェラルドは1917年ヴァージニア州に生まれ。14歳の時に、母の死により孤児となったエラは、17歳、ニューヨークのハーレムのアポロ シアターで歌手デビュー。その夜のコンテストに勝利した彼女は、チック・ウェブズ・バンドのBardu Aliに見出され、バンドへの誘いを受け、翌1935年からエラはハーレムのサヴォイ・ボールルームでチック・ウェブズ・バンドをバックに歌手活動を開始 します。ヴァン・アレクサンダーと共に作成した一曲 『ア・ティスケット・ア・タスケット』が17週間にわたりチャートトップを記録し、アルバムは100万枚のセールスをあげました。

今回のアルバムは、エラ・フィッツジェラルド生誕90周年を記念して、米国郵政省=USPS(ユナイテッド・ステイツ・ポスタル・サーヴィス)が発行する 記念切手とタイアップして企画されたコンピレーション。

アルバム・プロデューサーは、フィル・ラモーン(Phil Ramone)。ラモーンも、グラミー賞にはこれまで33回ノミネートされており、14回受賞ですから、いかに素晴らしいプロデューサーであり、今回のア ルバムが彼をしてはじめて成立したものであるかがわかるでしょう。これだけのアーティストを集めながら、全体として一体感のアルバムをつくりだすことに成 功しているのは、まさにラモーンだからのなせる技なのです。

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2010年3月16日火曜日

名盤発見 美音CDプレイヤー:ラックスマン(LUXMAN)D-05 を聴く

ここのところ、オーディオシステムの更新時期を迎え、いろいろとCDプレイヤーを貸し出してもらっていて、そのチェックをしているのですが、今度お借りし たのはラックスマン(LUXMAN)D-05。先日のメトロノームcd1(Metronome cd1)と比べると価格帯はやや違いますが、ここ数年、活躍が著しいラックスマンのCDプレイヤーの最新作品です。


まずは、外観から。大評判になった上位機種のD-08やD-06と似た、端正なたたずまい。比べてみるとD-08とは大きさや質感が違うのですが、これだ けみると逆に、あまりにしっかりとできていて、既に最高モデルと思わせる存在感を示しています。メーカーによっては、ややもすると、物々しいトレイの出し 入れをするプレイヤーもありますが、これは、静かに安定して出し入れできるもの。とてもスムーズですし、このあたりの安定感は実際の使用感とずいぶんと関 係してくるので、ありがたいものです。

音色はといえば、これが、実に美音なのです。中高音の帯域を中心に、精緻な再生感が高く、それでいて美しい。おおげさな飾り気があるわけでもなく、逆にあ まりに忠実で精密感が前面にでてくるといったタイプのどちらでもないのです。比較的ハイスピードな音で、それでいて、空気感もなかなかに伝えてくれます。
かつて、ラックスマンのCDプレイヤーの名機といわれた、フィリップスのピックアップを用いたD-500X’SというLUXMANのCDプレイヤーを使用 していたことがあるのですが、だからでしょうか、その当時から20年たったいまでも、LUXMANの音色がめざす方向性は変わらず、寸分違わず正常進化し ていることにも驚かされました。

小曽根真さんと伊藤君子さんのライブでも、伊藤さんの上質な歌唱、左手が踊る小曽根真さんの低音を活かしたピアノプレイのライブ感・・ともに、気持ちよく 伝わってきます。また、タック・アンドレスのギターも美しく上質に響きます。


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名盤発見 棚からひとつかみ~Joe Sample featuring Lalah Hathaway (ジョー・サンプル フィーチャリング レイラ・ハザウェイ)「THE SONGS LIVES ON 」(ソング・リヴズ・オン)

名盤発見 棚からひとつかみ~Joe Sample featuring Lalah Hathaway (ジョー・サンプル フィーチャリング レイラ・ハザウェイ)「THE SONGS LIVES ON 」(ソング・リヴズ・オン)

さきほどまで、急な出張にて、那覇にいました。那覇の、高い湿気と時々雲間から射す陽光に、東京在住の者にとっては、既に夏を感じるものでした。春もこな いうちに、ふしぎな気分ですが、こころはとても夏が恋しくなりました。数日、更新ができなくていて、見に来てくださっていた方ごめんなさい。

