春ののどかな休日・・こんな日には、ガーシュインはいかがでしょう。
THIBAUDET PLAYS GERSHWIN
ジャン=イヴ・ティボーデ(Jean-Yves Thibaudet)
ガーシュウィン:
ラプソディ・イン・ブルー Rhapsody in Blue
『アイ・ガット・リズム』変奏曲 “I got rhythm” Variations
ピアノ協奏曲ヘ調 Piano Concert in F
ジャン=イヴ・ティボーデ Jean-Yves Thibaudet(ピアノ)
ボルチモア交響楽団 Baltimore Symphony Orcestra
ティボーデが語られるとき・・卓越した技巧をもち、才気溢れる、詩的で驚異的な名手・・・マスコミが彼を称えることばにはいつも最高の賛辞がふくま れています。感性、幅広い色彩と質感・・今回のガーシュインのアルバムでも、彼のその持ち味は最高に発揮されています。
ティボーデはフランス人とドイツ人の血を受け継ぎ、1961年、フランスのリヨンに生まれました。5歳でピアノを始め、12歳でパリ音楽院に入学 し、アルド・チッコリーニ、そしてラヴェルの友人であり仕事仲間であったリュセット・デカヴに師事。15歳の時にパリ音楽院の最優秀賞を受け、その3年後 にニューヨークで開催された若手コンサート・アーティスト・オーディションで優勝を果たしました。2001年、フランス共和国より芸術文化シュヴァリエ勲 章を授与。2002年、イタリアのスポレート音楽祭は、彼の芸術における業績と、同音楽祭への長年の関与を称え、ペガサス賞が贈られています。
レコーディングではデッカと専属録音契約をしており、これまでに30枚を超える録音をリリースしています。これまでの録音はシャルプラッテン賞、 ディアパソン賞、ショック賞、グラモフォン賞、エコー賞(2回)、エディソン賞を獲得、グラミー賞にもノミネートされるほど、彼の演奏だけでなくその録音 に対する真剣さのあらわれかもしれません。
今回のこのアルバム、ガーシュインのアルバムとして、最新にして最高のアルバムの1枚でしょう。2009年11月のライヴ録音ですが、音色の切れ味 は、ライヴ盤とは思えぬほどすばらしいもの。傑作です。
ティボーデは現代のピアニストでありながら、ヴィルトゥオーソの伝統をも汲むピアニストとしてよく語れます。超絶技巧がありながら、メカニックな演 奏技巧のやみくもな披瀝に終わることなく、作曲者の意図の再現のために、あるいはまた理想の音響を実現するための工夫・配慮が随所に感じられるからです。
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