2010年4月16日金曜日

「トラヴェシーア( Travessia )」は、実現した夢なのだ~ミルトン・ナシメント(Milton Nascimento)

今日の東京は寒い一日でした。あたたかな歌声を求めて今夜の一枚は、ミルトン・ナシメントです。

トラヴェシーア Travessia
ミルトン・ナシメント Milton Naschimento

1. トラヴェシーア Travessia
2. トレス・ポンタス Tres Pontas
3. 信じる心 Cenca
4. イルマォン・ヂ・フェー Irmao de FE
5. 塩の歌 Cancao Do Sal
6. 風車 Catavento
7. モーホ・ヴェーリョ Morro Velho
8. ジラ・ジロウ Gira Giro
9. マリア,ミーニャ・フェー Maria, Minha FE
10. 十月 Outubro

ブラジルでは親しみを込めて、”A Voz do Brasil”(ブラジルの声)と呼ばれているミルトン・ナシメント。67年にリリースしたデビュー・アルバムは長らくCD化されておらず幻の作品とされ てきました。その「トラヴェシーア」がミルトンが60歳となる2002年にリマスタリングされてブラジル国内で初CD化、そして翌03年には日本でもリ リースされましたた。今回ご紹介するのはその日本盤です。

まずは1曲目からいきなりの名曲「トラヴェシーア」です。独特の歌声と何かを包むような安心感とでもいうべき曲づくり。ミルトン・ナシメントはミル トン・ナシメントでしかない・・そんな感覚にとらわれます。そしてまたこのアレンジがデオダート(Eumir Deodato)らしいオーケストレーション。

このあたりの経緯、ライナーノーツに彼自身のことばで触れられているので、ちょっと引用してみましょう。

このアルバムは、僕にとって決定的に重要な位置を占めている。自分の最大の夢の一つがここに実現したからだ! タンバ・トリオと知り合って以来、僕 はずっと彼らとレコーディングしたいと思っていた。アルバムを作る話が来た時、伴奏は当時すでにタンバ4となっていたタンバでなければイヤだと、僕は言っ た。しかし、最初のアルバムからルイジーニョ・エサのアレンジでやれるとは、本当に祝福されていたとしか思えない。

2曲だけは、エウミール・デオダートによるオリジナルのアレンジをルイジーニョが変更して用いている。なぜかというと、1967年に国際歌謡フェス ティバルに参加した時点で、エウミールはすでに僕の後見人となっていたからだ。僕はフェスティヴァルに「トラヴェシーア Travessia」「モーホ・ヴェーリョ Morro Velho」と、マエストロのリリオ・パニカーリのアレンジでアゴスチーニョ・ドス・サントスが歌った「マリア、ミーニャ・フェー Maria, minha fe」の3曲でエントリーしていた。本当は、最後のもの以外の曲はエリス・レジーナに歌ってほしかったのだが、翌日には米国へ発とうとしていたエウミール が、僕が歌うのでなければアレンジは書かないと言った。そんなわけで、僕自身で歌う決心をしなければならなくなった。


つづきはこちら↓

http://wp.me/sMonj-660

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