そんなちょっと夏の気分に、今日は棚からひとつかみで、ジョー・サンプル(Joe Sample)&レイラ・ハザウエイ(Lalah Hathaway)です。

独特のピアノ・プレイヤーだった、ジョー・サンプルも1994年、日本公演の折、大阪で心臓発作に倒れ、奇跡の復帰をしたのも、もう15年余り前のことに なりました。このアルバムは復帰後発売された素敵なデュオ・アルバムです。
ジョー・サンプル(Joe Sample)は、1939年、ヒューストンの生まれ。ピアニスト。5歳のころからピアノをはじめ、1952年には、中学の仲間とバンドを組み、1960 年には、「ジャズ・クルセイダーズ」の名で、デビュー。1972年には、クルセイダーズと改名、アルバム「street life」が大ヒット。1988年、解散。2002年再結成。

レイラ・ハザウェイは、巨星ダニー・ハサウェイ(45~79年)の愛娘。母親はオペラ歌手、姉もシンガーという音楽一家の家族に育ちました。10歳で父を 亡くし、やがてバークリー音楽院に進学。ソウル/R&B魂こもったハスキーな歌声がとてもチャーミングです。

今回もまたまたビデオアーツ(videoarts)のアルバムですね。とにもかくにも全曲おすすめです。素敵な大人の時間を感じさせるできあがりなので す。

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2010年3月12日金曜日

名盤発見 リシャール・ガリアーノ(Richard Galliano):フランス・シャトレ劇場ホワイエでのライブ(PARIS CONCERT LIVE at the Theatre du chatelet)

名盤発見 リシャール・ガリアーノ(Richard Galliano):フランス・シャトレ劇場ホワイエでのライブ(PARIS CONCERT LIVE at the Theatre du chatelet)

きょうの1枚は、リシャール・ガリアーノ(Richard Galliano)さんのフランス・シャトレ劇場ホワイエでのライブ(PARIS CONCERT LIVE at the Theatre du chatelet)です。

劇場ステージともちょっと違い、お客様と彼との距離が妙に親近感がある・・そんな気持ちにさせる珠玉のソロ・ライブ・アルバムです。ビデオアーツ (videoarts)からの発売です。

今回のアルバムは、サティから、ジャズ、ピアソラまで多岐にわたる、まさに、ガリアーノさんらしい1枚。

すべてがおすすめですが、たとえば6曲目の「バガテル」や7曲目の「ラ・ジャヴァネーズ」など、マイナーコードの多い楽曲の中にあっても、ちょっとフラン ス風味付けの色彩感豊かなおしゃれなサウンド空間にひき込まれます。また、もちろん十八番の「ニューヨーク・タンゴ」や「オブリヴィオン」も、いつものこ とですが聴き応え満点で、胸にぐっとくるものがあります。

アルバム1枚をあっというまに聴き終わってしまうのですが、聴き終わったころには、誰しもがきっとガリアーノさん独特のグルーブ感の虜になることでしょ う。リズムの緩急、息をしているような蛇腹さばきなど、個人と楽器が一体となったその感覚が、まさにアコーディオン、ミュゼならではの魅力であり、決して 誰にもマネできぬ唯一無二の音楽的情緒感がそこにはあるからです。

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2010年3月11日木曜日

名盤発見 棚からひとつかみ~ピアソラの生誕を祝って:ギドン・クレーメル( Gidon Kremer ): アストル・ピアソラ(Astor Piazzolla) エル・タンゴ( El Tango )

名盤発見 棚からひとつかみ~ピアソラの生誕を祝って:ギドン・クレーメル( Gidon Kremer ): アストル・ピアソラ(Astor Piazzolla) エル・タンゴ( El Tango )

きょう3月11日は、ピアソラの誕生日ということもあって、棚からひとつかみしたのは、ギドン・クレーメル( Gidon Kremer )のエル・タンゴ( El Tango )でした。

ロバート・メープルソープ(Robert Mapplethorpe)の写真をジャケットにしたこのアルバムは、クレーメルのピアソラ・オマージュの第二弾。

あまりに素晴らしく、まだ未聴の方はぜひ、試聴してみてもらいたいのですが、とにもかくにも魅力的なアルバムです。ガリアーノ(Galliano)さんの ものと同様、このアルバムもまさにアーティストのピアソラへの思いいっぱいの一枚です。シャンソンのミルバ(Milva)やギター・デュオのアサド兄弟 (Sergio & Odair Assad)といった、ピアソラと関わりのあった人たちも参加し、まさにピアソラの魅力のためだけにすべての力が注がれているのです。

