ラヴェル(Maurice Ravel)の上質さと、お洒落な感じ、ウィットにとんだその感性が見事に結実した曲といえば、この『ラ・ヴァルス La Valse』に尽きるでしょう。
そして、その魅力をオーケストラにおいて最上級に表現できるのは、より「ラヴェル的に」という観点からみて、現在、最右翼にあるのは、デュトワをおいてほ かにいません。
Maurice Ravel
Orchetre symphonique de Montreal
CHARLES DUTOIT
Daphnis et Cloe
Pavane pour une infante defunte
La Valse
さまざまなリズムとコードが駆使されたこのオーケストラ版の「ラ・ヴァルス」は、たぶん芸術系大学の指揮者の卒業試験にはもってこいと思えるほどに、1曲 のなかにさまざまなトラップがしかけられた曲でしょう。だから、随分といろいろな演奏家のこの曲をききましたが、ひとつとして同じタイプの演奏をきいたこ とはありません。それほどに自由に解釈できる・・でも、だからこそ、逆に正解は、演奏者自らの手で考え、提示しなければならないのです。そこのこの曲の醍 醐味があります。
デュトワのラ・ヴァルスが、素敵なのは、まさにその、彼の考える正解の定義の洗練度にあります。まさに最良の『ラヴェル』とさえ思えてしまうので す。
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