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2010年3月10日水曜日

名盤発見 イヴァン・リンス( Ivan Lins )のリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)メドレーの夜

名盤発見 イヴァン・リンス( Ivan Lins )のリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)メドレーの夜

東京、冷たい雪降る中、イヴァン・リンスの来日コンサートが幕をあけました。場所は東京駅そばのコットンクラブ。この会場での彼の公演ははじめてとか。し かし、ブルーノートでおなじみのスタッフが出迎え、いつもと同じ空気のイヴァン・リンス・ライブがそこにありました。

イヴァン・リンス・ライヴ(こちらでライヴの様子が一部見られます)
Ivan Lins(vo)
Marco Brito(key)
Nema Antunes(b)
Teo Lima(ds)
村田陽一(tb)

リオデジャネイロでのオリンピック、ワールドカップが決まったこともあり、リオデジャネイロにちなんだナンバーの数々。前半は、イヴァン・リンスのライブ としては、最小構成人数の4人。しかし、たとえ4人ではあっても、ドラムスのTeo Lima さんを筆頭に、Nema Antunesさんのベースが圧倒的安定感で、音楽が構成されていきます。それに、Marco Britoさんのキーボードが、いつにもまして美しいプレイを多数披露し、イヴァン・リンスさんとまるでダブル・キーボードのように、音楽が厚みをまして いきます。このチームは本当に何もかもわかりあった素晴らしいチームプレイ。たとえ誰かが予定通りでない曲をはじめてしまっても、決してあわてることな く、いつものごとく慣れ親しんだイヴァンリンスサウンドを聴かせるのです。

後半は、いま共同でアルバムを制作中のトロンボーンの村田陽一さんが参加して、さらに華をそえていきます。

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2010年3月9日火曜日

名盤発見 独特の孤高感のピアノソロ~田中信正(tanaka nobumasa):mummy’s dance

名盤発見 独特の孤高感のピアノソロ~田中信正(tanaka nobumasa):mummy’s dance

春のはずなのに、東京は冷たい雨が降っています。雪のような容赦ない冷たさの雨にすべてが覆われているようなこんな閉ざされた感覚の日には、日常と非日常 の微妙な間合いをもつ音楽世界に身をおくのもおすすめです。独特のピアノとの対話を聴かせてくれる田中信正さんのソロ・ピアノアルバム「mummy’s dance」です。

田中信正:mummy’s dance

1.Night&Day
2. Four
3. Autumn Leaves
4. Mummy’s Dance
5. 雨
6. Scarlet Cord
7. Sunny
8. Billie’s Bounce
9. Requiem

切れ味の鋭敏なピアノというべきでしょうか。ストロークが鋭く、空間を切り裂くようなタッチ。それでいてあたたかさのある独特のピアノです。
ライブハウスなどでの彼の演奏をみると、鬼気迫るその姿に、彼のまわりだけ独特の空気が流れるような感じに、思わずひきよせられます。そんな日本では珍し い「孤高のピアニスト」感・・・一度聴くと忘れられない、彼の独特の魅力となっています。

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2010年3月8日月曜日

名盤発見 棚からひとつかみ~オレンジ・ペコー(orange pekoe):『Organic Plastic Music』(オーガニック・プラスチック・ミュージック)

名盤発見 棚からひとつかみ~オレンジ・ペコー(orange pekoe):『Organic Plastic Music』(オーガニック・プラスチック・ミュージック)

『Organic Plastic Music』(オーガニック・プラスチック・ミュージック)は、orange pekoeによる1枚目のアルバム。2002年5 月22日発売。

1.Introduction(0:36) 作曲:藤本一馬
2.愛の泉(3:24) 作詞:ナガシマトモコ、作曲:藤本一馬
3.太陽のかけら(3:04) 作詞:ナガシマトモコ、作曲:藤本一馬
4.アダジオ(2:29) 作詞:ナガシマトモコ、作曲:藤本一馬
5.12ヶ月(4:04) 作詞:ナガシマトモコ、作曲:藤本一馬
6.Happy Valley(2:20) 作詞:ナガシマトモコ、作曲:藤本一馬
7.サンクチュアリ(3:55)作詞:ナガシマトモコ、作曲:藤本一馬
8.記憶(4:29)作曲:藤本一馬
9.やわらかな夜(2:40) 作詞:ナガシマトモコ、作曲:藤本一馬
10.ONE AND ONLY DAY(4:35) 作詞:ナガシマトモコ、作曲:藤本一馬
11.bottle(3:15) 作詞:ナガシマトモコ、作曲:藤本一馬
12.深街魚(4:03) 作詞:ナガシマトモコ、作曲:藤本一馬
13.LOVE LIFE(3:04) 作詞:ナガシマトモコ、作曲:藤本一馬
14.tiny,baby(3:11) 作詞:ナガシマトモコ、作曲:藤本一馬

orange pekoe(オレンジ・ペコー)は、神戸市出身のナガシマトモコ、宝塚市出身の藤本一馬によるユニット。1998年、関西学院大学の軽音楽部で創作活動を 開始。2000年からは神戸・大阪など関西のカフェやライブハウスで活動を始め、2001年4月にミニアルバム『orangepekoe』でインディーズ デビュー。「Organic Plastic Music」は彼らのファーストアルバムで、30万枚以上を売上げました。

アレンジの感じからジャズと分類する人も多いですが、ジャズ一辺倒でもないところがジャンルを決めるのが難しいところかもしれません。作曲を担当する藤本 一馬さんによれば、ビートルズやスティーヴィー・ワンダー、ミルトン・ナシメントなどに影響を受けたと語っています。アルバム中には、アコースティック・ サウンドなものや、ボサノヴァやサンバテイストに仕上げた作品も多くあります。いわば特定のジャンルに規定されない、独特スタイルのところが、オレンジ・ ペコーの魅力なのかもしれません。

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2010年3月7日日曜日

名盤発見 オスカル・カストロ・ネーヴィス(Oscar castro-neves)&小野リサ(LISA ONO): 「DREAM」

名盤発見 オスカル・カストロ・ネーヴィス(Oscar castro-neves)&小野リサ(LISA ONO): 「DREAM」

最近、アルバム「ASIA」を発売して、元気な小野リサさんですが、今日のおすすめは、10年前1999年発売の「DREAM」です。

LISA ONO / DREAM

1.明るい表通りで – On the sunny side of the street (Jimmy McHugh – Dorothy Fields)
2.ムーンライト・セレナーデ – Moonlight serenade (Glenn Miller – Mitchell Parish)
3.アンディサイデッド – Undecided (Charlie Shavers – Sid Robin)
4.二人でお茶を – Tea for two (Irving Caesar – Vincent Youmans)
5.ナイト・アンド・デイ – Night and day (Cole Porter)
6.時の過ぎゆくまま – As time goes by (Herman Hupfeld)
7.サヴォイでストンプ – Stompin’ at the savoy (Edgar Sampson – Chick Webb – Andy Razaf – Benny Goodman)
8.ボーイ・ネクスト・ドア – The boy next door (Ralph Blane – Hugh Martin)
9.イン・ザ・ムード – In the mood (Joe Garland)
10.ドリーム – Dream (Johnny Mercer)
11.天使の瞳 – Angel’s eyes (Monday Michiru – Lisa Ono)
12.センチメンタル・ジャーニー – Sentimental journey (Bud Green – Les Brown – Bem Homer)
13.チャタヌガ・チュー・チュー – Chattanooga choo-choo (Harry Warren – Mack Gordon)

このアルバムの、特徴は、何と言ってもプロデューサーが、オスカー・カストロ・ネヴィス(Oscar castro-neves)であることでしょう。LA録音によるアメリカのスタンダード集、バックはドン・グルーシンやデイヴ・カーペンターといったスタ ジオ・ミュージシャンが見事に固めています。

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2010年3月6日土曜日

名盤発見 棚からひとつかみ~ブラジルの3姉妹トリオ・エスペランサ ( Trio Esperanca ): De Bach A Jobim

名盤発見 棚からひとつかみ~ブラジルの3姉妹トリオ・エスペランサ ( Trio Esperanca ): De Bach A Jobim

今日は棚からひとつかみ。ブラジルの3人娘、「トリオ・エスペランサ」です。しばらくの間ヨーロッパ での活動後、2002年に一旦本国ブラジルへ帰郷しましたが長らくの休養を経て、10年振りに待望のアルバムがリリースとなりました。

Trio Esperanca / De Bach A Jobim

01.Caminho Da Razao
02.Upa Neguinho
03.Desafinado
04.A Rosa(Rancho Das Flores)
05.Penny Lane
06.Blackbird
07.Samba Do Aviao
08.Cantiga(Caico)
09.Odeon
10.Joana Francesa
11.Uma Gota Do Mar
12.Romaria

メンバー:Regina Correa, Eva Correa, Mariza Correa

結成は1958年。オリジナル・ メンバーには兄弟のMarioがいましたが、現在は、Regina, Eva, Mariza の姉妹トリオです。結成時、Eva は8歳、1963年にデヴュー・アルバムを発表した時は12歳でした。しかし、それからはや50年余り。最年長のRegina は1946年生まれですか ら今年でなんと64歳になります。しかし、この年齢を想像して聴いてみると、驚くほど、とてもその年齢を感じさせない楽しいコーラスなのです。

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2010年3月5日金曜日

名盤発見 いい音トライアル~CDプレイヤー:METRONOME TECHNOLOGIE CD1 Signatureを聴く

名盤発見 いい音トライアル~CDプレイヤー:METRONOME TECHNOLOGIE CD1 Signatureを聴く


いい音をもとめて、今日はCDプレイヤーの試聴です。

新宿のオーディオ・ショップさんから、CDプレイヤーのデモ機をお借りして試聴しています。そのプレイヤーは、メトロノームのCD1 Signature 。

METRONOME TECHNOLOGIE は、1987 年に設立されたフランスのハイエンドオーディオメーカー。主な製品は CD プレーヤー、CD トランスポート、デジタル・アナログコンバーター、レコードターンテーブル、そしてオーディオアンプです。彼らの製品は Dominique Giner を中心としたでチームによって設計されており、メーカーのポリシーは「デジタルの先進技術を応用して提供することができる最高の音への接近」です。

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2010年3月4日木曜日

名盤発見 ブラジル(Brasil)とトゥーツ・シールマンス(Toots Thielemans)への敬愛と賛歌:ブラジル・プロジェクト(the brasil project)

名盤発見 ブラジル(Brasil)とトゥーツ・シールマンス(Toots Thielemans)への敬愛と賛歌:ブラジル・プロジェクト(the brasil project)

昼間はあたたかく、夜は冷える・・早春ならではの日々がつづいていますが、この季節・・なんとはなしに人恋しくなるもの。今日はハーモニカの音色がこころ にしみる、トゥーツ・シールマンスの「ブラジル・プロジェクト」 です。

ブラジル・プロジェクト(the Brasil Project)
トゥーツ・シールマンス(Toots Thielemans)

トゥーツ・シールマンス(Toots Thielemans)は、1922年、ベルギーの首都ブリュッセル出身。ジャズ・ハーモニカ奏者。3歳の頃からアコーディオンの演奏をはじめ、その後趣 味としてハーモニカの演奏も始めたとか。1940年代にギタリストとして音楽活動を開始したが、ハーモニカの方が評判となった。
このアルバムは、1992年に発表。ブラジルの代表的ミュージシャン、ジョアン・ボスコ(Joao Bosco)、シコ・ブアルキ(Chico Buargue)、ジルベルト・ジル(Gilberto Gil)、イヴァン・リンス(Ivan Lins)、ミルトン・ナシメント(Milton Nascimento)、カエターノ・ヴェローゾ(Caetano Veloso)、ルイス・ボンファ(Luis bonfa)、オスカル・カストロ・ネーヴィス(Oscar Castro-Neves)、ジャヴァン(Djavan)、イリアーヌ・イリアス(Eliane Elias)、エデュ・ロボ(Edu Lobo)、など多くのアーティストが結集した、あまりに豪華なアルバムです。

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2010年3月3日水曜日

名盤発見 電子書籍をめぐるさまざまな試み~キンドル(kindle)、i-Pad、そして、ボイジャーの”BookServer”プロジェクトへの正式メンバー参加~

名盤発見 電子書籍をめぐるさまざまな試み~キンドル(kindle)、i-Pad、そして、ボイジャーの”BookServer”プロジェクトへの正式 メンバー参加~

キンドル(kindle)ができて、キンドル・ストアが利用できるようになり、ずいぶんと電子書籍が身近になりました。思い出してみれば20年くらい前、 ボイジャー(Voyager)がアップル(Apple)のハイパー・カード(Hyper Card)をベースにエキスパンド・ブック(Expanded Book)をだしたとき、「これがあれば便利だろうけれど」と思いつつ、「わざわざ電子書籍で本を読まなければならないのか・・」とも思ったのも事実でし た。

そして、時代は過ぎ、インターネットが普及し、デバイスも大きくかわりました。そのときと今と何が違うのか・・。
ひとつは、もちろん高速回線でしょう。それも、携帯端末なのに、3Gのように高速なのは、当時を思えばただただ夢のようなお話です。
そして、携帯性。もちろん、携帯電話端末の小型化も目をみはるものがありますが、電子書籍ビューワーが・・例えばキンドルのような本のような大きさのもの が、本と似たような重さと薄さ(!)・・特に、僕はこの薄さが大切なのだと思いますが・・・で手に入れられるようになった事実が、より本との互換性を感覚 的に身近にしているのでしょう。
そして、もうひとつは、e-ink。液晶のように光り輝くものは、便利ではあるけれど、やはり書籍らしくさせてしまうのです。このあたり、僕は、圧倒的に e-ink支持派なのですが、液晶のi-Padがでてきた段階で、またさらに議論がいろいろと活発に起こることでしょう。

ところで、このようにキンドルはとても便利なのですが、そこに、さらにまもなくアップルがi-Padをひきさげて、i-book storeでこの分野に参入してきます。この2社はいわば、電子書籍ショップという意味で競合関係にあるのですが、ここにもうひとつ、まったく別の視点か ら電子書籍の考え方の普及をめざすグループがあります。それは、ボイジャーが先日、参加を発表した、BookServer です。

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2010年3月2日火曜日

名盤発見 ラテンの香りに満ちた坂本龍一のピアノ的世界:オトマロ・ルイーズ(OTMARO RUIZ) プレイズ 坂本龍一(SAKAMOTO RYUICHI)

名盤発見 ラテンの香りに満ちた坂本龍一のピアノ的世界:オトマロ・ルイーズ(OTMARO RUIZ) プレイズ 坂本龍一(SAKAMOTO RYUICHI)

3月に入るとなぜかもの悲しい気分になるのは、別れと出会いの季節だからでしょうか。そしてなぜだかこういうときには、ピアノ・ソロが似合うような気がす るのです。・・・というわけで、今日は、オトマロ・ルイーズ(OTMARO RUIZ)の登場です。

オトマロ・ルイーズ プレイズ 坂本龍一

1. ア・トリビュート・トゥ・N.J.P.
2. バレエ・メカニック
3. パロリブル
4. 黄土高原
5. シェルタリング・スカイ
6. エチュード
7. 戦場のメリークリスマス
8. セルフ・ポートレイト
9. アフター・オール
10. ラスト・エンペラー

オトマロ・ルイーズは、1964年、ベネズエラ、カラカス生まれ。最近指揮者ドゥダメルの活躍で知られるようになった話題のシモン・ボリバル大学出身。大 学時代の専攻は生物学とか・・オトマロさんの理知的なプレイを聴くと、なるほどという気にもさせられます。ピアノ、オルガン、ギターを奏でますが、特にハ イテクニックなピアノ・プレイぶりで日本でもファンが隠れたファンは多いのではないでしょうか。

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2010年3月1日月曜日

名盤発見 超絶技巧ギターソロ:タック・アンドレス(Tuck Andress)~虹の彼方に

名盤発見 超絶技巧ギターソロ:タック・アンドレス(Tuck Andress)~虹の彼方に

もう早いもので3月ですね。春のこの季節・・あたたかく、心にしみいる、そんなアルバムが聴きたい季節のような気もします。そこで今日の1枚は、ギターソ ロ・・かのウィンダム・ヒル・レーベルから1990年発売の名盤、ギタリスト、タック・アンドレスのソロアルバムです。

タック・アンドレス(Tuck Andress) といわれて、すぐにぴんとこなかった方でも、「タック&パティ」のジャズ・ギタリストといえばわかる人も多いでしょう。
同じウィンダム・ヒル・レーベルの故マイケル・ヘッジスと並び、タック・アンドレスの驚異的なテクニックはデビュー当時から注目を集めました。タックの奏 法は、ベース、リズム、メロディ、コードを一体化した、ピアノの演奏スタイルに近いもの。幼少時代からピアノを学んでいたといいますから、その影響もあっ たのかもしれません。それにしても、彼のギブソンL-5を使用した超絶ギターテクニックは圧巻です。

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